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「言葉に何ができるのか 3.11を越えて」 佐野眞一×和合亮一 徳間書店

ノンフィクション作家 佐野眞一さんと、詩人の和合亮一さんとの対談です。
この本を開くまで、結構時間がかかりました。
現実と向き合わなきゃいけないような気がして・・・・・でも、一旦開いたら、一気に読みました。

3.11を越えて― 言葉に何ができるのか

佐野眞一 / 徳間書店


和合さんは、福島で被災。余震や原発事故の不安の中、その時の思いをツイッターにツイートし続けました。
今まで経験したことの無いほどの、「言葉にしたい」という強烈なモチベーションと、強烈な「怒り」を感じたと言います。

佐野さん曰く、去年の3月11日以降、日本のいろんな人や物の「バケの皮」が剥がれてしまったのだと。

・・・・・っていうか、日本のシステムのバケの皮も剥がれてしまいましたね。

メディアが報じないようなこともたくさん書いてありました。
それを読むたびに、辛くなったり、怒ったりです。

こんな話もありました。

共産党の元大幹部だった山下文男さんは、被災して、自衛隊に助けられたとき
「自衛隊は違憲じゃねぇよ。自衛隊のヘリコプターに救助され、今回ほど自衛隊をありがたいと思ったことはない。原発も必要だ」
と言ったそうな。

きっと今までは、頭だけで考えて自衛隊に反対していたんでしょうが、実際に自衛隊が必要な場面で自衛隊を「実体験」して、コロッと「転向」しちゃったのですね。
共産党の幹部達は、驚いて、彼の発言を隠ぺいしようか、除籍にしようか悩んだそうな(^^;

まだまだ終わってなんていません。
忘れようったってできません。
まだまだやるべきこと、私達にできること、たくさんあります。
by june_h | 2012-08-25 17:15 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)