タリス・スコラーズ コンサート2009@紀尾井ホール

思ったより上手くなかった・・・・・期待し過ぎたかな(^^;

タリス・スコラーズは、ルネサンス期の宗教合唱曲を中心に演奏する、イギリスのコーラスグループ。
私が高校の合唱部にいたときは、よくタリスのCDをお手本に練習していたものです。
このテの演奏では「最高峰」のグループなんですが、レベルが高いので、逆にアラが目立って聞こえてしまいました(^^;;;

ソプラノが思ったよりキレイじゃなかったです。女声で一人、明らかに他と声が出るピークとピッチが違う人がいて、ちょっとイラッとしました。もちろん、その人も、とてつもなく上手なんですが、合唱は、揃ってなきゃいけない。難しいところ。
高音も、あんまり伸びてなかったし。いや、でも、いきなり高音で始まるから、難易度高いんです。

あと、男女比は5:5でしたが、男声女声のバランスが悪かったように思います。ベースが弱いから、ハーモニーに奥行きが感じられなかった。もっと地鳴ってくれても良かったのに(笑)。
逆に、ソプラノは、一人少なくても良かったんじゃないでしょうか。

高校時代、散々注意されて歌っていたから、「ここ揃ってなかったら、コンクールだと減点モノだぞっ」とか、細かいところばっかり気にしながら聴いてしまって、気づいたらあんまり楽しめなかった(^^;;;トラウマでかし。

とはいえ、素晴らしい演奏であることに変わりありません。
特に、母音・子音の出し方、ラテン語の発音の仕方、出だしの入り方と最後のおさめ方の美しさ。日本人に、なかなか真似できるものではありません。日頃の根本的な発声からして違うんだと思います。

前半は、パレストリーナ作曲「教皇マルチェルスのミサ曲」がメイン。ミサって、作曲家によってメロディは違うけど、歌詞は基本的に同じ。だから思わず、口ずさみたくなります。

この時代の、このテの音楽の作曲家は、バード、ラッスス、ジョスカン・デ・プレなんかがいますが、今回のプログラムは、パレストリーナの楽曲が中心。
パレストリーナの曲って、わりと明るくて素直なイメージですね。暗くてヒネくれたのが好きな私としては、高校のときから、あんまり眼中なかったです(笑)。でも、一番とっつきやすいかもしれません。

高校のときの部員は皆、日本語の曲よりラテン語の曲の方が好きでした。
というのは、この時代の曲の特徴は「ポリフォニー(多声音楽)」。
普通、合唱曲の多くは「ホモフォニー(和声音楽)」。ソプラノ(主旋律)以外のパートは、ソプラノの「引き立て役」扱いですが、ポリフォニーの曲は、どのパートも独立した旋律を持っていて、それが微妙にズレながら、重なり合いながらハーモニーを作るんです。しかも、どのパートにも必ず、見せ場があるし。普段「脇役」扱いのパートは特に、張りきってました(笑)。

アンコール曲は、アントニオ・ロッティの「Crucifixus(十字架磔刑)」・・・・・よく考えたらスゴい曲だよね。だって、「ハリツケ、ハリツケ」って連呼する歌だから(^^;

終わった後、ロビーの客を見渡すと、やべっ!ジーパンは私一人しかいないじゃん!・・・・・そんな客層でした(笑)。
帰り道私は、「Crucifixus」って単語から思い出して、
Crucifixus etiam pro nobis sus Pontio Pilato passus, et sepultus est....
(ポンテオピラトのもとにて、我らのために十字架につけられ、苦しみを受け、葬られたまえり。)

と、「CREDO」の一節を歌っていました。

いや~、あれからミサ曲はほとんど聴いてないけど、散々シゴかれたから、十数年経っても、覚えているもんですね(^^;;;

この時代の曲は、修道士さん達がイソイソと集まって、神様の前で歌う歌だったわけで、娯楽のための歌じゃなかった。だから、コンサートホールじゃなくて、ヨーロッパにある、古くて天井が高い教会で聴いてみたいって思います。


<関連リンク>
タリス・スコラーズ(日本語情報ページ)
Tallis Scholars(イギリス公式サイト)
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by june_h | 2009-06-09 20:43 | 観劇 観戦 コンサート レポート | Trackback | Comments(0)