「街場の文体論」 内田樹 著 ミシマ社

久しぶりの内田老師の本でございます。
「クリエイティブ・ライティング」をテーマにした、大学での講義録です。

街場の文体論

内田樹 / ミシマ社


「文章を書く」という講義や本は、数多くあれど、文章に「身体性」を持ち込んで説明する人は、なかなかいないのではないでしょうか。

小説を書く作業を「深く潜って」「水脈を探る」と表現した村上春樹。

私、この感覚、なんとなくわかります。
文章をちゃんと書くとき(こういうブログの文章は、軽く書いているので違いますが)、なんとなく「沈む」感覚があります。
普段の自分の思考とは、ちょっと違う感覚です。

人と喋っている時も、時々「あ、一段深くなった」と思う瞬間があります。
例えるなら、お互い、パチンコ台のチューリップが開いて、フィーバーするような!?
こういう時は、ちょっと注意が必要です。
どんな言葉も、普段より倍加されて、相手に届いてしまうので、相手との距離が異常に近くなったり遠くなったりします(^^;

話が逸れましたが、村上春樹さんの場合、もっと深い部分まで潜って潜って、「集合的無意識」くらいまで行っちゃうんですよね。ここまで深く「潜る」ために、毎日マラソンして、体を鍛えているんだとか。
だから、世界中の人の心に届く物語を、原稿の上にまで持ち帰って来れるんですね!

あと、言語学者のソシュールが、アナグラムにハマっていたという話は、興味深いです。
頭が良すぎるから、何にでも法則を見出すことができるのですね。
きっと、「聖書の暗号」も、この延長線上にあるのでしょう。

そして、内田先生は、文章にも「贈与論」。
「私は頭がイイ」と言いたい文章は、何も誰にも伝わらない。
言葉は「みんなのために」使うもの。みんなのために書いたとき、その人の能力が最大限発揮されるという。
きっと、みんなのために使いたいって、ご先祖が願ったから、神様から言葉も、もらったんだと思いますよ!
[PR]
トラックバックURL : http://juneh.exblog.jp/tb/17751966
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by june_h | 2013-02-03 12:18 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)