「白川静 漢字の世界観」 松岡正剛 著 平凡社

漢字学者、白川静についての紹介本。
「白川静 漢字の世界観」 松岡正剛「白川静 漢字の世界観」 松岡正剛
彼は、漢字学『字統』『字訓』などの本を発表し、漢字の研究に大きな功績を残した人。
彼の目を通して漢字を見ると、漢字が誕生した古代中国の文化と生活・・・・・言魂の魔力と呪術に彩られた世界・・・・・が、イキイキと立ちのぼってきます。

白川先生が研究する以前は、中国で編纂された、漢字の成り立ちを解説した文書での研究が中心でした。
しかし、白川先生は、それでは納得できず、甲骨文字を収集して、成り立ちを再構築したのです。

漢字を作った古代の社会は失われたけれど、文字として数千年の時を超え、今日まで伝わった文化・思想。
私も大学で中国語を勉強していたとき、
「漢字って、文化のカプセルだよねー」
と、しみじみ思いました。文字や言葉を引き継ぐってことは、思考や感受性もある程度引き継ぐんだと思います。

ただ、白川先生は、漢字の研究をすることによって、中国を礼賛したいわけではありません。
「漢字は国字である」とおっしゃっています。
確かに、日本で使われている漢字は、中国大陸から取り入れた文字ですが、漢字仮名混じり文や、平仮名、片仮名など、漢字を基に、独自の文字文化を発達させたからです。
先生は、漢字の成り立ちだけでなく、『万葉集』の研究もされました。漢字を見直すことによって、日本の文化も見直そうとしたのです。

この新書で紹介されているのは、先生の膨大な研究のほんのサワリ。
白川先生ご自身の著書にも、いつかチャレンジしたいですね♪

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Commented by fresh-mango at 2011-09-12 00:00
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初めまして。過去の記事になってしまい申し訳ないのですが、私もこの本を読んで感銘を受けたのでメールしました。

この本は、漢字の深い世界へと誘ってくれるガイドブックですよね。

june_hさんの記事を読んで、中国語も気になりました。
Commented by june_h at 2011-09-12 20:36
>fresh-mangさま
コメントありがとうございます♪
この本は、松岡正剛さんがわかりやすく紹介してくださった本なので、いつか白川静先生ご自身の著書も読んでみたいものですね!
by june_h | 2009-06-20 10:42 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(2)