「香と日本人」 稲坂良弘 著 角川書店

歴史を辿りながら、香と日本人の関わりを語っている本。

香と日本人 (角川文庫)

稲坂 良弘/KADOKAWA / 角川書店

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香木は日本では採れないので、輸入しなければ手に入らない、高価なものでした。
なので、上流階級の人しかなかなか手が出ないものでしたし、使うには教養も必要でした。時代の権力者達は高価な香をこぞって集めたのです。

日本の古典には、香がよく登場します。
歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』では、伝説の香「蘭奢待」が重要な役割を果たしています。

『源氏物語』は、香を中心に読むと、全然違ってくるんですね!
入内する明石中宮のために、光源氏の女達が、自身の財力と教養を賭けて贈った香。
特に、生母の明石の上が贈った香からは、母としての愛情を感じます。

そして、不義の子を宿した藤壺女御と光源氏との対面シーン。
極楽のような馥郁たる香り漂う中、二人の心は地獄にいたのだと・・・・・。
香を使うことで、二人の心情が余計に際立つものなのですね。

ヨーロッパでは、燃やす香ではなく、もっぱら香水が使われます。
香水の匂いを練り込んだ香は、今では珍しくありませんが、発明したのに日本人が関わっているのですね。

私が香で思い出すのは、高校の修学旅行で行った神戸。
ジャイナ教の祭壇に迷い込んでしまって(笑)、フロア全体、香の匂いでいっぱいでした。

そして、パリの地下鉄。
乗客それぞれ香水を付けているので、いろんな匂いがします(^^;
風景は写真やネットで見られますが、香りはその場所に行かないと分かりませんからね。

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by june_h | 2017-02-14 15:13 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)