東京藝大の学生や卒業生のインタビュー集。

学生時代に東京芸術劇場でバイトしていたので、バイト仲間に音大生や美大生がたくさんいました。
中には藝大生もいて、
「藝大は、自分が天才だと思ってる人ばかりだから」
と言っていたのを思い出しました。

最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常

二宮 敦人/新潮社

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この本の著者はライターで、奥さんが東京藝大出身。
家の中で大きなカメの彫刻を製作するのに、一日中、大きな音をノミの響かせていたり、いろんな物を手作りしたりしているそうな(^^;

東京藝大と言っても、美術専攻の「美校」と、音楽専攻の「音校」では、雰囲気が全然違うようです。

美校は、作品製作にお金がかかるので、質素な人が多いらしい。
彫金科なんて、金や銀を扱うので、削りカスも大事に取っておくんだとか。
作品によっては製作過程で有毒ガスや粉塵が発生するので、ガスマスクが生協で売られているとか(笑)。

対して音校は、お金持ちが多い、っていうか、お金が無いと続けていけない世界。
なにせ、楽器によっては数千万から億単位ですから(^^;
有名な先生のレッスン費用も一回数十万かかったりする。
入口にセキュリティゲートがあるらしい。

そして、一日に何時間も練習しないと生き残れない厳しい世界。
それでも、音楽で食べていけるのは、ほんの一握り。
練習やコンクールで忙しくて、デートの時間も取れずに別れてしまう人多いそうな。

声楽科は、チャラい人が多いという話が面白かった(笑)。
声なので、一日2時間くらいしか練習できず、比較的時間に余裕があるし、練習するとき、発声指導でボディタッチが多いから(笑)、お互い仲良くなるらしい。

美校は、四六時中アートをやるために生まれてきたような人が多いけど、音校は、小さい時から親の夢に付き合わされてイヤイヤ練習させられていた人もいて。
同じ学校にいても、芸術に対する向き合い方は、人それぞれなんだと思いました。

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by june_h | 2017-05-15 14:59 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)