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日本美術デザイン大辞展@三井記念美術館

平日にお休みして、朝イチで足を運んだところ、お客さんはほとんどいなくて、会場ほぼ独り占め!
重厚な展示室と、最高の美術品の中、とってもリッチな気分を味わうことができました♪

普通、美術展というと、画家とか時代とか有名美術館とかのテーマにすることが多いのですが、「美術用語の五十音順」というテーマは、かなり珍しいので、興味を持ちました。

いくつか気になったものを。


【絵手本(えてほん)】の『北斎漫画』
北斎のスケッチ集ですが、見ていて飽きないほどの面白さ!
見開きしか展示していませんでしたが、全ページ見たいですね。


【大津絵(おおつえ)】の『浮世絵大津之連中図屏風』
絵の中に三味線弾いてる鬼がいるのですが、髪逆立てて、ロックやってるみたい!
これが描かれたのは、明治時代なんですけどねー。前衛的!?


【牙彫(げちょう)】の安藤緑山 作『染象牙果菜置物』
よくある食品サンプルのようですが、この作品のスゴいのは、象牙でできているところ。
硬い素材で、ミカンのような柔らかい質感を表現しているのです!色も写実的。
この技術は、彼一代で失われたそうですが、ミニチュアやフィギュアに対するこだわりは、日本人のDNAに入っているのかもね。


【誰が袖(たがそで)】の『誰が袖図屏風』
人物を描かず、着物だけを描いた絵を「誰が袖」というそうですが、粋ですね。
「黄昏(たそがれ)」も「誰そ彼」からきたことを思い出しました。


あと、美術品の名前の付け方に法則があるらしく、解説があって参考になりました。

最後に「編集後期」として
「予算の都合上、三井美術館のコレクションを中心に構成したため、偏りがあってごめんなさい」
みたいなお詫びが書いてありましたが、十分堪能させていただきました。

偏っていてイイんです。その方が、コレクターの趣味が見えて面白いですから。
公家や大名だけではなく、有力商人が優れた美術品を収集していたことや、三井家が優れたパトロンだったということもよくわかる展示でした!
Tracked from K's Sweet Ki.. at 2012-08-10 16:59
タイトル : 日本橋 三井記念美術館 日本美術デザイン大辞展
お使いを頼まれて、日本橋M越に出掛けた折、 少々時間があったので、お隣の三井本館にある三井記念美術館に寄ってみました。 こちらの美術館は、とてもクラシカルな雰囲気なので、好きな場所のひとつです。 三井本館ビルの7Fという場所ながら、重厚な木の内装や、エレベーター内部の装飾が 静謐さを醸し出していて、お江戸日本橋の喧騒を階下に置き忘れたかのような 静かで落ち着いた美術館です。 いま、こちらで開催されているのが、 美術の遊びとこころⅤ 三井版 日本美術デザイン大辞展。       ...... more
Commented by oomimi_usako at 2012-08-10 16:58
安藤緑山の染象牙果菜置物は、私も、鼻をくっつけそうになりながらじっくり拝見してきました、これ系は、わたくしツボなので。
たぶん、企画した方々も楽しんでいらしたのではないかしら?と思える展示会でしたよね。
TB、ありがとうございます。
こちらからも頂戴しました♪

Commented by june_h at 2012-08-10 19:26
>usakoさま
私は鼻を何度もくっつけてしまいました(^^;
こちらこそTBありがとうございます♪
by june_h | 2012-08-09 12:08 | 美術展 展覧会 | Trackback(1) | Comments(2)