『さらば勘九郎-十八代目中村勘三郎襲名』 小松成美 著 幻冬舎

勘九郎から勘三郎へ。
平成中村座ニューヨーク公演から、十八代目中村勘三郎襲名公演までの約4年を追ったルポ。

さらば勘九郎―十八代目中村勘三郎襲名

小松 成美 / 幻冬舎


歌舞伎役者を取り上げたエッセイやルポの多くは、その役者の得意な演目とか、その役者にまつわる歌舞伎のうんちくとか、あくまで「歌舞伎」を切り口にしたものが多いけれど、このルポは違います。
いきなり勘三郎さんの「脚の筋肉」の話から入ります。さすがは小松成美さん。イチローや中田英寿のルポを書いている人だけあります。
そんなわけでこの本は、歌舞伎を知らない人でも、勘三郎の魅力が十二分に分かる内容となっています。
歌舞伎にとどまらない幅広い芝居を務める俳優として、
常に新しい表現を追い求めるアーティストとして、
お客を喜ばせることを何より大切にするエンターテイナーとして、
多くの俳優仲間に愛されるプロデューサーとして、
様々な顔を持つ勘三郎の魅力を堪能できます。

それにしても、勘三郎にも増してスゴいのは、奥様の好枝さん。歌舞伎役者の裏方としての務めを果たす一方で、家事も完璧にこなす良妻賢母です。仕事に明け暮れる勘三郎に代わって、家の一切を取り仕切り、勘三郎のご両親の死に水も取ったそうです。
「私達が離婚したら、この家を出て行くのは哲明(勘三郎)さんの方です」
の詞には、思わず笑ってしまいました。
こんなお姑さんを持つことになる、勘太郎や七之助のお嫁さんは、大変そうです(^_^;)

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by june_h | 2007-04-18 20:19 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)