【ネタバレ御免】『橋を渡ったら泣け』@シアターコクーン

作:土田英生
演出:生瀬勝久
出演:大倉孝二、奥菜恵、八嶋智人、小松和重、鈴木浩介、岩佐真悠子、六角精児、戸田恵子

何も残らないハッピーエンドより、後味の悪いバッドエンドの方がマシ、と思った作品。

『おかしなふたり』以来、土田英生さんの脚本のファンだし、役者さんも個性派揃い、そして生瀬さんの演出も、大変楽しみにしていました。

暗転するたびに登場人物の衣装が変わります。
例えば大倉孝二の場合、
観光船の制服(ある共同体に異邦人としてやってきた)

浴衣(他のメンバーと同じ浴衣を着ることで共同体の一員になった)

囚人服(服従者になった)

赤いマント(支配者になった)

観光船の制服(共同体を離れる)

アロハシャツ(?)

衣装が人間の関係性を表しています。つまり、暗転するたびに関係性が変わる、という仕掛けになっています。
暗転中にドロドロしたことが起こったはずなのですが、その描写は一切なく、ノンビリした会話の中ですべて「あんなこともあったねぇ」風に処理されていました。薄皮一枚の危うい「秩序」の中で生きていることは伝わってくるのですが、こういう場合、もっと泣くでしょう?怒るでしょう?なんて勘ぐってしまって、説得力が無いのです。まあでも、あんまりドロドロし過ぎても、お客さんが苦しくなって観られなくなるだろうから・・・・・その辺のサジ加減が難しいなぁと思いました。

場の雰囲気でなんとなく出来上がったり変わったりしてしまう人間関係というものを表現したいなら、学校の教室でイジメをテーマにした舞台の方が伝わるのでは?

カーテンコールの演出は、ハッピーエンドを思わせるものでしたが、別にいらなかったな。本編では、ラストをお客さんの想像力に任せていたのに、その想像力を奪ってしまいます。演出者の余計な解釈です。
大倉孝二の衣装は最後まで制服で良かったのに。そう思いました。

P.S.
砂浜の舞台セットとして本物の砂が敷き詰められていましたが、ホコリっぽくて咳がトマラナイ・・・・・。

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by june_h | 2007-03-14 11:22 | 観劇 観戦 コンサート レポート | Trackback | Comments(0)