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東日本大震災 帰宅難民顛末記:その1「その瞬間、日比谷シャンテの地下1階で」

いつもの平日昼なら、都内に出かけていることなんて無いのに。
その日に限って、学校の実習を入れていたので、都内に出かけていた。

実習が早めに終わったので、神保町に移動し、前の会社の友達とお昼ご飯。
その後、別の友達と会う約束をしていたが、時間があったので、日比谷で映画を見ることに。

観ようと思っていた映画は『英国王のスピーチ』。
アカデミー賞を受賞した大人気映画なので、平日の昼間ながら、直近の上映回は、最前列のみしか空いていない。
仕方なく、その次の上映回のチケットを買って、日比谷シャンテをブラブラする。

地下1階の宝塚グッズのお店で、演劇雑誌をパラパラ見ていると、なんだか私の体がユラユラ揺れているような気がする。
「揺れてるわよねぇ」
何人かのお客さんと目が合った。
そうこうしているうちに、揺れがどんどん酷くなる。私は、怖くなってショップを離れた。

「こちらにいらしてください!」
近くのアクセサリーショップの店員さんの叫びで、私は、その店のショーケースの下にしゃがんだ。
「震源地はどこだろう?」
ショーケースにつかまりながら、携帯を取り出してネットにアクセスしようとすると

「うわーーーっ!」
フロア全体が大きく揺れ、足元が崩れ落ちるのではないかと思うくらい、激しく動き出した。
ふと、エスカレーターが目に入った。まだ稼動している。
「エスカレーター動いてますよ!止めなくていいんすかっ!」
叫んだところで、この揺れの中、対応できる人はいない。エスカレーターを昇って、1階に逃げている人もいる。

とにかく、とても長い時間、揺れていたような気がする。幸い、崩れているような箇所はなく、怪我人などもいなかったようだ。
揺れが治まってきた後、エスカレーターからではなく、職員用の通用口から外へ出た。

日比谷シャンテ前広場には、あちこちのビルからたくさんの人が出てきていて、騒然としていた。

(その2に続く)
by june_h | 2011-03-20 18:06 | 雑記 | Trackback | Comments(0)