「金王朝「御用詩人」の告白 わが謀略の日々」 張真晟 著 文藝春秋

北朝鮮で金正日を讃える詩人だった著者の手記。

金王朝「御用詩人」の告白 わが謀略の日々

張 真晟 / 文藝春秋


この本を読んで、まず、思ったこと。

この人、全然、詩人らしくないんすけど(^^;

詩人っていうと、情感たっぷりな文章を書きそうなイメージだし、韓国・北朝鮮系の方々の手記には、しばしば日本人には、まず無いような強い感情を感じることが多いのだけど。

この方の場合、極力、感情を排していて、まるで、官僚や政治評論家を思わせるような文章を書いていて。

内容も、政治的・外交的なことが多く、読んでて漢字ばっかりで疲れました(^^;

自分のことを語っていたのは
・詩人として国に認められるまでの生い立ちと経緯。
・金正日に初めて目通りがかなった日のこと。
・久しぶりに帰った故郷の貧しさに絶望したこと。
・脱北の経緯。

・・・・・くらいで、後は、北朝鮮中枢での権力闘争についてがほとんどでした。

特に、政府や軍の人事について、異常に詳しく書かれています。

なぜかというと、彼は、金正日を讃える詩人という立場から、北朝鮮国民が決して目にできない外国の翻訳物や、政府の内部文書に触れる機会があったから。

金日成から金正日への権力委譲は、決して簡単なものではなかったようです。
金正日が、異母兄弟を追い落とし、父親である金日成から少しずつ権力を奪っていった様子が、克明に書かれています。

また、小泉元首相と金正日による日朝平壌宣言が出されるまでの、生々しい交渉の様子もありました。
著者は、拉致被害者の横田めぐみさんが亡くなったという北朝鮮当局の発表が嘘である根拠を、論理的に説明しています。

最後におまけ。

著者が金正日に初めて会った時、将軍様が10cm以上のシークレットブーツをはいていることに気づいてしまったんだとか(^^;
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by june_h | 2014-05-30 12:05 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)