「外国人力士はなぜ日本語がうまいのか あなたに役立つ「ことば修得」のコツ」 宮崎里司 著 明治書院

近年、外国人力士の活躍がめざましい角界。
皆さん日本語がお上手です。
力士たちの日本語力は、どのようにして培われたのか。
早稲田大学教授で言語学者である著者が調査しました。

外国人力士はなぜ日本語がうまいのか―あなたに役立つ「ことば習得」のコツ

宮崎 里司 / 明治書院


最初から日本語ができる外国人力士は皆無。

朝青龍は、風邪をひいて顔色の悪い兄弟子を気遣うつもりで
「顔、悪いですね」
と言ってしまい、キレられたとか(^^;

共通しているのは、1日中「日本語漬け」であること。通訳にも頼れません。
だからといって、辞書を使って勉強するわけではありません。日常会話で覚えていきます。
日本語を早く覚えるために「母国語を使ったら罰金」と自らに課した力士も。

話しかけられた日本語を、最初は全てオウム返しして真似した力士も。
これは、非常に効率的な学習法なんだとか。

力士は、親方、おかみさん、兄弟子との相撲用語だけでなく、タニマチやファンなど、様々な立場の人と関わるので、多様な日本語を使い分けていく必要に迫られます。
また、タニマチに気に入られるために、演歌を覚える力士が多いそうです。

そして、強いハングリー精神。
モンゴルでは、幕内の取組しかテレビ放送されません。
そのため、モンゴル出身力士は、故郷の家族に活躍を見せたいと、必死で幕内に上がろうとします。

力士たちの苦労は、日本語だけではありません。
モンゴルや南米出身力士は、魚料理になかなか慣れず、おかみさんがいろいろ工夫したり。
ハワイ出身の曙は、閉所恐怖症なので、MRIに入るとき、仲良くなった電器店の夫婦に手を握ってもらったそうです。
力士を支えていこうとする、周囲の人達の細やかなサポートも重要ですね。

力士たちは、日本語を勉強するためではなく、関取になるために日本に来たのです。
日本語は、目的ではなく、あくまで手段。
英会話教室がたくさんある日本ですが、まずは、「英語を使わなければならない必要性」がないと、なかなか上達しないかも(^^;
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by june_h | 2013-10-21 12:31 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)