2016年 01月 11日
「武術と医術 人を活かすメソッド」 甲野善紀×小池弘人 集英社
甲野先生は、人間の運命は決まっているのかいないのか、ずっと考えていたそうですが、
「人間の運命は決まっているのと同時に自由」
という結論に至ったそうです。
一見、矛盾しているようですが、私なりの理解は、
「シミュレーションゲームのように、選択肢が用意されているという点で、人間の運命は決まっているが、どれを選ぶかは自由」
というものです(^^;
このことは、昔読んだ『神との対話』に書いてあったような。
それから、甲野先生は、人体の不思議と奥深さよりも、人間の弱さと向き合うことの方が多いようです。
というのは、アスリートの監督やコーチに呼ばれて体の使い方を教えることが多いそうですが、普段、彼らが教えていることと正反対のことを教えると、呼ばれなくなってしまうそうです。
選手を伸ばすことよりも、自分の面子の方が大事だからなんですね(^^;
身体を鍛錬することも大切だけど、心の弱さと向き合うことがいかに難しいか、よくわかる話でした。