『3月のライオン』 羽海野チカ 著 白泉社

プロ棋士の高校生、桐山零と、彼を取り巻く人たちを描いた漫画。

3月のライオン 羽海野チカ
3月のライオン 羽海野チカ
幼い頃、事故で両親と妹を亡くして天涯孤独となった零。彼は、生きのびるために、自分の居場所を見つけるために、将棋の世界に身を投じる。

中学生でプロ棋士になった彼は、注目を集めているが、白星を重ねても幸せそうには見えない。自分が負かした人間の思いまで抱えてしまい、罪悪感だけが増えていく。
彼を傷つける京子に惹かれるのも、自分を罰しているように見える。

そんな彼を温かく見守る、下町の3姉妹。零のために、いつも美味しいご飯を作り、一緒に食べる。
羽海野チカのマンガには、いつも美味しそうな食べ物が出てきて、みんな幸せそうにご飯を食べているシーンが出てくる。私はヒナちゃんが好きだ。

3月のライオン 羽海野チカ
3月のライオン 羽海野チカ
それから、零のライバル?、二海堂晴信。どうしても勝てない零に対して強い対抗意識を持ち、「オレたち親友だろ!」と言いつつ、零の世界にズカズカと入ってくる。
彼のモデルは、29歳で病死したプロ棋士、村山聖 九段だそう。彼を描いたノンフィクション 大崎善生の『聖の青春』も読んだことがあるが、確かに、二海堂のように将棋や勝負に対して、熱い気持ちを持っていた人。でも、決して二海堂のように暑苦しいキャラではなかったような(笑)。今は、重たくなりがちな零のシーンに、ホッと一息つかせる雰囲気と笑いを提供してくれる彼だけど、彼もだんだんシリアスになっていきそうな予感。

大崎善生 聖の青春
大崎善生の 聖の青春
羽海野チカは、『ハチミツとクローバー』の著者。彼女の描く世界は、可愛らしいけれど生々しい。生々しいのは、食べるシーンが出てくるのもそうだけど、プリミティブな衝動と、自分が生きる世界の間で折り合いをつけるために、皆、必死だから。
零にとって、将棋で勝つことが生きることと同義なように、『ハチクロ』に出てくるハグちゃんも、絵を描くことを自分の存在意義にしていた。

ハチミツとクローバー
ハチミツとクローバー
まだ2巻しか出ていないけど、これからどうなるか、乞うご期待。

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by june_h | 2009-06-14 10:24 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)