虚構の劇団 第6回公演 「アンダー・ザ・ロウズ」@座・高円寺

私が見たのは、2日目の舞台。
初日の舞台を見た人が、
「鴻上さんの「ごあいさつ」がなかった」
とツイッターでつぶやいていたので、私もツイッターで、鴻上さんに
「明日の夜、観劇予定です。ごあいさつ、いつも楽しみにしています。「鴻上尚史のごあいさつ」の本も購入済みです。大好きです。」
とお願いしたら、ちゃんと用意してくださっていました(^^)
鴻上さん、ありがとうございますm(_ _)m
他にも希望者いましたからねー(^^)
ネットは、あなたがかけがえのないあなただとつぶやき、同時に、あなたはなんでもないあなただとつぶやく

という言葉、ごもっともです。
私もネットで、そのことを実感しました。

さて、舞台のタイトル「アンダー・ザ・ロウズ(under the rose)」は、英語で「秘密」という意味の慣用句。
私は、ラテン語の「sub rosa」の方がピンと来ます・・・・・昔、付き合っていた人が、よく使っていましたから(←何で!?)。

なぜだろう?
私は、鴻上さんの舞台が、だんだん、こっぱずかしくって見ていられなくなってきました。イヤな大人になってしまったからかも(T_T)

・・・・・と、ここまで書いてごまかそうと思ったけど、最近、手に取った内田樹先生の『日本辺境論』で、今回の芝居と同じようなことが書いてあったので、ちょっと書きます。

鴻上さんの芝居では、「世間の風」が重要なカギでした。
いじめは、「世間の風」の風向きで、「なんとなく」起こります。
時には、殺人や自殺が起こるほど深刻になるのに、誰も責任を取る人がいないのです。
だって「なんとなく」起きて「誰も知らなかった」から。
この二つが、日本では、立派な理由になってしまうのです。

日本って、ある意味、恐ろしい国です。
コインの表側にいれば、これ以上安全なことはないですが、一旦、コインの裏側に回ると、巧妙に消されますから・・・・・。

いじめは、些細なきっかけで立場が変わります。
鴻上さんは、それを「パラレルワールド」で表現しました。
いじめられている友達を見て見ぬふりして、平凡な生活を送っている世界と。
いじめられている友達を助けたことで、自分がいじめの標的になり、思い詰めていじめっこを殺した世界と。

そして、「世間の風」を上手に利用して、金儲けや権力濫用をする人もいます。

今回の震災で、今までに無い相当数のイベントや演劇が中止・延期になっています。
会場や交通機関の破損など、直接的な被害によるもの。
計画停電など、間接的な被害によるもの。
そして「自粛」によるもの。
被害を受けていない西日本で「自粛」が広がっています。

鴻上さんは
「自粛という理由で中止するのは、一番安易な選択だ」
と言います。
私もそう思います。

外出しないで家に引きこもって、それで亡くなった人達が生き返るなら、いくらでもやります。
でも、そうじゃない。
むしろ、中止になることで、俳優やスタッフやイベンターには、死活問題になります。
仕事がなくなって、給料が減って、経済が停滞すれば、「復興」はその分遅れます。
現に、仕事を失った人も、既に出始めている。

元々デフレだったのに、かろうじて日本経済を回してくれていた外国人観光客も、ほとんど来ないのです。
これからが大変です。

イベントは、人が集まります。人を集められるということは、支援の仕方がいくらでも考えられます。客に募金を募るとか、売り上げの一部をチャリティに回すとか、あまり知られていない被災者の情報を告知するとか。
別に、特別に支援をしなくても、お客さんを楽しませるだけじゃない。いろいろな多面的な機能があります。

落語家はよく
「アタシ達は世の中に必要無い職業で」
なんて言いますが、本当に必要無い職業が、200年以上続くわけありません(笑)。演劇に至っては、古代ギリシャから数千年です。

舞台に上がる職業は、絶対、世の中に必要なものです。今もそうです。
極端な状況が続くと、極端な「世間の風」を生んでしまいます。そうならないためにも、胸を張って演じてください。応援しています。
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by june_h | 2011-04-12 13:01 | 観劇 観戦 コンサート レポート | Trackback | Comments(0)