大石静のエッセイ2冊 『静心』 『ポンポンしてる?』

「バージンの女優とそうでない女優の見分け方」とか「性欲の強さは脇のシタと足のウラでわかる」なんて書いてあるから、下世話な私はついつい気になって読んでしまった。

『静心』 大石静 著 角川書店

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『ポンポンしてる?』 大石静 著 小学館


NHKの朝ドラ『ふたりっ子』や、NHK大河ドラマ『功名が辻』でおなじみの脚本家、大石静のエッセイ。

人の興味を惹くツボを心得ているのはさすが有名脚本家。人の注目を集めることを四六時中考えている、彼女を取り巻く業界人の話はそれなりに面白い。でも私が魅かれたのはそんなことではない。

やっぱり大石静の人となりだ。
この人は、何かを手に入れたいと思ったら、手に入れるために、自分の気持ちに正直に、ウンウンうなりながら、傷つきながら、真っ直ぐがんばらずにはいられない人だ。これだけなら誰でもできるが、この人のスゴい所は、手に入らないとわかったら、やさぐれるでもなく、誰のせいにするでもなく、潔く諦められる人なのだ。いや、諦めざるを得なかった人なのだ。そして、諦めた後に彼女が手にした、透明ですがすがしい境地。自分はどこにでもいるただの人間なのだという達観。ここまでたどり着ける人は、本当のオトナだ。そして、今の日本には、こんなオトナはなかなかいない。

脚本家の産みの苦しみと大勢の現場スタッフの徹夜作業を経て、ドラマが出来上がっていくエピソードは、どんなに華やかに見える世界でも、地味ぃな作業の積み重ねで日々が過ぎていくのは同じなのだということを教えてくれる。

あなたがたまたまチャンネルを替えて目にした恋愛ドラマのラブシーンは、脚本家とプロデューサーが、視聴率に歯ぎしりしながら、お互いの全人生と恋愛経験を賭けて「ここで二人は寝る」「いや寝ない」と一晩中議論した結果かもしれない(笑)。

<関連リンク>
『静心』(Amazon.co.jp)
『ポンポンしてる?』(Amazon.co.jp)
大石静(ウィキペディア)
静の海(大石静公式サイト)

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by june_h | 2007-05-18 21:59 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)