「いつか僕もアリの巣に」 大河原恭祐 著 ポプラ社

一つ屋根の下(一つ穴の中)に暮らしていたら、いろいろあります。いつも仲良しってわけにはいきません。それは、人間もアリも同様。ときには、『犬神家の一族』も真っ青な骨肉の争いが繰り広げられることも(^^;

いつか僕もアリの巣に

大河原 恭祐 / ポプラ社


特技は、アリの解剖。50匹くらいのアリなら個体を見分けられるという、アリの研究者のエッセイです。

アリは、ハチ同様、生態系の重要な一端を担っていて、動植物を分解する働きをしています。どんな種類のアリにも共通する「大好物」は、角砂糖ではなく、バッタの太モモなんですって(笑)。
また、アリが食べた果実の種は、腐らないそうです。アリから分泌される特殊な酵素のせいらしいですが、こうやって植物と共生しているんですね。

アリは、『アリとキリギリス』の童話に見られるように、働き者というイメージがありますが、女王アリに抑圧されて働かされているわけではなく「自分達の遺伝子を残すため」に行動しています。その理由は・・・・・。

ハチの場合、女王バチと働きバチは、同じメスですが、働きバチには生殖機能がありません。
一方、働きアリは、女王アリのように産卵できます。でも、働きアリが産卵しないのは、自分の子供を育てるより、同じ姉妹である働きアリを育てた方が、自分の遺伝子に近い個体を残せるからだそうです。しかし、兄弟(雄アリ)の場合、遺伝子が遠くなるので、働きアリがこっそり雄アリを「間引き」することもあるとか(^^;

働きアリが産卵するのは、女王アリが死んだときなどの緊急事態だけ。
通常の秩序の中で産卵すると、仲間の働きアリ達の袋叩きにあって、巣を追い出されるそうな。なんか大奥みたい(^^;;;

他にも、同じ母娘の女王アリ同士が争ったり、雄アリが他の雄アリを殺して女王アリを独占しようとしたり、兄の雄アリに殺されないように弟の雄アリが「女装」したり、兄妹で近親相姦があったり・・・・・。

アリの世界でも、「家政婦は見た!」のドラマができますね(笑)。

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by june_h | 2009-08-25 20:56 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)