カテゴリ:歌舞伎 鑑賞( 112 )

市川染五郎による歌舞伎ラスベガス公演の模様を撮影した番組。
この放送の前に、メイキングに密着したドキュメンタリー番組もありました。

公演場所は、ラスベガスの有名ホテルの前の巨大な噴水池。
そして、最新のプロジェクションマッピングを使った、水と光のエンターテイメントです。

公演に至るまで、様々な苦労がありました。
当日も、機材トラブルで最初の15分間、プロジェクションマッピングが全く機能しなかったり。
黒子を使わない衣装早変わりも、染五郎と中村米吉のタイミングが合わず、うまくいかなかったり。

それでも、次の日に修正して、お客さんから拍手喝采を浴びていました。

無料の野外公演なので、全体的には細かいお芝居よりも、演出を楽しむような感じでしょうか。
だからといって、染五郎さんは手抜きしません。
水の上を歩いているように見せたいからと、照明を消して、スポットライトのみで、水の中にある渡り板を見せないようにしていました。

この放送を見て、私は何より歌舞伎の懐の深さと幅広さを感じました。

もちろん、日本人が大切にしてきた四季折々の風景や、迫力のある巨大な鯉の泳ぎを噴水のスクリーンに投影する演出も素晴らしかったです。
歌舞伎には、人の気持ちの動きを細やかに描いたストーリー性のある芝居はもちろん、初めての人や日本語がわからない人でも楽しめる舞踊劇もあります。
日本のホール以外の公演でも、場所や観に来る人に応じて、様々にアレンジして、お客さんを楽しませることができるのです。

歌舞伎がこれだけ多様になったのも、先人の歌舞伎役者達と、それを支えてきた人達が、その都度努力して、後世の人達に残して来たからなのですね。
洗濯物をたたみながら、この放送を見て、こんなことを思いました。
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by june_h | 2015-11-22 16:35 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(2)

観劇自粛中ですが、秀山祭だけは行かねばと、なんとか幕見で見ることにしました。
新しい歌舞伎座になってから、幕見席は初めてです。
以前は急な階段で4階まで上がりましたが、エレベーターになってました♪

■紀有常:中村吉右衛門
■絹売豆四郎・在原業平:市川染五郎
■娘信夫・井筒姫:尾上菊之助
■母 小由:中村東蔵


平安時代が舞台なのに、茶店があったり、裃姿の武士が出て来たり、あり得なくね?・・・・だなんて、歌舞伎なのでそんなことには突っ込みません(^^;

今回は、何かの団体の貸切公演でした。
そのためなのか、吉右衛門さん含め、名題の役者さんが花道から登場しても、全然、客席が湧かないのです。
拍手するのも憚られるほどの静けさでした(^^;

この演目、実に50年ぶりの上演だそうで。
その理由が、なんとなぁくわかるかも(^^;

主君のために実の子を犠牲にするという、歌舞伎では『熊谷陣屋』など、よくある筋です。
こうした演目は、播磨屋のお家芸。
ただ、クライマックスがトゥーマッチかも(笑)。

衝立を挟んで繰り広げられる、親子の別れと惨劇。
なんで、別れを惜しんでいる時に、わざわざ殺さなあかんねん(^^;
盛り上げるたいのはわかるけど、ここまでやると、アザとさが出て、引いてしまいます(笑)。

でも、吉右衛門さんは良かった!
金色の裃姿の堂々とした風格。
最後の見得も美しかった!
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by june_h | 2015-09-27 16:08 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(2)

ラストは黙阿弥でございます。

・御所五郎蔵:市川染五郎
・星影土右衛門:尾上松緑
・傾城逢州:市川高麗蔵
・傾城皐月:片岡秀太郎


ゴロゾウとドエモン。
どっちも悪そうな名前だ(笑)。
実際、どっちも悪い男だぞ。

五郎蔵は、妻の皐月を遊女にしちゃうし。
土右衛門は、借金を盾にして、皐月に五郎蔵と別れるように迫るし。

こんな行動に五郎蔵を追い詰めた主君も悪い。
しかも理由が廓通いだなんて!

男の勝手で、女性が振り回されたり殺されたりで、ムカムカしながら観ていました(^^;

黙阿弥って、ドSだよねー。
登場人物を苦しめまくって、話を面白くするっていう(^^;
そんでもって、大体バッドエンドだよねー。
性格ひん曲がってたんじゃないかしら。

輪廻転生や因果応報を多用するのも、やり過ぎ感があるし・・・・・。

今回は、観ながら黙阿弥に文句タラタラでございました(笑)。

あと、大詰で、土右衛門が実は「妖術使い」で、妖術を使って姿を消すって設定、要る?
別に、妖術使いじゃなくても、茂みに隠れるとかじゃダメなの??

この芝居の詳しい所が、もっと知りたくなりました。
イヤホンガイドが、小山観翁さんだったら・・・・・そういえば、観翁さんのお名前が、イヤホンガイドのラインナップにありませんでしたね。
どうされたのでしょうか。
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by june_h | 2014-09-21 12:22 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(0)

私、3年前にも仁左衛門&千之助のコンビで、連獅子を観ていたんですね(^^;

・狂言師右近 後に親獅子の精:片岡仁左衛門
・狂言師左近 後に仔獅子の精:片岡千之助
・浄土僧専念:中村錦之助
・法華僧日門:中村又五郎


すっかり忘れていたんですけど、3年前と同じようなことを思いました。

2011年 六月大歌舞伎 昼の部「連獅子」@新橋演舞場

千之助ちゃんは、力強いというより軽やかで。
五条大橋で弁慶と対決する牛若丸とか、やって欲しいです。
歌舞伎に、そんな演目ありましたっけ!?・・・・・『橋弁慶』とかになるのかな?

毛振りは、仁左衛門さんより千之助ちゃんの方が速いのですが、これは、二人の体格の差から言っても、仕方ないですよね。

幕間で、ロビーに、宝塚の女優さん(恐らく男役の方)が2人いらっしゃいました。
どなたか全く存じ上げませんが、お二人の出で立ちとオーラと、周囲の女性達の反応から、勝手にそう思い込んでいます(^^;
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by june_h | 2014-09-19 12:31 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(0)

久しぶりの歌舞伎観劇でリフレッシュ♪

・武智光秀:中村吉右衛門
・武智十次郎:市川染五郎
・初菊:中村米吉
・真柴久吉:中村歌六
・皐月:中村東蔵
・操:中村魁春


不思議な芝居ですね。
地味ぃな背景なのに、登場人物の衣装が派手だったり。
真柴さんが乱入したりして、何もかもが光秀さんちで展開していくという・・・・・。

人形浄瑠璃がベースだからでしょうか?

十次郎と初菊の衣装が、とにかく派手に思えてしまって。
初菊ちゃん、非力だから、兜をズリズリ引きずったりして。
十次郎が出陣を覚悟するシリアスなシーンなのに、なんだかコントみたいに見えてしまいました(^^;

やっと、吉右衛門さんが登場してきたというのに、ウトウトしてしまい(^^;;;
気づいた時には、十次郎が、血の付いた刀を突いてヨロヨロしていたという・・・・・。

全然、ダメダメな観劇でした(笑)。
私が悪いです。
ごめんなさい。

とにかく、衣装が気になってしょうがなかった芝居でした。

光秀の黒。
十次郎の黄。
初菊の赤。
皐月の白。
操の青。

こういう衣装構成、デジャヴだな・・・・・と、思い出したら、『仮名手本忠臣蔵九段目 山科閑居の場』!
その時も、主役?の加古川本蔵が黄色い衣装で、この芝居の十次郎みたいに、瀕死の重症だったわ。
同じ「閑居」だし(笑)。

成立は、忠臣蔵の方が早いようですね。
真似したのでしょうか!?
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by june_h | 2014-09-17 12:13 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(0)

『勧進帳』のレポで熱くなり過ぎまして(笑)、その前の『加賀鳶』について書き忘れていました(^^;
・・・・・が、実は、『加賀鳶』は、最後の15分しか観られなかったんです。

というのも、観劇の前に、ちょっと面白い集まりがあって。
これを逃したら、なかなか機会がなさそうなので、途中で抜けるはずが、最後までいてしまって、遅れてしまいました(^^;;;

そんなわけで、『加賀鳶』の私の感想は、

幸四郎さん、遠目で見ると吉右衛門さんソックリ!

・・・・・以上です(笑)。

幸四郎さんごめんなさい。
またの機会に。

では改めまして、本題の『日本振袖始』についてです。

・岩長姫 実は八岐大蛇:坂東玉三郎
・稲田姫:中村米吉
・素盞嗚尊:中村勘九郎


日本神話をベースにした近松門左衛門作の舞踊劇。
ヤマタノオロチに嫉妬の要素を加えることで、妖艶な話になっています。

神話では、スサノオが主役なのに、この芝居は完全に脇役。
ほぼ、ヤマタノオロチの一人舞台で、しかも玉サマなんですから・・・・・玉サマしか見えてなかった私(笑)。

岩長姫が甕からゴクゴク酒を飲むシーン、なんて生々しいんでしょう。
ついには本性を現して、オロチの姿になった時、玉サマだけど
「気持ち悪ーい!」
と、思ってしまいました(^^;

見ていて、スサノオとクシナダヒメの話って、ギリシャ神話のペルセウスとアンドロメダの話に似ているって、今さら気付きました(笑)。
勘九郎さん、こういう英雄の役が似合います。

終演後、駅へと向かう人波の中で、
「『加賀鳶』の幸四郎、良かったわね!悪いけど憎めなくて」
という声が。

・・・・・あ、やっぱちょっと損したか(^^;
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by june_h | 2014-03-26 08:36 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(0)

小学生の時から粗筋を知っていました。
テレビでも何度も見ていました。
でも、ナマで観るのは初めて。

今まで、知っている気になっていた勧進帳とは、全然違うものでした。
弁慶が出てきてから、飛び六方で引っ込むまで、ずっと涙が止まりませんでした。
きっと、吉右衛門さんだったからですね。
吉右衛門さん、ありがとう。

・武蔵坊弁慶:中村吉右衛門
・富樫左衛門:尾上菊五郎
・源義経:坂田藤十郎


安宅の関に入る時から、弁慶の孤独な祈りと戦いが始まりました。
義経を守る四天王は、斬り合ってでも関所を通ろうと息巻くのですが、弁慶は、刃向かってはダメだと押し留めます。

富樫と対面している時、弁慶は、ずーっと心の中で祈りながら戦っているんです。
富樫の執拗な「攻撃」に対して、同じように攻撃で返すのではなく、勧進帳を読み、問答に答え、義経を打ちすえるようなことまでして、なんとか受け流しながら、相手の態度が変わるのをひたすら待ち続ける・・・・・。
同じ土俵に乗らないで、一つ上の視点から行動している。
とても高度なことをしているのです。
まるで、綱渡りをしているようなスリル。
いつしか私も弁慶と一緒に
「義経を守らなきゃ!」
って、客席で必死になっていました。

四天王が四隅に座って、弁慶が護摩の儀式のパフォーマンスをした時、イヤホンガイドは
「富樫を呪っているのかもしれません」
なんて言っていたけど、違う!
そんな意識の低いことは、していない。
大切な人を守るために、祈りながら内なる戦いをしているんだってば!
弁慶の純粋な魂を肌で感じたから、富樫は、自分の命を危うくするような決断をしたんだってば!

富樫が見逃してくれたおかげで、一行は無事通過。
普通の芝居なら、ここでメデタシメデタシで終わっているはず。
でも、ここからがきっと、この芝居の真髄。

この後、富樫がわざわざ追っかけてきて、一行に酒を振る舞います。
なんでこんなことするんだろうって、ずっと不思議でした。
でも、ナマで見て、私は勝手に妄想して、なんとなく納得しました。

『勧進帳』は、元々、能の『安宅』をベースにした松羽目物。
能は、歴史上の敗者を供養して浄化する演目が多い(って、内田樹先生が言ってました)。
だとすると、『勧進帳』は、敗者である弁慶と義経を供養する演目であるはず。
弁慶が、自分の生涯と源平合戦を懐かしみながら語って舞うのも、能によくある、敗者の昔語り。

富樫が酒を振る舞うのは、義経と弁慶の「霊」に対して酒を「捧げて」供養しているんだ。
だから、関所では、富樫は椅子に座って一行を見下ろしているけど、ここでは、敬意を示して床に座っています。

弁慶は、この後、延年の舞を舞います。
これって、富樫の思いと酒で供養されたから、
「恨みはしないよ。笑顔で行くよ」
って、やがて自分達を滅ぼす者に感謝しているのですね。

弁慶は、芝居の中で何度か舞いますが、それぞれ意味合いが全く違いますね。
最初の護摩の儀式は現在、昔語りの舞は過去、延年の舞は未来。
弁慶は、過去・現在・未来を行き来するんです。

そして、最後の飛び六方。
義経と弁慶が浄化されるのと同時に、観客も浄化されるんです。
だから、何度でも見たくなるのかもしれません。

・・・・・と、私は勝手に妄想して、涙と鼻水が止まらず。
ずっと顔に当てていたハンカチがグチャグチャになっちゃいました(^^;

何が良いか悪いか。勝ちか負けか。
それは、自分じゃなくて、時代と、他の誰かが決めること。
でも、自分が込めた思いは、誰に理解されなくてもいい。天に対して真摯であればいい。
純粋な思いなら、どんな形であれ時代を超えていくのだから・・・・・。

チケットを取った時は、弁慶が吉右衛門さんなんだなあくらいで、あまり深く考えなかったけど。
この芝居を今、この時期に観ることになったのは、私にとって天啓だと勝手に思っています。

最後に富樫について。
私は、弁慶の思いに打たれて、富樫が一旦、退場する場面が好き。
菊五郎さんの富樫は、涙をこらえるように、くっと顔を上げる場面が印象的。
以前見た海老蔵の富樫は、弁慶の思いを全て受け入れるかのように、フッと下を向いた時の横顔がステキでした。
吉右衛門さんの富樫も、きっと素晴らしいと思います。いつか見たいです。
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by june_h | 2014-03-21 12:47 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(2)

『仮名手本忠臣蔵』の大序から七段目までをモチーフにした黙阿弥作の舞踊劇。
なんと60年ぶり!の上演だそうです。

元ネタの忠臣蔵と同じく、大序の口上人形から始まります。
2分くらいで終わりますが(^^;

そして、高師直、塩冶判官、若狭之助が登場して舞った後、この3人が早変わりして奴姿に。
「殿中で、かくかくしかじかなことがあった」
と、噂し合っています。

四段目では、切腹を控えた塩冶判官を案じつつ、生け花で気持ちを鎮める顔世御前と腰元の踊り。
そこへ、力弥役の中村鷹之資くん登場!・・・・・もう、声変わりしてる!?成長早っ(^^;

面白かったのは、五段目。
殺された与市兵衛に、メスの猪の霊が取り憑いて、斧定九郎を口説きにかかるという踊り(^^;

黙阿弥さん、いくらなんでも飛躍し過ぎでは(笑)。
酔っ払っている時か、夜中にヘンな幻覚でも見た時に作ったんじゃない?
クドカン作品並みにイッちゃってますよ!

そして、最後の七段目。
遊女おかると、早野勘平が、人形振りで踊ります。
シメに、吉右衛門さんの由良之助が登場して大団円。
吉右衛門さんの登場シーンは、5分くらいだったか。
もっと見たかったわ(^^;

忠臣蔵のダイジェストでもあり、パロディでもあり、いろいろな要素が入っている印象。
こういう作品を見ると、忠臣蔵の奥深さというか、懐の深さがよくわかりますね。
昔から今まで、忠臣蔵に関する、いろいろな作品が尽きずに出てきますから。
とうとうハリウッド映画にまで…まあ、あれは別モノですが(^^;
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by june_h | 2013-12-30 12:45 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(0)

前回の上演が昭和53年。実に35年ぶり!
面白かった・・・・・。
なんで上演されなかったんだろう!?って不思議に思うくらい。

■百姓弥作:中村吉右衛門
■千崎弥五郎:中村又五郎
■柴田七太夫:嵐橘三郎
■弥作女房おかよ:中村芝雀


この芝居を一言で表すと
「バカ正直で純粋なだけが取り柄の男が招いた悲劇」
ということになるのでしょうが、そんな簡単なものではないと思います。

とにかく、吉右衛門さん、弥作のキャラ似合い過ぎです(^^;
外見も、中身も。
見ていて、キャーカワイイ(。≧∇≦。)って、弥作の純朴さに打ち抜かれてしまいます(笑)。

でもね。
弥作を好きになればなるほど、ラストの切腹シーンが残酷で悲しく見えるんです・・・・・。

弥作は、ウソがつけないので、弟の弥五郎が吉良邸に討ち入りするのだと、代官の七太夫に、うっかり喋ってしまいます。
弟に堅く口止めされていたのにもかかわらず・・・・・。

討ち入りをお上に報告しに行くこうとする七太夫。
弥作は、七太夫を食い止めるために銃殺し、責任を取って切腹するのです。

しかし、弥作は、武士ではないので、切腹の作法がよくわからない。
武士として奉公している弥五郎から、一応、作法を教わっていましたが・・・・・。

白布を敷いて、四隅にシキミを立てるのですが、シキミがないので大根を並べたり。
脇差ではなく、鎌を使ったり・・・・・だから、タイトルが「鎌腹」なのです(^^;

このシーンは、忠臣蔵四段目の塩冶判官切腹シーンをよくご存知の方ほど、滑稽に見えるでしょう。
私、このシーンを見ながら、どんな顔をしていいのかわかりませんでした。

思い出していたのは、映画『風が吹くとき』でした。
核ミサイルによって汚染された地域に住む老夫婦。
放射能を防ぐために、政府に言われた通り、紙袋をかぶって過ごすのですが、そんなもので防げるわけもなく・・・・・。
その老夫婦と同じくらい、滑稽で悲しかった。

こんな純朴な人をこんな目に遭わせるなんて、この脚本家、なんて性格悪いんだろう、なんてドSなんだろうって、芝居を観終わった直後は思いました。

でも、しばらくして、ふと思いました。
純朴な人の危うさや狂気を表しているのかもしれない、と。

もし、弥作が人並みにズルくてウソの付き方を知っていたら、七太夫に秘密を漏らすこともなかったし、切腹することもなかったと思います。
弥作を責めるつもりはないですが、要するに、この世は悪い人が多いので、純粋な人は生きにくいということなのかなぁ・・・・・皮肉なことに。

吉右衛門さんだからこそ、この芝居の肝が、よくわかるのかもしれません。
吉右衛門さん以外に、弥作が似合う役者さんは思いつきませんね。

あと、芝雀さんもステキでした。
芝雀さんは丸顔なので、可愛らしい赤姫の役がよくお似合いですが、年増の役もイイですね(^^)
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by june_h | 2013-12-29 10:11 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(0)

吉右衛門さんが、国立劇場でよくやっている「忠臣蔵番外編」。
久しぶりに足を運びました。
今回は、かなり当たりな演目ばかり!
楽しめましたよ(^^)

■矢頭右衛門七:中村歌昇
■大石主税:中村隼人
■娘お美津:中村米吉
■大石内蔵助:中村歌六


この芝居は、忠臣蔵四十七士の中で最も年若い主税と右衛門七が主役。
討ち入り前夜の二人の迷いを描いています。

右衛門七は、呉服屋の娘お美津と相思相愛。
でも、討ち入りで死ぬ運命にあるので、自分の気持ちを告げられません・・・・・。
気持ちを聞かせて欲しいと迫るお美津に、
「明後日まで待って欲しい」
と右衛門七。
でも、討ち入りは明日。
要するに、右衛門七は、来世でしか果たせない約束をするのです・・・・・。

お涙頂戴な芝居だとわかっていても、こういう報われないキャラに弱い私。
ボロ泣きです(^^;

主税は、最初、能天気に振る舞っていましたが、自分が右衛門七を討ち入りに巻き込んだことを後悔。
本当は、討ち入りが恐ろしいのだと、迷う心を打ち明けます。

そんな二人の前に現れる内蔵助。
明日いよいよ決行だと、宣告する内蔵助は、まるで死神のよう(^^;

「明日に備えて、よく寝ておけよ」
と内蔵助は言うけど、そんなこと言われたら余計に寝れねーわっ(笑)

この芝居を見ながら思ったのは、太平洋戦争の特攻隊のこと。
主税と右衛門七のような少年が、たくさんいたんだろうなぁ・・・・・。

若者が主役なので、普段、なかなか主役になれない若い役者さんが勉強できてイイ演目ですね!
主税の役に、隼人くんは、合っていたと思います。勘九郎さんとかでもいいかもしれません。

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by june_h | 2013-12-27 12:29 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(2)