「生きる意味を教えてください 命をめぐる対話」 田口ランディ 著 バジリコ

「キャア」を読んだとき、この方はいろいろ「知ってる」人なんだと思った。それで興味がわいて、この対談集を読んだのだが、「知ってる」どころか「どっぷり」な方なんだとわかった。
よくありがちな、現実逃避からスピリチュアルな世界にハマッている人じゃない。死んだらどうせわかること、死ななきゃわからないことに対して、本気で答えを探していて、実世界とつなげようとしている。
この対談をしたきっかけは「どうせ死ぬのに、どうして生きなきゃならないんですか?」という読者からの質問に答えられなかったからだという。
でも、おそらく、著者自身も、同じ疑問を持っていたからなのだろう。

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著者のお母様は、植物状態になって、無数のチューブにつながれたまま亡くなり、お兄様は、自殺なのか病死なのかわからない亡くなり方をしている。そして、アルコール中毒だったお父様は癌になって、最近亡くなった。

そんなとき、絶対思うと思うんだよね。
「なぜ?」「どうして?」こんな死に方しなきゃなんないの?って。
彼女は、その疑問をガチで抱えこんでる。
でも、今の社会制度や医療機関を含めて、介護の問題とか、終末医療の問題とか、彼女が満足できる答えやサービスをくれるとこは無い。だから、彼女自身で、なんとか探そうとしている。

私自身も、たぶん思考回路や経験が、著者に似ているとこがあって、同じことを思うことがあった。だから、この対談集は、すごく面白かったし、考えさせられることがいっぱいあった。

彼女はとにかく「信仰」がほしいという。それで、世界中の土着の宗教やシャーマンを訪ね歩いている。たぶん、どうしても「答え」がほしいんだと思うんだよね。
私自身も、すごく苦しいとき、「信仰があればラクなんだろうな」と思うことがよくある。だけど「信仰があると、かえって苦しいこともあるよね」と思うと、やっぱりいらないって思う(笑)。

興味深かったのは、彼女がメキシコのシャーマンのとこで、マジックマッシュルームのセッションを受けたときのこと。幻覚で、音が皆「視覚化」されて、極彩色の光景が見えたらしい。
私も臨死体験したとき、「行くな!」って声が光の帯になって、私の耳に絡みついた。そのとき「面白いな。声に視覚と触覚があるなんて」ってぼんやり思ったんだよね(笑)。やっぱり、このときの私はヤク中だったみたい(^^;

特に興味深かった対談は、フランス文学研究者にして合気道の達人の内田樹さんと、ドキュメンタリー映画監督にしてノンフィクション作家の森達也さんとの対談。内田樹さんについては、著書を読んでみよう。それから、森達也さんの話は特に、いろいろ思うことがあったので、別エントリーで語っちゃう!

P.S.
宮台真司との対談は、難し過ぎたので飛ばしちゃった(^^;;;

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by june_h | 2009-02-04 11:19 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)