『日本の古典芸能』 河竹登志夫 著 かまくら春秋社

小山観翁さんの講演会で、「先生のお書きになったご本は大体拝見致しました。先生の著作以外で、何か良い本がありましたら、是非ご紹介ください」(←緊張してたから、こんなに丁寧に聴いてないと思う)
と質問させていただいたところ、
「私の本を読んでしまったのでは、他に読む必要のある本はないねぇ」なんて、お笑いになりながら薦めてくださったのがこの本です。

雑誌『日本の美学』に連載されていた、歌舞伎研究者として名高い著者と、歌舞伎、能、狂言、文楽など、日本の古典芸能の第一人者との対談集です。

著者は、名字から明らかなように、歌舞伎作家の河竹黙阿弥のご子孫。そんな方の対談集なので、話の内容も高度。対談本は、普通、読みやすいものですが、話題によってはさっぱりわからない箇所もありました(^^;
この本を、脚注ナシで楽しめる人は、日本の古典芸能について一通り知ってて、なおかつ長年に渡って愛している人だと思います。
アタクシまだまだ全然勉強不足であることを実感しました(^^;;;

歌舞伎界からは、中村芝翫さんと、片岡仁左衛門が登場。著者とは当然、旧知の仲ということで、こちらもなかなか高度な話題。

芝翫さんが語った六代目尾上菊五郎のエピソードは興味深かった!踊りの名手として、今でもファンのみならず、歌舞伎役者達からも多くの尊敬を集めている六代目ですが、カメラの前では本気で踊らなかったそうです。
記録に残って、中途半端に真似されるのを嫌った、ということもあるし、芸はミズモノ、その瞬間のもの、という意識が強かったようです。
私は、六代目の記録映像を一度、NHKで見たことがありますが、ちょっと見ても、人間じゃない、バケモノかと思うくらいウマかった(^。^;)実際に生で見るとどんなだったのかしら。想像できない・・・・・。
芝翫さんに教えるときも、体の筋肉の使い方とか、お客に対する見せ方とか、非常に論理的だったそうです。彼の踊りは、全て計算され尽くしたものだったんですね!

それから、胡弓奏者で、多くの歌舞伎役者達の師匠である川瀬白秋さんの話もおもしろかった!
9月の歌舞伎座で、阿古屋として、箏・三味線・胡弓を披露した玉三郎も彼女に師事していて、非常に練習熱心でこだわりやさんのため、師匠とよくケンカしたそうです。
旅先でも、勘三郎が寝ている傍で、玉三郎はガンガン胡弓を弾いているんだとか。

歌舞伎ももちろん面白いけど、この本で、野村万作さんが語っている狂言についても興味が湧きました。能はまだまだ自分には敷居が高いから、今度は狂言、行ってみよう!

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by june_h | 2007-12-09 14:24 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)