「あんぽん 孫正義伝」 佐野眞一 著 小学館

私は『東電OL殺人事件』を読んで以来、佐野さんの書くノンフィクションをよく読みます。
分厚くて読むのが大変だけど、その人物に対する佐野さんの思い入れたっぷりの熱い文章が面白くて(笑)。

かなり前に読んでも思い出せるような、心に残る文章です。

あんぽん 孫正義伝

佐野 眞一 / 小学館


この本は、今までのに比べて内容が少ないように思いますが、諸事情で割愛した話もあるんだろうと思われます。

佐野さんがある人物を書く場合、その人の家族や周囲の人間をできるだけ多く当たって、彼らの証言からその人物を立体的に描きます。
なので、佐野さんのルポは、まずその人物の出自から入り、育ってきた環境から、どのように性格が形成されていったかを知るのです。

人間を描く場合、その人物が絶対に見ることができない背中や内臓から描く。それが私の基本的流儀である。


こういうスタンスだと、綿密に取材しなければならないし、佐野さんの主観だけで押し切るようなことはできません。
だから、結果的に面白くなるのです。

この本は、もちろん、ソフトバンクの孫正義にスポットを当てた本ですが、孫正義本人よりも、彼を取り巻く家族や親戚の方が面白くて、佐野さんがどんどん外れていったみたいです。
いつの間にか、孫さんが脇役になっています(^^;

佐野さんは、孫正義のバイタリティは、認めているみたいですが、孫さんが
「紙の本は、やがてなくなり、100%電子書籍になる」
って言ったのがどうしても納得できないみたいで、ことあるごとにブチブチブチブチ言い続けているのが面白かったです(^^;

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by june_h | 2012-05-31 12:46 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)