「ルネサンスの女たち」 塩野七生 著 新潮社

以前に読んだ本ですが、今の自分に必要な言葉があるので。

ルネサンスの女たち (塩野七生ルネサンス著作集)

塩野 七生 / 新潮社


『ローマ人の物語』で有名な塩野七生の処女作です。四人の女性の生涯を追うことで、ルネサンス期のイタリア世界を描いています。

イザベッラ・デステ、カテリーナ・スフォルツァ、ルクレツィア・ボルジア、カテリーナ・コルネール。
いずれも名家の女性ばかりですが、おおざっぱに言うと、前者の二人は、自分の才覚で試練を乗り越えようとした能動的な「女主人」。後者の二人は、周囲の思惑に翻弄された受動的な「お妃様」。
私にとっては、断然、前者の二人の方が面白い!

読んだときに、特に面白かったのは、カテリーナ・スフォルツァ。
夫の領主が暗殺され、敵兵に城を囲まれ、「城を明け渡さないと、この子らの命は無いぞ」と人質に取られた子供達を盾に脅され、絶体絶命のピンチに。しかし、彼女は城壁に登ってスカートを捲りあげ(当時はノーパンです)
「バカめ!私は、ここからいくらでも子供を産めるのだ」
と叫んで、敵を蹴散らしてしまった、とんでもないお姫様です(^^;

でも、最近気になっているのは、マントヴァ侯爵の妃、イザベッラ・デステの言葉。

「夢もなく、恐れもなく(Nes spe nec metu)」

スゴく地に足が着いた感じで、しかもスゴくニュートラル。
感情を排して物事を判断するとか、涙目で物を見ないとか、ここからいろんな言葉が浮かんできます。
今の私には、とても必要なことです(^^;

ルネサンス期のイタリアは、ローマ教皇領を中心として都市国家が乱立していました。彼女のいたマントヴァも、そのうちの一つ。イザベッラは、とても聡明で、彼女の宮殿は、知識人が集まるサロンになっていました。レオナルド・ダ・ヴィンチも一時逗留し、イザベッラに肖像画を依頼され、彼女のデッサンを残しています。

しかし、夫のマントヴァ侯爵が、政敵に捕まってしまい、フェラーラ存亡の危機に!
彼女は、持ち前の政治力と頭脳を生かし、表から裏から手を回して、諸侯を手玉に取り、戦わずして夫の救出に成功!彼女のしたたかさに、ローマ教皇も悔しがって地団駄踏んだそうな。まさに、「夢もなく、恐れもなく」困難に立ち向かったのです。

『ローマ人の物語』も読んでいますが、15巻で完結してるのに、私は9巻で止まってしまっています。
いつになったら再開できるやら(^^;

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by june_h | 2009-09-08 21:07 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)