「朝鮮王公族 帝国日本の準皇族」 新城道彦 著 中央公論新社

第二次世界大戦時、日本は、欧米列強の脅威に常にさらされていました。
そのため、朝鮮半島や満州を支配下に置き、国境線をより遠くに引く作戦に。
日清戦争で、清との冊封体制が解けた李氏朝鮮は、大韓帝国を樹立。
しかし、その後まもなく、日本によって併合されました。

朝鮮王公族―帝国日本の準皇族 (中公新書)

新城 道彦 / 中央公論新社


伊藤博文は、当初、朝鮮半島の併合には反対でした。
国庫は破綻寸前で、目立った資源もなく、明らかに日本の経済的な負担が増えるからです。

併合後は、韓国の王族に対して、「王族」として、日本の皇族に次ぐ地位を与えました。
王族に対する費用は、皇族よりも多かったと言います。

王族と朝鮮総督府の仲立ちをした李完用は、今ではきっと「親日派(売国奴)」と言われているんだろうと、読みながら思っていましたが、案の定、結構ひどい扱いを受けていますね。

王族の処遇については、日本との文化の違いに苦慮したようです。

日本の皇族には、名字がありませんが、韓国では、名字が無いのは奴卑なのです。
朝鮮の族譜(家系図)では、女性は単に「金氏」「朴氏」としか書かれませんが、王族の女性を名字で書くか、名前で書くかでかなり論争になったようです。

また、日本では、皇族内での結婚は珍しくありませんが、韓国では、同じ先祖を持つ同じ姓(同姓同本)の人とは結婚できないので、王族内での結婚は、あり得ません。
そのため、王族の女性の結婚相手には苦慮したようです。

王族達は、独立運動に身を投じたり、財産を失ったり。
戦後も、韓国に戻った者、日本に帰化した者など様々。
李方子さんについては有名なので、いくらか存じていましたが、その他の王族の方々がどうなっていたのか気になっていたので、興味深かったです。
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by june_h | 2015-09-30 10:04 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)