2014年 06月 20日
「クイズ王の「超効率」勉強法」 日高大介 著 PHP新書
小さい時からクイズ番組が大好きで、欠かさず録画。
すべての問題と回答をノートに書いて、覚えていったそうです。
クイズに正解するためには、ただ、いろいろな事柄を暗記すれば良いというわけではありません。
必要な情報を正確に瞬時に、記憶から取り出せるようにしておく必要があります。
そのために、日高さんは、問題を予測して自分で作って、問題と回答をセットで覚えます。例えば、「江戸幕府の将軍で「家」がつかない将軍をまとめて覚えたり。
また、クイズ番組ごとの問題傾向を掴むことも重要。
例えば、『クイズタイムショック』の「今、何問目?」という問題。
指で問題を数えていると回答に集中できないので、BGMの変わるタイミングから何問目かを推測することにしたそうです。
また、問題文の微妙な助詞の違いで、回答を予測します。
こうした日々の研究と対策で、数々のクイズ番組で実績を残してきた日高さんですが、クイズ大会で優勝したいとかいう以前に、日高さんのクイズに対する愛情をヒシヒシビシビシと感じました。
高校生クイズで、正解した時の喜び。勝ち抜けできなかった時の悔しさ。
このような時の問題と回答は、鮮明に覚えているそうです。
そして、制作した「ひっかけ問題」に、回答者が意図どおりにひっかかった時の爽快感。
シャレた問題ができた時の楽しさ。
この人は、本当にクイズが好きなんだなあと思います。
日高さんが、クイズの勉強をしていて、よく言われるのは、
「実生活には役に立たないのに」
という言葉。
私もよく、「役に立たない」ようなことばかりにハマるので(笑)、こういう言葉に腹が立ちます。
何かを極めるのに、役に立つ必要があるのでしょうか?
その人が、何かに打ち込むことで、心から楽しくて、幸せになれるのなら、それだけで「役に立って」います。
それに、役に立つかどうかは、その人が決めることではありません。
何十年後とかに、そのブームが到来して、いきなり「達人」にまつり上げられるかもしれないしれません。
日高さんは、役に立たないどころか、クイズ制作で趣味と実益を兼ねています。
私の母親も、ジグソーパズルやら紙粘土人形制作やらにハマって、ママ友だった人に
「あなたは、役に立たないことばかりするのね」
と言われたことがあって。
役に立たないことをやっていることは、自覚してますけど・・・・・。
なんだか、こんなふうに人に言われるとヘコむし、私も母親もぶちギレでした(^^;
日高さんも、
「こういうことをいう人にかぎって、その人自身何の役にも立たない可能性が高いんですが」
と、皮肉っています(笑)。
日高さんは、昨今の「クイズのマニアック化」に危機感を抱いています。
クイズが研究され尽くして、マニアと一般人とに大きな隔たりができてしまい、クイズが「誰でも気軽に楽しめる」ものでは、なくなってしまうのではないかと。
私は、何を訊いているのか理解できない問題に、聞いたこともない単語を答えて正確するマニアを見るのも、面白いんですけどね(笑)。
雑学とか言われることも多いけれど、実は、それを知っているからこそ、日々の生活も、旅など非日常の場面も、より面白くなると思うのです。
まあ、確かに、狂気に近いマニアック化やら、変な罰ゲームつきのクイズ番組やら、役に立たないというよりも、大丈夫か~?と問いたくなるものは、別ですが。
本当に仰るとおりでございますよっ!
そしてそして、日本のクイズ番組ほどクリエイティビティに溢れているものはないですよね。
親子で楽しめるような番組もありますし、誤答や珍回答までエンタテインメントにしてしまいますし。
これも、日高さんのようなクイズ愛に溢れている方々が、制作側にいらっしゃるからでしょうね。
私は、マニアックなやりとりも、「うわー、頭良いっていうか、頭オカシイ」と思いながら見てたりして(笑)、それはそれで好きです♪