2013年 09月 19日
九月花形歌舞伎 夜の部 「陰陽師 序幕」@歌舞伎座
配役が妙にハマっているので、興味を持ちました。
■安倍晴明:市川染五郎
■平将門:市川海老蔵
■興世王(実は藤原純友):片岡愛之助
■桔梗の前:中村七之助
■源博雅:中村勘九郎
■俵藤太(藤原秀郷):尾上松緑
■滝夜叉姫:尾上菊之助
序幕は、平将門が怨霊になるまでの物語。
とにかく暗いんです。
客席真っ暗だし、舞台もずーっと薄暗いし(夜のシーンも多いし)。
舞台の床にも花道にも黒いシートが貼ってあるし。
暗いから寝落ちしちゃったし(笑)。
・・・・・話も暗いし(^^;
見る前は、海老蔵が悪役なんてピッタリじゃん!楽しそうじゃん!なんて思っていましたが、ハマり過ぎててムチャクチャ怖いんです・・・・・。
元々、どんな役でも、陰が滲み出るような方ですが(笑)、興世王にそそのかされて、我が子の屍肉を喰らうシーンなんて、コワくてグロくて悲しくて見ていられません。
ちっちゃい子供がいる海老蔵に、こんなことさせないでください。ナマナマしすぎます・・・・・。
この芝居の、将門のキャラクター自体が、海老蔵の性格とシンクロしているような気がして。
他の人だったら「上手い!」って、手放しで感動できるかもしれないけど、海老蔵はリアル過ぎました(^^;
俵藤太の松緑さんが良かったです。
全体的に、暗ーいキャラと暗ーい情景ばかりの中、声を聞くとホッとしました(^^;
大ムカデ退治は面白かったですけど、もう少し短くても良かったような。
序幕のラストは、将門が生首となって、地の底から響くような声で恨みと呪いの言葉を呟いて幕。
あまりの怖さと、客電が点いたことによる安堵感から、客席がしばらく騒ついていたのが印象的でした(笑)。