「ビューティーキャンプ」 林真理子 著 幻冬舎

ミス・ユニバースの候補者を集めて、美しさに磨きをかける「ビューティーキャンプ」を舞台にした小説。

ビューティーキャンプ

林 真理子 / 幻冬舎


クイーンメーカーのエルザは、世界大会で優勝できる日本代表を育てるべく、オーディションしたり、見込みのある女性をスカウトしたりするビューティーアドバイザー。
ビューティーキャンプに参加している女性達に、体重を減らせ、下着を変えろと、次々、「指令」を出す。

エルザの思惑では、優勝候補は早い段階で決まっていて、明らかにえこひいきする。
育て上げなければならないのは、世界大会の優勝者。
「日本一」ではないのだ。

世界で通用する美女と、日本人の好みは全く違う。
日本人が好む細くて控えめでかわいらしい女性では優勝できない。
自分は美しいという自信に溢れ、ゴージャスな肉体を持つ女性でなければならない。
化粧の仕方やプレゼンテーションのポイントまで、念入りにチェックする。

しかし、キャンプ中に次々とトラブル発生。
キャバ嬢として働いていた女性に、過去をバラすと店のオーナーが脅して来たり、付き合っていた男性に大会に出るなと言われて失踪した候補者がいたり。

いよいよ大会が開催され、様々な人達の思惑が交錯する中、日本代表が決まる。
そして、最大のどんでん返しが!?

林真理子的に、美女達に容赦無い罵声を浴びせるのは、書いていてとても楽しかったのではないかと思ってしまう(笑)。

美女は、良い思いばかりしてきたわけではない。
周囲の嫉妬から「ブス」だと罵られたり、仲間外れにされたりして育ってきたため、自分に自信がない者もいる。
「ミス・ユニバース」の日本代表になったからといって、その後の成功につながった人は実は少ない。
このようなミスコンの「陰」を描く林真理子は、書いていてやっぱり楽しかったのではないだろうかと、つい勘ぐってしまう。
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by june_h | 2016-08-19 21:56 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)