「病気が教えてくれる、病気の治し方 スピリチュアル対症療法」 柏書房

ドイツの精神科医による、病気とは何か、ということが書かれた本です。
病気が教えてくれる、病気の治し方 スピリチュアル対症療法病気が教えてくれる、病気の治し方 スピリチュアル対症療法
前半がとにかく、フロイトだのユングだの東洋医学だの道教だの、古今東西のありとあらゆる概念を駆使して解説していて
「さすがドイツ人!理屈っぽいぞ!!」
とか偏見まみれの私の脳ミソがブツブツ言うのを聞きながら読み進めたのですが(笑)、納得できることが多かったので、あまりイライラしませんでした。
この本は、本国ドイツでミリオンセラーとなったようですが、日本では売れないでしょうね。
案の定、絶版だそうです(^^;

例えばこんな感じ。
病気とは、調和が乱れることである。視点を変えれば、健康とはバランスを生み出すことだ。

→だから、肝臓が悪いからって、肝臓だけを治そうとしても意味無いわけで。
日頃の不摂生とか、酒の飲み過ぎとか、ほかの臓器の問題とか、トータルで考えなきゃならないってことですね。

患者数は昔から変わっておらず、症状が変遷したにすぎない。

→医学の発達は、病気の根絶に貢献している、とかゆう割には、病院に来る人数は減ってない(^^;
麻疹や破傷風やポリオが予防接種で減った!とか言ってるけど、アトピーやアレルギーや癌は増えてる。それってもしかして・・・・・。


病気とは、意識内の調和が乱れていることを示す状態である。心の均衡がなくなると、症状となって体にあらわれる。症状とは、それまでの生の営みを中断させて注意を喚起する、いわばシグナルであり、メッセンジャーである。メッセンジャーとして、なにかが変だと知らせてくれる。
病気と症状のちがいをひとたび理解すれば、病気とつきあう基本的態度が変わるだろう。症状を仇敵とみなしてやっつけるのはやめ、逆にパートナーとして、病気の状態から脱する手伝いをしてもらえばいいのである。そうすれば症状は先生となって、自己を認識し、開発するのを助けてくれるだろう。ただし、この規則を軽視すると、症状は容赦しない。病気の目標はただひとつ、人を健康にすることなのである。

→皆、熱を下げたり、咳を止めたりしようとするけど、熱は細菌を殺す作用だし、咳も細菌を追い出す作用。どちらも身体の正常な反応なんだよね。
それを止めるということは、遮断機のサイレンがうるさいからって、サイレンを取っ払ってしまうことと一緒!
根本的な解決になっていないし、電車が来てもサイレンが鳴らないわけだから、とても危険なこと。
だから、どうして熱が出るのか、原因をよく考えなきゃね。
ちゃんと症状が何を訴えたいのか聞かないと、薬で抑えても、同じ症状がぶり返したり、もっと重い症状で戻ったりする。「症状は買収されない」のよね(^^;;;

でも、この本の残念なところは、精神に重きを置き過ぎていることと、予防接種を容認していることと、病気への対処が結局、現代医学の対症療法なこと。
もうちょっと、予防医学的なこととか、食事療法とか、日頃の生活や態度に関することが載っていたらいいのになぁ。

でもまあ、自分の病気は偶然じゃなくて、必然的な原因があるってことを考えるきっかけにはなるかも。

最後に、載っていて「なるほどな~」と思った道徳経から。
美しいものは、実は汚いものがあるから美しいと呼ばれる
善いものは、実は善くないものがあるから善いと呼ばれる
ものが存在するのは存在しないからだし
混乱があるのは単純があるからだ
低いがなければ高いもない
寂がなければ騒もない
あるはないに依存し
現在は過去があるから存在する

だから、道を知る人は
あくせくと事をせずになしとげる
言葉を言わずに伝える
すべてを持って、しかもひとつである
なにも生まず、なにも持たず
生をいとなむ
成功を求めない
求めるものがないから
なくすこともない


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by june_h | 2010-01-24 12:32 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)