「日本の死体 韓国の屍体」 上野正彦/文國鎭 青春出版社

この本は、今流行りの嫌韓本ではありません(^^;
法医学評論家の上野正彦さんと、韓国法医学会創始者の文國鎭さんの対談です。

2002年の本ですが、二人の対話から、日韓の文化・死生観・法医学のシステム・法律の違いや共通点がわかって興味深かったです。
ちなみにタイトルですが、韓国では、動物の死骸は「死体」、人間は「屍体」と、明確に区別するそうです。

日本の死体 韓国の屍体

上野 正彦 / 青春出版社


遺体に対する解剖に抵抗があるのは、日本人も韓国人も同じみたいで。
日本人は「そんなことして生き返るのかっ!」と怒るらしいのですが、韓国人は「二度も殺すのかっ!」と怒るらしい。
そのため、韓国には「二度死」という言葉もあります。
文さんは、殺された少年を解剖している時、その少年の祖父に、斧で叩き殺されそうになったこともあるんだとか(^^;

反対に、アメリカ人は合理的で、「なぜ死んだかわからないので、ちゃんと解剖して欲しい」と要求されるらしい。

韓国では、人が亡くなると、周囲の人間は大声で泣きます。
これは、泣かないと「あの家は薄情だ」と非難されるからだそう。
日本では、むしろ、故人を偲んで、なごやかに宴会を開くこともあります。
韓国人から見ると、日本人は、めちゃくちゃ薄情に見えるのかも(^^;;;

また、韓国では、日本の統治時代に法医学教室がありましたが、戦後、廃止したために、法医学の研究所が遅れたんだとか。
アメリカのシステムを取り入れた際、法医学が無かったからという理由だそうですが、これは勘違い。
アメリカでは「監察医」が法医学を担っていたからなんですね。

それから、韓国では、事件性のありそうな遺体しか解剖しないので、事故や自殺に見せかけた他殺は、見過ごされている可能性が高いという問題があります。
日本では、地方で、同じような問題があるようです。

いろいろな違いがわかって、興味深かったです!
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by june_h | 2014-12-25 12:46 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)