「バイオリニストに花束を」鶴我裕子 著 中央公論新社

2007年にNHK交響楽団(N響)の定年を迎えた、バイオリニスト鶴我裕子さんのエッセイです。
「バイオリニストに花束を」鶴我裕子「バイオリニストに花束を」鶴我裕子
N響のバイオリニストのエッセイというからには、さぞかし高尚な話題が多いのかと思いきや、「N響」を「N」と呼び、「NHK」を「会社」と呼び、オケのメンバー達の変人ぶりやハプニングを面白おかしく書きまくり・・・・・まるで、会社のOLのエッセイみたい(^^;

鶴我さんが学生時代に居候していたお金持ちの奥様の話が面白かったです・・・・・って、前半はほとんど、音楽の話してないじゃん(^^;

でも、後半は、ちゃんと音楽の話です(笑)。
ウラジミール・アシュケナージが本番中、指揮棒を左手にブッ刺して流血したり。
ヨーロッパの演奏ツアー中、団員が集団食中毒に遭ったり。
涼しい顔で完璧な演奏をする舞台の裏では、やっぱりいろいろあるのですねぇ(^^;;;

時々、業界用語や専門用語が出てきますが、意味がよくわからなくてもご愛敬です。バイオリンの「開放弦」??・・・・・とかね。
っていうか、私もサワリだけ知っている、アレクサンダー・テクニークの説明をしていましたが、あれじゃ全然説明になってないような(^^;;;

音楽の話ではありませんが、鶴我さんがお母様を癌で亡くされたときの「言葉」が印象的でした。
お医者さまは、腕をふるいたいだろうし、実績を上げて昇進したいし、「全国手術のうまい病院」のリストにも載りたいでしょう。ですが、どうぞ、身の細る思いで耐えている患者の家族を、恫喝しないで下さい。知識も経験もない者に、「どうするんだ」と詰め寄らないで下さい。来る時より不幸にして、病院をあとにさせないで下さい。むずかしいお仕事だとは思いますが

・・・・・きっと、いろいろつらい目に遭われたのでしょうね。

とにかく、年齢を感じさせない、親しみのある文章で、楽しく読めました(^^)
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by june_h | 2010-08-25 20:38 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)