「WE ARE ALL ONE 須藤元気のボランティア記録」 須藤元気 著 講談社

格闘家でエッセイストの須藤元気さんが、東日本大震災の被災地でボランティア活動をした際の記録です。
「WE ARE ALL ONE 須藤元気のボランティア記録」 須藤元気「WE ARE ALL ONE 須藤元気のボランティア記録」 須藤元気
震災時に都内にいた須藤さんは、逃げるために飛行機の予約をしましたが、
「前代未聞の災害のときにステージの真ん中にいなくてどうする。この地球で体験したいのは、最高の恐怖と最高の愛だ。それが人生で成長できる唯一のものだ」
という「精霊」の声を聞き、被災地に行くことを決心。24人のボランティアチームを組織し、お風呂を沸かすための水とドラム缶をトラックに積んで、石巻市へ向かいました。

真面目な筆致で面白いことを書く元気さん独特の文章と、「元気しゃん。トイレに行ってきましゅ」と舌足らずで話す後輩のキヤマ君に、思わずクスッと笑ってしまいますが、実際は、とても笑えないことが多かったのでしょう。
震災直後の、元気さんが目の当たりにした生々しい現場の写真に、胸が詰まります。
そして、元気さんにサインをもらいに来た男性の
「妹が元気さんのファンでした。でも死にました。家ごと流されまして。サインをもらって妹もきっと喜んでいると思います」
の言葉に、涙が止まりませんでした。

地震直後から2、3週間ほど経っていたため、支援物資の食料は豊富にありましたが、瓦礫や泥の撤去は、まだまだ。人もほとんどいない、音の無い世界。
水を吸い込んだ畳は、大変な重さで、1畳を4人で運ばなくてはならないほど。現地でなければならないことがたくさんあると、元気さんは言います。

被災者の気丈な姿に、元気さんは、何でもない日常にこそ幸せはあるのだと教わりました。私も今回の震災で実感しました。
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by june_h | 2011-09-27 17:42 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)