【映画】KT【韓国朴正煕政権下で起こった金大中拉致事件の真相!?】

韓国朴正煕政権下で起こった金大中拉致事件の「真相」を描いたポリティカルフィクション。
タイトルの「KT」は、金大中のイニシャルです。

KT [DVD]

佐藤浩市,キム・ガプス,チェ・イルファ,筒井道隆,ヤン・ウニョン/ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

undefined

1970年代の韓国は、朴正煕大統領による独裁軍事政権下にありました(現大統領 朴槿恵の父親です)。
金大中は、民主化を求めて大統領選挙に立候補したものの、朴正煕に敗北。
日本やアメリカを転々とする生活を余儀なくされました。

韓国政府は、反対勢力を封じるため、金大中暗殺を計画。
中心的な実行犯は、韓国外交官の金車雲(実際は金東雲)と、自衛隊陸軍三佐の富山満州男。
なぜ日本政府が協力したのかというと、日本で暗殺を実行されると主権侵害になるので、金大中を国外に出したかったのです。
また、暗殺をサポートすれば、朴正煕に貸しを作れます。

富山らの協力もあり、金車雲は、金大中の拉致に成功。
しかし、船で韓国へ移送している最中、アメリカ政府の命令で暗殺は中止。
金大中は、ソウルで解放されます。やがて彼は、数十年後に大統領に。

この映画で言いたいのは
「韓国って怖い」
とか
「日本って卑怯」
ということではなく、富山三佐の次の言葉に尽きると思います。
「世紀のクーデターと独裁政権を支持してきたのはアメリカじゃないですか。
朴正煕は、そろそろお役ご免ということですか。
アメリカの正義は世界の正義。
我が自衛隊は米軍の二軍。
日本と韓国はアメリカの手のひらで踊るイエローモンキーだ」

北朝鮮が、日本や韓国を揶揄する時
「米軍の傀儡」
って言うけど、残念ながらホントのこと(笑)。
この図式は、戦後から今まで変わっていないのだから。

金車雲と富山は、国家権力と大国の思惑に翻弄されつつも、個人の尊厳をかけてそれぞれの任務を果たそうとします。

金車雲は、家族と出世のために、汚ない仕事も引き受けてきました。時には、同胞を殺すことも。
金大中を乗せた船を不気味に追う自衛隊のヘリコプターに向かって、必死に銃を撃ち続ける金車雲が悲しく見えます。

富山は、軍隊なのに軍隊ではない自衛隊の存在に、常に苛立っていました。
この映画が、三島由紀夫の市ヶ谷駐屯地割腹自殺から始まるのも、敗戦によって生じた複雑な状況を暗示しているのでしょう。

事件は結局、金車雲の個人的犯行であり、韓国政府は無関係ということで処理されます。
真相を全て知っている富山は、上官から自決を命じられましたが
「私は、二・二六事件の野中大尉にはならない」
と拒否。
しかし、結局、口封じで殺されてしまいます。

この映画が公開されたのは2002年。
事件が起きたのは1973年なので、時代の雰囲気を出すためか、『キイハンター』や『Gメン'75』のドラマのようなライティングでした。
雑誌記者の神川(原田芳雄)が、丹波哲郎に見えたりして(^^;

タクシーの初乗り料金が170円だったり、赤電話があったり。
江戸時代のように、誰も知らない昔なら、ある程度ごまかせるでしょうが、ちょっと昔って、ウソがバレやすいから意外と難しいのかも。

[PR]
トラックバックURL : http://juneh.exblog.jp/tb/20200656
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by june_h | 2014-01-07 12:04 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)