「想いの軌跡 1975-2012」 塩野七生 著 新潮社

『ローマ人の物語』の作者塩野七生さんのエッセイ集です。

想いの軌跡

塩野 七生 / 新潮社


タイトルの通り、1975年から2012年までの、様々な媒体に寄稿されたエッセイが収録されていますが、年代順ではなく、ジャンルごとにまとめられているので、80年代の次は、2000年代だったりしてバラバラ。

なので、寄稿年月日を隠しながら読んで、いつ頃に書かれたものか、推測しながら楽しみました(笑)。
塩野さんの文体は、30年以上、ほぼ変わらないので、こういう「遊び」ができるんですよね(^^;

ローマ法王を決めるコンクラーベの話が出て来たから「ベネディクト16世の話かしら」と思ったら、一つ前のヨハネ・パウロ2世の話だったり(^^;

本当は、この本を出すつもりがなかったのだと塩野さん。
なぜ、出版する気になったのか、前書きに理由が書かれていますが、書き方がカッコ良くてシビれます!
同じ事実でも、ああは、なかなか書けません。

塩野さんの文章は、基本的に、である調ですが、一つだけ、ですます調の文章があります。
それは、国際政治学者の高坂正堯先生への追悼文です。
大学の時、友達がよく「こーさか先生、こーさか先生」って、言っていたのを思い出しました(笑)。

最後のエッセイに、恐ろしい言葉が。
書評は、書評される書物の評ではなくて、書評する人の評であると思う

これは、まさに、その通りだと思います。

私がブログでこうして、書評とも呼べないような「読書感想文」をダラダラ書き連ねている行為は、
「本の内容を紹介する行為」
なのではなく、実は、
「自分自身を曝け出している行為」
に過ぎないわけで(笑)。

賢明な方ならば、文章や内容を一瞥しただけで、「ブログの主」の知識レベルや考え方、性格までが推し量れるというもの。
鼻で笑って華麗にスルーされていかれる方もいらっしゃるだろうと思います(^^;

でも、このことを頭に入れていれば、書評を書く側は、謙虚になれますし、作者側も、いい加減な書評で一喜一憂しなくて済みますね。

塩野さんには、いつも教えられます!
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Commented by ルナルナ at 2013-04-19 21:25 x
だからいつもこうやって記事を書いてくれることに感謝だよ。私はとてもとても怖くて曝け出せないです。
Commented by june_h at 2013-04-21 12:46
>ルナルナさま
私もこうやって書いていてドキドキですが、
それ以上に、普通では知り合えないような方々とつながれるし、
備忘録としては最適だし、メリットいっぱいです!
だから、こうやって続けられると思うのです。
書き続けないと、うまくならないしね(^^)
これからもマイペースで続けていきたいです♪
by june_h | 2013-04-19 12:30 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(2)