「ヒットの崩壊」 柴那典 著 講談社

CDが売れない、売れているCDの曲を知っている人が少ない・・・・・。
そんな昨今の日本の音楽シーンについて分析した本。

ネットで個人がライブやCDの感想を自由に発言できるようになった昨今、音楽ライターの存在や立ち位置について、私は日頃から疑問を持っていました。
でも、この本は、長年、著者が培ってきた音楽業界のキーパーソンから聞いた意見や、音楽関連の膨大な記事やデータの丹念な客観的分析に基づいて書かれているので、これぞ音楽ライターしか書けない本!だと思います。

ヒットの崩壊 (講談社現代新書)

柴 那典/講談社

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昔は、CDの売上枚数と人気は一致していたし、オリコン上位の曲は、誰もが知っていました。
でも、昨今は、CDに握手券がついていたり、SMAP解散を阻止したいファンが、CD購入を呼び掛けたり。
人気そのものというより、「投票」「意思表示」の意味合いが強くなってきたわけです。

代わりに、「カラオケでよく歌われる曲ランキング」を見ると、誰もが口ずさめる曲ばかり。
この「定番曲」は、数年間変わらないので、CDがよく売れていた90年代に比べると、1曲の寿命が長くなったのが分かります。

CDが売れなくなったのは、配信ダウンロードが増えてきたのも一因ですが、両方を足しても、CDが最も売れていた98年には及ばず。
代わりに、音楽フェスやライブの売上が伸びて来ているんだそうです。

私は小さなライブハウスによく出入りしていますが、名を知られていなくても、実力があるミュージシャンはたくさんいます。
今は、長くライブで実力をつけた後、陽の目を見るようなパターンもあるようです。
CDが売れていた頃が「バブル」で、今は本来の音楽の楽しみ方に近くなっているのかも。
そんなふうに思いました。

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by june_h | 2017-02-19 10:43 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)