2007年 05月 30日
『くすりの裏側 これを飲んで大丈夫?』 堀越勇 著 集英社文庫
私は小さい時から病弱で病院が大好き!薬も点滴も大好物!のヘンタイ(^^;ですが、最近薬の効きがだんだん悪くなってきたり、明らかに具合が悪くても病院に行くと「異常無し」と言われてしまったりして、現代医療と自分の体についていろいろ思うことが最近多くなったので、手始めにこの本を手に取りました。
読めば読むほどゾッとする話ばかり。決してわざとおどろおどろしく書かれているわけじゃない。私が知らなさ過ぎたのです。
漢方薬は安全なんて言われて飲んでいたけど、中には肝臓に悪いものもあるし、そもそも生薬自体が農薬で汚染されていたり。
私が飲んだことのある薬が「存在しないほうがよい、製造中止にすべき」とされる「デビルピル賞」にノミネートされていたり。
もう私、オヨメに行けません(T_T)
業界にもいろいろ問題があって、日本で開発された薬は治験が曖昧で、国際的信用が低いとか。
効果が無いのに「痴呆症に効く薬」と謳って売りまくって莫大な利益を上げたとか。
読めば読むほど腹の立つ話ばかり。薬を飲むことで健康になるならまだしも、お金と健康を失うことになるなんて!
そもそも病院で薬をたくさん処方されて、国民が薬漬けになってるのは日本くらいなもので、医療行政に問題がある、というより、何か政治的な意図すら感じてしまいます。
その一方で、薬の副作用を主作用にしてしまった興味深い例も。
「悪魔の薬」と言われ、たくさんの奇形児を生み出す原因となったサリドマイド。これが今、ハンセン病やガンの治療薬として再び注目を集めていることを知って驚きました。
それから薬局で買える睡眠薬としてCMでお馴染みのドリエル。これは元々風邪薬の副作用で発生する眠気を主作用として売り出したもの。もちろん、安全な薬というわけではありません。
薬って、やっぱ、体にドクなのね・・・・・。
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おくすり千一夜(著者のサイト・この本のネタ元)
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