インターネット持仏堂2「はじめたばかりの浄土真宗」 内田樹×釈徹宗 本願寺出版社

内田先生と、浄土真宗本願寺派住職 釈徹宗さんの往復書簡集。『いきなりはじめる浄土真宗』の続編です。
はじめたばかりの浄土真宗はじめたばかりの浄土真宗
前回は、浄土真宗についてまでは話が進まなくて、一般的な仏教までがせいぜいだったのですが、今回は、いよいよ、浄土真宗の教義や親鸞まで突っ込んでいます。

他の国の仏教徒は、今でも戒律を守って、独身だし、殺生もしません。でも、日本のお坊さん達は、普通に妻子もいるし、肉も酒も摂ります。これは、仏教界では稀なこと。浄土真宗を開いた親鸞の影響なのかもしれません。

親鸞は、自分の考えでもって妻帯も殺生もしていますが、死ぬまで、自分の中の悪と向き合い、俗世の中で問答し続けたからなのだと思います。
そんなわけで、浄土真宗のお坊さんは、「出家者」ではなく「在家信者の代表」というスタンスなんだそうです。

いよいよ、話は、現在もよく議論に上る「悪人正機説」へ。
「善人なほもつて往生をとぐ。いはんや悪人をや」
ってやつです。

これは、いろいろな解釈があるのでしょうが、この本にある
「岸の上にいる人(善人)は、別に救わなくてもいいけど、水に溺れている人(悪人)はすぐさま救わねばならない。岸の上の人だって、もし溺れたら救います」
の聖書?の文章を並べて出してくると、なんとなくわかったような気がします。

内田先生は、「善悪」や「倫理」は「常識」であって「真理」ではないと言っています。親鸞も同じように考えていたんだろう、そして「善人」も「悪」とは決して無縁ではいられなかったと考えていたからだろうと言っています。

あと、浄土真宗についてもいろいろわかって面白かったです。

浄土真宗は、日本の仏教の宗派の中でも、「異端」「異説」・・・・・つまり、意見の違いに敏感なんだそうです。
親鸞の態度からすると逆みたいに思いますが、内田先生曰く「弱者の宗教は過激になりやすい」・・・・・中世の浄土真宗(一向宗)門徒は、戦国大名に匹敵する勢力でしたからね。納得。

だから、派閥もいっぱいあるのですね。「浄土真宗」という宗派名は、本願寺派だけが使っていて、あとの派閥は「真宗」なんだってことも、初めて知りました。

・・・・・浄土真宗については、よくわからないけど、親鸞はきっと、イイ男だったに違いない(笑)。
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by june_h | 2010-04-18 20:17 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)