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ドラマ 日曜劇場「Jin 仁」@TBS

江戸時代にタイムスリップした外科医が、現代医学の力で人々の怪我や病気を治していく物語。同名マンガのドラマ化です。

最近の連ドラ、なかなか良いのが無くて、最初の1、2回でやめることがほとんど。好きな役者が出ていても、やっぱり脚本が良くないと見ていられません。
でも、このドラマは面白い!単なるお涙頂戴物語なのではなく、登場人物の志や迷いと、彼らの深いセリフに感動するんですよね!
毎回、学校の勉強でパソコンに向かいつつ、ドラマを見て、目頭を熱くしています(←勉強してないじゃん!)

特に、武田鉄矢さん演じる緒方洪庵が素晴らしかった!

歴史に残る幕末の蘭方医ですが、ドラマでは、未来から来た医者、南方仁の良き理解者であり、後ろ盾となります。

南方の優れた医術と知識を耳にし、医術を教えて欲しいと頭を下げる緒方。既に、多くの弟子を持つ立場にいながら、なかなかできることではありません。

コレラが流行したとき、自分が歴史を変えてしまうのではないかという恐れにより、治療法を知っていながら、南方は教えなかった。そんな彼に
「救わなければならない人を見捨てる人間は医者ではない」と叱りました。しかし、南方のただならぬ事情を感じた緒方は、ペニシリン作りを成功させるために奔走します。

また、幕府に無許可で解剖を行い、お咎めを食らった弟子に
「道を作るということは、自分だけの逃げ道を作ることやない!」
と一喝したときは、なんだか私自身も叱られているような気分になり、涙が止まりませんでした。

亡くなる直前も、南方が未来から来たということを知ったとき「私が上方から江戸へ出てきただけでも大変な思いであったのに、先生はどんなにか心細かったことでしょう」と気遣う緒方。
南方は、緒方の素晴らしい人柄に心を動かされ、江戸で医師として生きていく決心をするのです。もし、タイムスリップして緒方に合わなかったら、南方は、自身による手術の失敗で、恋人を植物状態にした罪悪感に苛まれながら、医者を辞めていたかもしれない。主人公の迷いにも、とても共感できるのですよね。

残念ながら、緒方洪庵は、第7話で亡くなってしまったのですが、その他の登場人物も、皆、魅力的。

内田聖陽さん演じる坂本龍馬のキャラクターも、度量が大きくて素直な男ってのが、よく描けています・・・・・大河ドラマより魅力的なキャラだったりして(笑)。

それから、南方をめぐる恋模様も見どころ!
南方の助手を務める、旗本の娘の咲と、南方の恋人にウリ二つの花魁、野風。
お互いがお互いを羨ましがり、静かに火花を散らしています・・・・・どきどき。

手術や抗生物質など、現代医学の技術や知識がバリバリ出てきますが、現代医学礼賛!というわけでもないんですよね。末期の梅毒に罹った花魁が亡くなったときも、ターミナルケアについて、よく考えているなぁと思ったし。7話では、亡くなった緒方先生の意志を継いで「現代医学と漢方の統合医療を目指す」診療所を開業するんですよね。

既に8話まで終わっていて、視聴率は絶好調!早くも続編や映画化の話もあるようです。
製薬会社がヘタにスポンサードして、話をねじ曲げないことを祈ります。
by june_h | 2009-11-30 20:45 | テレビ ドラマ ドキュメンタリー | Trackback | Comments(0)