「生きてこそ」 野口誠一 著 すばる舎

著者は、倒産を経験した経営者達の再起を助ける「八起会」の主宰者。
自身も、放漫経営とオイルショックで会社を倒産させてしまった経験を持っている。

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どん底を経験した人だからこそ、どん底の人を多く見てきた人だからこそ、出てくる言葉の数々が胸を打つ。
「まじめな人だと分かっていたはずだ。まじめな人の恐さも知っていたはずだ」

「私たちの仲間でも、再起できる人、再起できない人がいる。どこが違うのかというと、苦しみ方である。再起する人は、いつも明日のことで苦しんでいる。ダメな人は、過去で苦しむ。「あの時、あんなことさえなかったなら」と、いつまでもこだわっている。」

「誰かを救いたい時、未来永劫救い出そうとすると、荷が重すぎて何もできない。「明日一日を生きてもらおう」、そんな気持ちでいく。」

「人を喜ばせれば、自分に返ってくる。
いいことは歩くのが遅く、悪いことの方が早足でやって来る。だが、苦労が長いからこそ、後から来るご褒美がありがたく感じられる。
苦労が長いほど、時期が来た時に得られるご褒美も大きい。
世の中は実によくできている。」


倒産直後は、疲れ果てて、混乱して、見捨てられたような気分になって、自分が情けなくなる。また、自分の生命保険金で会社を建て直そうと、命を絶つ人も多い。そこを乗り越えたら、再起の道も開けてくる。そんなとき、気づくのは、家族のありがたみ。

会社の借金を返すために、保険金自殺を考えていた経営者。彼の妻はそれに気づいて、夫の保険をすべて解約した。逆上する夫に「私達のために生きて」と泣きながら彼女は訴える。会社がうまくいっていたときは、夫に邪険にされていたのに・・・・・。
著者自身も、儲けていた頃は、浮気に、ギャンブルに、散々遊び倒していたけれど、倒産してからは妻と子供に助けられたから、今があるという。

今は、不況だヤバいって騒がれているけど、不況も悪いことばかりじゃない。
好調の時には見えていなかったものが見え、気付かなかったことに気づくこともあるのだから。

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by june_h | 2009-03-26 21:15 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)