「日本の身体」 内田樹 新潮社

能楽師、武道家、関係治療家、アスリートなど、「日本古来の身体感覚を叩き込んできた人」「身体に関するプロフェッショナル」と、内田先生との対談集。

日本の身体

内田 樹 / 新潮社


内田先生の対談集が面白いのは、先生が、分野が違う人それぞれに対して、適切な質問と受け答えができるからではないでしょうか。

長年のプロをも唸らせる洞察力。
これには、合気道で研ぎ澄ました身体能力とか、他者に対する感応力とかもきっと、関係していますよね。

尺八奏者 中村明一さんは、伝統的な日本人の呼吸法「密息」について語っています。
この方の本は、以前、読んだことがあります。

『「密息」で身体が変わる』 中村明一 著 新潮社


『バガボンド』でお馴染みの漫画家 井上雄彦さんとの対談で、内田先生は、
「硬い木を切ろうとしても、なかなか切れないが、地面を切るとイメージすれば、硬い木が切れる」
と、仰っていました。
長期的な目標を定めると、目の前のことをこなすのが、大変ではなくなりますよね。


元相撲力士 松田哲博さんは、
「双葉山の体は、土俵際に追い込むと、液体のようにグニャグニャになり、押せなくなった」
と言います。
双葉山は、土俵際で、体の力をフッと抜いたんですって!


雅楽演奏家 安倍季昌が話していた「秘曲」が興味深かったです。
宮中には、大嘗祭のように、非公開の儀式があります。
その際「秘曲」が演奏されますが、雅楽師達は、音を出さずに「演奏」するそうです。


日本の伝統についても、日本人が培ってきた身体についても、いろいろと秘密がありそうです。
わざわざ秘密保護法で保護しなくても・・・・・って、そういう話じゃないか(^^;
[PR]
トラックバックURL : http://juneh.exblog.jp/tb/21280046
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by june_h | 2014-11-07 12:12 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)