『ザ歌舞伎座』 篠山紀信、坂東玉三郎 講談社

篠山紀信による、歌舞伎座と坂東玉三郎の写真集。

玉三郎さんの解説と共に、篠山紀信の感受性で切り取られた歌舞伎座の裏表を、大判の写真で堪能できます。

舞台の写真だけでなく、客席、屋根の上、楽屋裏などなど。歌舞伎座は多くの人たちに支えられていることが本当によくわかります。
舞台って意外に奥行きがあるんだなぁとか、役者さんたちが濡れないように歌右衛門さんが屋根を作ったというトンボの稽古場はココなのかぁとか、なんか古そうなお風呂だなぁとか、衣裳部屋ってどんな匂いだろうとか、役者や裏方さんたちの息遣いや生活観が伝わってきます。

一番興味深かったのは、歌舞伎座の玉三郎の楽屋。玉三郎さん愛用の調度品が並んでいるのですが、一々趣味が良いものばかり。古い螺鈿の化粧台、ペルシャ織の絨毯、衝立、そして活花。その中で静かに座る玉三郎とお弟子さん。すべてが玉三郎の美意識によって調和し、楽屋が一幅の絵のような佇まいなのです。まさに「美意識のカタマリ」。

私が始めて玉三郎を観たのは、数年前の舞踊公演でした。
会社の先輩に連れられて、開演間際に駆け込んだら、最前列ド真ん中の席!玉三郎の踊りをカブリツキで観ることのできた贅沢な時間でした。

観終わった後、わたしゃ腰痛になりましたね(笑)。だって、玉三郎さん、数十分間ずっと、膝を落として中腰で踊り続けるんですよ!しかもそれを全く感じさせない優雅な動き。過酷なまでの筋力を使っていることを、私は自分の頭じゃなくて、腰で感じてしまったんですね。

最近、歌舞伎の本で、立役よりも女形のほうが、筋力を使っていることを知りました。女形は内へ内へ「体を殺して」踊る、と表現されていました。そんなわけで、ストレスが溜まるのか、女形は酒飲みが多いそうです(笑)。
玉三郎さんはどうなのかしら・・・・と、この写真集を見ながらふと思いました。

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Commented by rudolf2006 at 2007-04-29 18:16 x
june_hさま こんばんは
玉三郎丈の舞台は、大昔から観ています、本当に美しかったですね
養父の守田勘弥丈が亡くなってから、役が付かなくなっていた頃からです。ですが、本当に美しかったですね。
「桜姫」をやった頃から、凄い人気でしたから、独自の一座を組めるようになったんですが。
今は、自分のやりたい役をやれるような地位にまでなっていますね
これからが楽しみかもしれませんね
ミ(`w´彡)
Commented by june_h at 2007-04-30 18:57
rudolf2006さまこんばんわ♪
玉三郎、今ももちろんお美しいですが、昔の玉三郎もさぞかし美しかったでしょうねええええ。やっぱりrudolf2006さまは、当然ご覧になってらっしゃったんですねえ。ウラヤマシイ!
先日歌舞伎座で見た、仮名手本忠臣蔵六段目、七段目のお軽は、玉三郎でした。もちろん美しかったですけど、カワイラシさもありました♪
『籠釣瓶花街酔醒』の玉三郎の八つ橋、観たいなあ・・・・・。
by june_h | 2007-04-29 08:24 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(2)