『スピードに生きる』本田宗一郎 著 実業之日本社

「人間が最も能率を上げるのは、遊ぶときである。このときだけは、どんな人間でも実に能率よく遊ぶものである」


なかなか面白い言葉ですね。働き詰めは良くない。働くときはキッチリ働き、遊ぶときはパーッと遊ぶ。遊んでこそ、新たなアイデアが生まれ、娯楽の需要が伸び、経済が繁栄する。遊びの大切さを良くご存知です。

編集の仕方が問題なのか、具体的なエピソードが少なく、精神論に偏っていて、「年寄りの世間話」の感がなくもないのですが、この方は、根っからの技術屋さんだってことが伝わってきます。
日本では1995年に施行された、製造物責任法につながる概念について、昭和27年の時点で言及されているのも、先見の明の最たるものでしょう。

バイクや自動車には全く興味がない私ですが、車やバイクって、実用的な面はもちろん、経済力のステータスシンボルだったり、レースなんかの娯楽だったり、いろいろな面があることを、この本と本田さんから教えられました。

一番素晴らしいと思ったのは、「デザイン」や「美」というものを、とても大切にされていたこと。この時代の経済界のトップで、こんなことをおっしゃる方は、珍しいんじゃないかしら。ただ単に、どれだけお金をかけたデザインか、どれだけ飾っているか、ということではなく、洗練された製品のボディラインであったり、装うことを通して人間の内面からにじみ出る知性であったり、デザインの本質をとても大切にされていた方です。
そんなわけで、女性のファッションと洋服のラインに、とてもこだわりと興味をお持ちだったよう。だからこんなこともおっしゃっています。

「人間というものは全部美人になれる素質がある。美人になれるかどうかは、自分の、いわゆる磨き方一つにかかっているというわけである。(中略)私は、人間の美しさというものは、そういった天然の美しさだけでなく、さらに磨きあげられた第二の天性が重なりにじみ出してくるところにあると思う。デザインの価値というものはそれと同じである。生まれつききれいな人は、たいてい自分の美しさを支える知性を磨く前に、自分の美しさに溺れてしまうことが多い」


私も美人になっれるっかなー♪


<関連リンク>
本田宗一郎(ウィキペディア)

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by june_h | 2007-06-05 20:33 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)