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【日本映画】エンディングノート【ある末期ガン男性の、死ぬまでにやりたいことリスト】

大手化学会社役員の砂田さんのドキュメンタリー映画。
砂田さんは、定年を迎え、セカンドライフを謳歌しようとした矢先、末期ガンで余命半年だと宣告されてしまいます。
何事も自分で決めないと気が済まない彼は、早速パソコンに向かって「エンディングノート」を作成。それは、死ぬまでに自分がやりたいことリストと、家族への遺書。

「伊勢志摩でアワビのステーキを食べる」「カトリックの洗礼を受ける」「葬式会場の下見をする」「孫に会う」などなど、リストに従って、着々とこなしていく砂田さん。
とにかくなんでも「段取り」を決めないと落ち着かず、これまた父親譲りの「段取り」好きな長男と、危篤寸前まで、自分の葬式プランを確認・・・・・。

正直ぶっちゃけ
「もっといい加減に生きてたら、ラクに長生きできたんじゃないのか」
と、ミもフタもないことを小声で呟きたくなりましたが(^^;
でも、きっと、この几帳面さが、家族と会社と日本を支えてきたのでしょうし、自分が納得する形で死を迎えるのも、一つの幸福の形ですよね。

最後のリストにあったのは、
「妻に(初めて)愛していると言う」
このご夫婦は、いろいろあって、定年後に別居して、週末だけ会う「週末婚」状態だったのですが、病床で奥さんは
「パパがこんなにステキな人だったなんて・・・・・一緒に逝きたい」
と感涙。

私は
「男って、散々好き勝手やっといて、最後の「愛してる」「ありがとう」で全てを帳消しにしようとするから、なんか腹立つ」
と思いました(^^;

何もかも決めた後、あっという間に意識を失って、家族全員に看取られた砂田さん。
お葬式も段取り通りつつがなく終わり、まるで、教科書に載っている、お手本のような、人生のエンディングでした。

カメラを回していたのは、砂田さんの末娘。家族だからこそ、生々しい夫婦喧嘩やお金の話が撮影できたのでしょうね。
娘さんのナレーションが面白くて味があって、泣いたり笑ったり。
不謹慎かもしれませんが、とても「面白い」映画でした(^^)
by june_h | 2011-10-25 21:11 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)