「翻訳問答 英語と日本語行ったり来たり」 片岡義男×鴻巣友季子 左右社

翻訳家の鴻巣友季子さんと、同じく翻訳家の片岡義男さんとの対談本です。
面白いのは、英語の文学作品の一場面をそれぞれが訳し、お互いの訳の違いなどについて議論する形式になっています。
そのため、翻訳について、非常に勉強になります。
タイトルは、おそらく落語の『蒟蒻問答』に引っかけていますね(^^;

翻訳問答 英語と日本語行ったり来たり

片岡 義男 / 左右社


文学の翻訳は、技術文書の翻訳と違って、文章が醸し出す雰囲気みたいなものも考慮しなければなりません。
片岡さんは、固有名詞をカタカナに置き換える際、不気味な雰囲気の文章なら、固有名詞も不気味に感じる音を選ぶんだそうです。
こだわりハンパないです(^^;

あと、文学作品だと、脚注を付けると興醒めしてしまうので、なるべく文章中で済ませる必要がありますよね。
そのため、欧米では、読みやすさを優先して、「布団」を「ベッド」にするように、意味は変わっても、馴染みのある単語に置き換えることもあるそうです。

朝ドラ『花子とアン』でお馴染みの村岡花子は、『赤毛のアン』に出てくる「シュークリーム」を「薄焼きまんじゅう」に翻訳したそうです。
確かに、村岡さんが生きていた時代の日本人には、シュークリームは馴染みがなかったでしょうね(^^;

鴻巣さんの
言葉は通貨、翻訳は両替
という言葉が印象的。
言葉が通貨なら、ちゃんと両替して、誰にでも使えるものにしなければいけませんからね!
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by june_h | 2015-05-28 12:59 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)