昔の日本人がやっていた秘密の呼吸法!?・・・・・というわけではありませんが。

「密息」で身体が変わる (新潮選書)

中村 明一 / 新潮社


著者は尺八奏者。といっても、尺八奏者の家系でもなく、小さいときから習っていたわけでもない、ごく普通の洋楽好きな学生でした。しかしある日、邦楽器を取り入れたオーケストラで、尺八の音を聴いて感激し、虚無僧尺八家に入門したんだそうです。

毎日稽古を重ねて、ある程度までは上達するものの、昔の虚無僧が作った古い曲は、どうしても息が続きません。そこで著者は「昔の人と呼吸の仕方が違うのでは?」と思い当たりました。それが「密息」という呼吸法だったのです。

密息とは、私の理解だと、骨盤を後ろに倒して、吸うときも吐くときも腹を引っ込めずに出したまま行う呼吸法。吐くときに腹を引っ込める腹式呼吸とは、ちょっと違います。

私が2年近く続けているホットヨガでは、息を吐くとき
「極限までお腹をへこませて」
と指示されますが、これがなかなか難しくて(^^;
試しに、密息のように、吐くときもお腹をへこませないように頑張ったら、吸う息の量が増えたような気がしました。なんだか自分の身体が、吸引力の高いダイソンの掃除機になったようでした(笑)。

密息は、特別な呼吸法というわけではなく、着物で農耕生活を送っていた近代以前の日本人には当たり前の呼吸法だったそうです。昔の日本人は、骨盤が今より後ろに倒れていたんですって。
密息によって、より多く、より深く、インナーマッスルを使って呼吸することができます。

今の日本人は、生活が西洋化して、胸式呼吸になってしまった上に口呼吸に変わり、健康を損ねてしまっているのです。
100年前の日本人とは、食べ物も生活様式も体型も、さらには身体の使い方まで変わっていたのですね。

密息についてだけではなく、著者が尺八奏者ということで、日本の音楽と西洋の音楽の違いについてもいろいろ語られていて、とても面白かったです。

日本人は、昔から倍音(ここでは、音色とか響きを言うのかな?)を大事にする傾向にあるので、リズムや音程は重視しないんだそうです。
ヒット曲を分析すると、平井堅や浜崎あゆみ、松任谷由実など、優れた倍音を持つ歌手が多いんだとか。

私の妹が箏と三味線の師範なので、時々、邦楽の演奏会にも足を運びます。
そのとき横笛(篠笛?)の名人と言われる七十代くらいの男性の演奏を聴いたのですが、着物の上からでもハッキリ腹筋が割れているのがわかって、釘付けになってしまいました( ̄○ ̄;

邦楽はラクそうだと思ったら大違い。奥が深いです(^^;

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by june_h | 2010-01-30 11:50 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

マイケル・ムーア監督の最新作。
今回は、アメリカ資本主義を斬る!

先日破綻したJALのみならず、業界再編やコストダウンを迫られる航空業界。あるアメリカの航空会社では、パイロットの年収がなんと約140万円!マクドナルドの時給より安く、生活保護を受けたり、喫茶店でアルバイトしたりしないと生活できない。しかも、大学時代の奨学金の借金を900万円近く抱えている人も。れっきとした技術職なのに・・・・・。

リーマンショックによって、次々と露呈したアメリカ経済の問題点。しかし、これらの問題は、今に始まったことではないのだ。
マイケル・ムーアは、1980年代のレーガン政権の政策にさかのぼる(監督は民主党支持者なのでレーガンやブッシュ親子には厳しいのだ)。

当時、日米貿易摩擦などで苦境に立っていたアメリカの製造業は「国際的な競争力を維持するため」という名目で、大規模な人員削減や給料カットを実行。これらの施策は、ウォール街のロビイスト達が、大統領の耳元で囁いたものだ。こうして表向きは、企業の業績は改善した。

しかし、この結果、何が起こったのか。

貧富の差は、ますます拡大し、労働者達は疲弊。経営者の給料がグンと上がった一方で、中産階級の多くは貧困層へ。競争力を維持するどころか、逆に国力を弱めてしまった。

しかも、大手製造業の多くは、従業員に生命保険をかけていて、従業員が亡くなると、保険金で儲けているという。
その保険の名前はズバリ「Dead Peasant(くたばった百姓)保険」。
・・・・・本当にバカにしている(-_-#)

一方で、金融業界で数百万ドルのボーナスを受け取る人もいる。
シティバンクは、こうした超富裕層向けに、こんな手紙を出している。

「アメリカ経済はもはや、プルトノミー(一握りの国民が国富を独占する状態)に突入しています。そんな中、99%の国民の上に立つ1%の貴族階級のあなたへ、投資のご案内です」
・・・・・あまりにも露骨過ぎる(-_-;

アメリカは、経済がうまくいっていたうちは良かったが、悪くなると上層部が「収奪する」傾向が顕著になるようだ。
アメリカ国内から収奪できなくなると、今度は世界中から収奪するようになった。それがサブプライムローン問題だ。

サブプライムローンの債権は、複雑な金融工学を駆使して「リスクの無い金融商品」として世界中にバラ撒かれた。しかし、実態は「リスクが無い」どころか、とんでもない不良債権だったのだ。
マイケル・ムーアは「詐欺の証文」とバッサリ。私は、この言葉を聞いて豊田商事事件を思い出してしまった(←古い?)。

もちろん、このような状態にアメリカ国民は黙っていない。ウォール街でのデモや、労働者の集団抗議、ローンが払えなくなって銀行に家を差し押さえられた元住人による不法占拠などが頻発。
オバマ大統領が当選した背景には、このような社会情勢があったのだと、この映画を見てよくわかる。

マイケル・ムーアも、巨大な現金袋を持って各銀行を回り「奪った金を返せ!この袋に詰めろ」とパフォーマンス。
彼は、GM城下町のミシガン州フリントで生まれ育ち、父親も親戚もGMの工員だった。特に叔父は、労働組合の創始者の一人で、経営者の矛盾を多く見ながらも、国を代表する企業で働いていることを誇りにして、真面目に働いてきた一人だった。

こんな社会構造は、絶対長続きしないし、「貴族」の人達にも決して良いこととは思われない。
国民の大部分の生活レベルが下がったら、その分、市場で循環するお金が減るし、巡り巡って富裕層の取り分も減る。しかも、治安の悪化や暴動(革命)のリスクが増えるわけで・・・・・。

この映画を見て、とっても疲れたのは、この事態が対岸の火事とはとても思えなかったから。
危機感が無いのが一番の危機じゃないかしら・・・・・と思いながらの帰り道、夕飯にニンニクたっぷりパスタを食べたせいで、耐え難くなった私の口臭によって更に疲労(^^;


<関連リンク>
キャピタリズム マネーは踊る(公式サイト)
「キャピタリズム~マネーは踊る~」(映画詳細、映画館情報はこちら)
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by june_h | 2010-01-27 21:30 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)

ドイツの精神科医による、病気とは何か、ということが書かれた本です。
病気が教えてくれる、病気の治し方 スピリチュアル対症療法病気が教えてくれる、病気の治し方 スピリチュアル対症療法
前半がとにかく、フロイトだのユングだの東洋医学だの道教だの、古今東西のありとあらゆる概念を駆使して解説していて
「さすがドイツ人!理屈っぽいぞ!!」
とか偏見まみれの私の脳ミソがブツブツ言うのを聞きながら読み進めたのですが(笑)、納得できることが多かったので、あまりイライラしませんでした。
この本は、本国ドイツでミリオンセラーとなったようですが、日本では売れないでしょうね。
案の定、絶版だそうです(^^;

例えばこんな感じ。
病気とは、調和が乱れることである。視点を変えれば、健康とはバランスを生み出すことだ。

→だから、肝臓が悪いからって、肝臓だけを治そうとしても意味無いわけで。
日頃の不摂生とか、酒の飲み過ぎとか、ほかの臓器の問題とか、トータルで考えなきゃならないってことですね。

患者数は昔から変わっておらず、症状が変遷したにすぎない。

→医学の発達は、病気の根絶に貢献している、とかゆう割には、病院に来る人数は減ってない(^^;
麻疹や破傷風やポリオが予防接種で減った!とか言ってるけど、アトピーやアレルギーや癌は増えてる。それってもしかして・・・・・。


病気とは、意識内の調和が乱れていることを示す状態である。心の均衡がなくなると、症状となって体にあらわれる。症状とは、それまでの生の営みを中断させて注意を喚起する、いわばシグナルであり、メッセンジャーである。メッセンジャーとして、なにかが変だと知らせてくれる。
病気と症状のちがいをひとたび理解すれば、病気とつきあう基本的態度が変わるだろう。症状を仇敵とみなしてやっつけるのはやめ、逆にパートナーとして、病気の状態から脱する手伝いをしてもらえばいいのである。そうすれば症状は先生となって、自己を認識し、開発するのを助けてくれるだろう。ただし、この規則を軽視すると、症状は容赦しない。病気の目標はただひとつ、人を健康にすることなのである。

→皆、熱を下げたり、咳を止めたりしようとするけど、熱は細菌を殺す作用だし、咳も細菌を追い出す作用。どちらも身体の正常な反応なんだよね。
それを止めるということは、遮断機のサイレンがうるさいからって、サイレンを取っ払ってしまうことと一緒!
根本的な解決になっていないし、電車が来てもサイレンが鳴らないわけだから、とても危険なこと。
だから、どうして熱が出るのか、原因をよく考えなきゃね。
ちゃんと症状が何を訴えたいのか聞かないと、薬で抑えても、同じ症状がぶり返したり、もっと重い症状で戻ったりする。「症状は買収されない」のよね(^^;;;

でも、この本の残念なところは、精神に重きを置き過ぎていることと、予防接種を容認していることと、病気への対処が結局、現代医学の対症療法なこと。
もうちょっと、予防医学的なこととか、食事療法とか、日頃の生活や態度に関することが載っていたらいいのになぁ。

でもまあ、自分の病気は偶然じゃなくて、必然的な原因があるってことを考えるきっかけにはなるかも。

最後に、載っていて「なるほどな~」と思った道徳経から。
美しいものは、実は汚いものがあるから美しいと呼ばれる
善いものは、実は善くないものがあるから善いと呼ばれる
ものが存在するのは存在しないからだし
混乱があるのは単純があるからだ
低いがなければ高いもない
寂がなければ騒もない
あるはないに依存し
現在は過去があるから存在する

だから、道を知る人は
あくせくと事をせずになしとげる
言葉を言わずに伝える
すべてを持って、しかもひとつである
なにも生まず、なにも持たず
生をいとなむ
成功を求めない
求めるものがないから
なくすこともない


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by june_h | 2010-01-24 12:32 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

内田先生と、精神科医の春日武彦先生の対談です。
健全な肉体に狂気は宿る健全な肉体に狂気は宿る
「対談」とはいえ、話しているのはほとんど内田先生(^^;
春日先生は、人の話を聞くのが商売なので、内田先生はきっと、春日先生に「気持ち良く喋らされた」みたい(笑)。

編集者も、このことに気づいたんでしょうね。
本編では、ほとんど話していない春日先生を気遣ったのか、巻末に、春日先生の「後書き以上エッセイ未満」の、ちょっと長めの文章が挿入されています(^^;;;
「自分が人を傷つけるときにとっさに出てくることばって、それによって自分自身が深く傷ついたことのあることばなんですよね(by内田樹)」

内田先生の話って、どうしてこんなに実感に満ちていて面白いんでしょう。
きっと、自分が「好きなこと」「面白いと思うこと」をたくさん体験しているから、感度が良いんでしょう。
「やらなきゃいけない」「イヤイヤやってる」ことが増えると、心や身体の感度が鈍ってくるから(鈍らせないとできないから)?

でも、この本のタイトル「健全な肉体に狂気は宿る」は、春日先生の言葉。

精神疾患の患者は、死にかけるとよくなるそうです。実際、戦争中は患者が少なくなるらしく、要は、(言葉は悪いですが)「狂っているヒマがなくなる」のでしょう(^^;
身体にゆとりができると、病気が再発するそうです。そして、また、身体の病気が悪くなると、抗精神薬が少なくて済むようになったり・・・・・。

あと、興味深かったのは、
「中国とフランスには境界性人格障害がない」
ということ。
「境界性人格障害」とは、内田先生曰く「嫌なヤツ」という定義らしいのですが、中国人やフランス人は、この定義に照らし合わせると、全員「境界性人格障害」になってしまうからだそうです(^^;
だから、あんまり無理して「イイ人」にならなくても良いんですよ(笑)。

春日先生の患者は、だいたい「こだわり」と「プライド」と「被害者意識」の3点セットを持ってくる、という言葉もよくわかります。
この3つが突出していなければ、ラクに生きられそうですものね。

それから「人の心が健康でいられる条件」として、次の4つを挙げています。
・自分を客観的に眺められる能力
・物事を保留にしておける能力
・秘密を持てる能力
・物事には別解があり得ると考える柔軟性

・・・・・要は「チョイ悪でいい加減」な部分が大切ってことなんですね(笑)。

そんなわけで、私は最近、かなりブラックでいい加減(^^) うふふ。

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by june_h | 2010-01-21 20:45 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(2)

照明にまつわる歴史的トリビアや、知って得する効果的な照明の使い方あれこれの本です。

人を動かす照明術 (ソフトバンク新書)

結城 未来 / ソフトバンククリエイティブ


寺田屋事件で坂本龍馬の逃亡が成功したのは、おりょうのとっさの機転でした。
おりょうが行灯に羽織をかけて龍馬側を暗くし、敵方を照らしたことで、龍馬が敵方の動きを把握しやすくできたからです。

昔の人が金の屏風を好んだのは、権力の象徴だっただけではなく、金が暗い室内を明るく照らしたから。
同じように、枯山水の庭の白い玉砂利も、照明として使われていた側面もあったのです。

照明は、暗い所を照らすだけではなく、空間の印象とも大きな関わりを持っています。
千利休は、暗い茶室でも目立つように、浅葱色(薄い水色)の足袋をはいていたんだそうです。自分や物が人からどう見えるか、計算していたんですね。利休は、茶人として有名ですが、優れた空間プロデューサーでもあったようです。

優れたプロデューサーというか、パフォーマーと言えば、織田信長も。
安土城築城の際は、城中にたくさんの提灯をぶらさげ、城をライトアップして自身の威厳を領民に示したそうです。
安土城ライトアップ、見て見たかったですね~!

現代の生活に役立つ照明術も紹介されています。
交渉や商談をうまく運びたいときは、自分が明るい側にいて、相手にとって逆光になるようにすると良いそうです。
また、プロポーズや告白を成功させるには、キャンドルの光があるムードの良いお店が良いそうです。蝋燭の揺らめく光が、顔を魅力的に見せるからだそうで、花魁も巧みに利用したんだとか。

うちは最近、トイレの照明がオレンジ色の光からLEDの青白い照明に変わってしまって・・・・・なんだか落ち着きません(- -;

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by june_h | 2010-01-19 20:47 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

バラエティ番組では、おネエキャラのタレントとして、本業ではヘアメイクアーティストとして活躍するIKKOさんのエッセイです。
IKKO 女の法則 幸運を引き寄せるココロとオンナの磨き方IKKO 女の法則 幸運を引き寄せるココロとオンナの磨き方
バラエティ番組では、いじられまくりのこの方ですが、本業では、ストイックにたゆまぬ努力を続けている方です。
美容院での修業を経て独立し、現在のようにテレビで活躍するようになっても、プロ意識を決して忘れません。

独立後、経営者としてのストレスから20キロ太ってしまったり、過呼吸症候群になったり。このような経験から、「~でなければならない」と思い過ぎてナーバスになってしまっていることに気づいてからは、心と体の力を抜くように、進んでリラックスできる時間と環境を作るようにしたと言います。

また、この方は「性同一性障害」ということになるのでしょうが、性転換手術を受けていません。
そのことをこんなふうに語っています。
要領が悪くて不器用で、女に生まれたかったのに男に生まれてしまった
そんなコンプレックスだらけの人生で
ひとつひとつ乗り越えるにも人一倍時間がかかりましたけど、
生きていくためにそれが必要だったから苦労とは思いませんでした。
コンプレックスがあったから今の私がいると思うことができています。
「生まれ変わるなら女として生まれたい」
そう思っていた気持ちも最近は違います。
「今度生まれてくるときも、IKKOのままでいい」
と心の底からようやく思えるようになってまいりました。

私は椿姫彩菜さんのエッセイで「性転換手術を受けた人の4割近くが最終的に自殺を選ぶ」ということを知り、性転換手術が必ずしも解決にはならないこと、また、自殺を選ぶのは、手術の後遺症やホルモン薬の害だけではないことを思っていました。

他の何かになるのではなく、今ある自分を受け入れること。
きっとこれが、本当のゴールなんですね。

・・・・・いや、好きな男性のために、女性の身体で愛し合いたいなら、それはそれでアリかも、と思ったり(^^;

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by june_h | 2010-01-17 09:33 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

脳解剖学者の養老孟司さんと、作曲家の久石譲さんの対談本です。

目と耳から入ってくる情報は同時だと思ってしまいますが、脳内では、視覚情報と聴覚情報は別々に処理されているものだそうです。なので、映像と音楽を脳で処理する時間にズレがあります。
そのため、久石さんが宮崎駿の映画を作るとき、映像にピッタリ合わせて音楽を作ると、映像より先に音楽の方が早く聞こえるという現象が起こるそうです。

また、聴覚を司る耳は、最も原始的な器官。そのため、聴覚は、情動や本能を司る大脳辺縁系に作用するんだそうです。
それと関係しているかどうかはわかりませんが、私は、顔が良くて声が悪い役者と、顔が悪くて声が良い役者なら、断然後者が好きです。声って、なんかこう、身体にくるっていうか、官能的なのよね(*^0^*)

それから、音楽について。
久石譲さんの音楽は、情緒的なメロディのものが多いのですが、感情を込めて作ろうと思ったことは無いそうです。
長く広く愛される曲は、論理的で計算されていて、楽譜の見た目も、よくできた数式のように、美しいんだそうです。
それを目指すために、主観や情感を排するんだとか。でも、譲さんの主観と思い入れたっぷりの曲があったら、ちょっと聴いてみたい気がします(^^;

最近の若い者は・・・・・というわけではありませんが、若者の「身体の感覚器官が落ちていること」には、共通してお二人とも懸念があるようです。
二人の対談から、ほかにもいろんなことを考えましたが、気に入ったのは、養老さんの次の呟き。
あれも心配だ、これも心配だというやつには、僕訊くんですよ。
「そんなに心配ばかりして、おまえ、いつ死ぬんだよ?」
「そんなことわかるわけないじゃないですか」
「それがわかってないのに、何を心配してるんだよ。世の中どうなろうと、てめえが死んじまったら関係ねえだろう」
こうすれば損するとか、ああやったら儲かるとか、「ああすればこうなる」ということばかり考えて、いろいろやっている人を見ると、
「そんなこと一生懸命考えるんだったら、背中に自分の命日書いておけ」
って言いたくなりますね。書けるか、そんなもの。


先日、父親とケンカしたときに、この言葉を早速お借りしてしまいました(^^;

あんまりグダグダ言うもんだから、

「自分の命日もわからないのに、そんなこと心配したってしょーがないでしょ!アタシだって、明日死ぬかもしれないのよっ!!」

・・・・・それから、父は、異常に家族に優しくなりました(笑)。
脅かしちゃってゴメンねパパちゃん(^^;

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by june_h | 2010-01-14 20:44 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(2)

(友達との10年前の会話)
「私さぁ、この前東京バレエ団の『春の祭典』観てきたんだよね」
「あぁ、ベジャールの振り付けのでしょう?あのエロいやつ」
・・・・・そうそう。男も女も全身タイツで、流れる汗がまた余計にナマナマしくて・・・・・って、そうじゃなくてさぁ。
古典のバレエって、花びら並べて「キレイでしょう?」って感じなんだけど、ベジャールのバレエって、根っこも葉っぱもオシベもメシベもキレイもキタナイも全部さらけ出して、存在自体の美しさを感じるんだよね!すっごくエネルギーが伝わってくるの・・・・・。

ベジャール、そしてバレエはつづく [DVD]

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モーリス・ベジャール。
偉大な振り付け師であり、数々のバレエの名作を残したフランス人。世界的に有名な多くのダンサーを育て上げた。バレエダンサーだけではなく、坂東玉三郎などの歌舞伎役者とも深く交流。しかし、2007年に惜しまれつつこの世を去った。

彼が遺したスイスのカンパニー ベジャール・バレエ・ローザンヌのメンバー達は、トップダンサーのジル・ロマンを中心として、新作に取り組んでいた。ベジャール亡き後のバレエ団存続のため、皆の期待に応えるため、そして何より、ベジャールの意志を受け継ぐため、結果を出さなければならない。強いプレッシャーと緊張感に満ちた稽古が続く・・・・・。


1時間半に満たない短い映画でしたが、濃密な映画でした。ベジャールバレエのダイジェストも良かったし、何より、ダンサー達のレベルと意識の高さと、ベジャールへの強い敬愛を感じました。
「今もベジャールの気配を感じるの。踊っていると、窓から覗いているような気がするわ」
皆こんなふうに語ります。ベジャールの偉大さが、ダンサーを一つにしているのです。

印象的なベジャール作品と言えば、何といっても『ボレロ』。
私はシルヴィ・ギエムので2回観ました。
この年末年始も、NHK教育テレビでやっていました。改めて観ても、ギエムの身体能力もさることながら、画面の向こうなのに「熱」を感じるんですよね!
もちろん、今回の映画にも『ボレロ』が出てきましたが、アップ過ぎて、ダンサーがたびたびフレームアウト。見にくかったです~(^^;

冒頭の『春の祭典』は、もちろん名作ですが、私はベジャール版ではなく、初演のニジンスキー版も観てみたいなぁと思っています・・・・・なんて思っていたら、この映画の上映前、『シャネル&ストラヴィンスキー』の映画の予告編で、ニジンスキー版『春の祭典』が出てきました・・・・・この映画も観たいなぁ。


<関連リンク>
ベジャール、そしてバレエはつづく(公式サイト)


P.S.
ベジャールバレエの男性ソリストって、だいたい、江頭2:50みたいな格好なんだよね(^^;
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by june_h | 2010-01-09 10:03 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)

『徳川将軍家十五代のカルテ』の本は、「ホメオパシーのケーステイクに使えそう!」と思い、実際にケーステイクをしてみました。


<ケース>
徳川家康さん。43歳男性。小牧・長久手の戦いの最中、背中に大きな癰(よう:カルブンケル)ができた。貝殻で膿を絞りだしたところ、かえって悪化してまった。


<レパトライゼーション>
1 : 309#症状群 ≪ 部位 ≫ - 2胴 - 5背中 - 背中全般 :
2 : 1747#症状群 ≪全般 ≫(局部的でない -) - 3全般 - 3皮膚 - 2発疹(皮疹;吹出物;汗疹[あせも]) - 癰(皮膚炭疽、壊死性の腫れもの) :
3 : 1796#症状群 ≪全般 ≫(局部的でない -) - 3全般 - 3皮膚 - 2発疹(皮疹;吹出物;汗疹[あせも]) - 化膿した(膿を排出する、膿んだ) :
4 : 2518#症状群 ≪基調 ≫ (悪化および改善 ) - 5由来の状態および状況- 圧力(外圧、圧迫、ほか)から :


<結果>
     #309 #1747 #179 #2518
Sil.   4   3   2   4
Ars.   4   4   4   1
Bell.   4   4   1   1
Rhus-t.  3   2   4   1
→Sil.


<その後>
家康さんにシリカ(Sil.)のレメディを飲んでみてもらいたいところです(^^;
それができないのが残念ですが、その後の症状について、興味深い記述が!
家臣の倉地弥次兵衛が腫れ物に効験のある摂津国真上村(大阪府高槻市西真上)の笠森稲荷に詣でて家康の病気平癒を祈願した。笠森稲荷にはケヤキとムクの大木があり、その木の根元の土が、腫れものに効果があるといわれて、弥次兵衛は土を持ち帰り、家康の腫れ物にぬりつけた。すると背中の腫れ物は一気に吹き切れておびただしい膿が出た。一命を取りとめた家康は秀吉との戦いに貴重な勝利を収めることができた。

この本の著者はお医者さんなので「土に含まれていた青カビが、天然の抗生物質(ペニシリン)となって腫れ物に効いたのではないか」と推測されていましたが、抗生物質では「おびただしい膿が出る」ということにはならないはず。腫れ物も膿も抑制するはずです。
おかしいな~と思って、ケヤキとムクの成分を調べてみたところ、どちらにも共通するのは「珪酸」が多く含まれているということ。

珪酸・・・・・そう!シリカ(Sil.)は二酸化ケイ素(珪酸)なんですよ!!
シリカ(Sil.)は、異物出し膿出しのレメディですからね。治癒の仕方も合っています。
だから、家康の治療は、ホメオパシー的に正しかったってことなんです。


・・・・・こんなことばかりしているからテスト勉強が進まない(^^;;;
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by june_h | 2010-01-07 22:10 | ホメオパシー | Trackback | Comments(6)

徳川の歴代将軍たちの、体質、病歴、生育歴、死因についてまとめられた本です。

犬公方綱吉は、低身長症(124cm)だったとか。
大河ドラマ『篤姫』の旦那様である十三代将軍 家定は、脳性麻痺だったとか。
ゴシップ好きの私には、読む前からこれくらいの予備知識がありましたが、この本を読んで、更に新しい情報をいろいろ仕入れられました(笑)。
徳川将軍家十五代のカルテ徳川将軍家十五代のカルテ
四代将軍 家綱は、生まれたときから病弱で、専属の小児科医が26人!もいたとか。
ちょっと自閉症ぎみでもあったらしく、もしかしたら、薬の使い過ぎによる副作用だったかも!?

十四代将軍 家茂は、甘い物が大好きで、虫歯が30本!もあったとか。
長州征伐の陣中見舞いには、カステラや氷砂糖や羊羹が大量に届けられ、この食生活のせいで持病の脚気が悪化し、死期が早まったと言われています(^^;

「水戸黄門」でお馴染みの徳川光圀は、中華料理が大好きで、ラーメンと餃子をよく食べたとか。更に、酒豪で、六十歳を超えても浴びるようにお酒を飲み、酒が原因の食道狭窄→食道癌で亡くなったと言われています。
テレビの「黄門さま」のイメージとは全然違う、ギラギラしたお殿様だったようです(^^;;;

ウィキペディアでも記載のある情報が多かったのですが、幼少期からの病歴や、危篤になってからの様子がこと細かく書かれている場合もあり、なかなか興味深かったです。


<ホメオパシー的P.S.>
各将軍の病歴のタイムラインが書けるので、ホメオパシーのケーステイクに使えそう!
ホメオパシー的に興味深かったのは、家康の次男、結城秀康。
家康には、自分の子ではないのでは?と疑われていたため、冷たくされ、すぐに養子に出されてしまいました。そのせいなのか何なのか、女歌舞伎の踊り子達をとっかえひっかえして、梅毒で亡くなります。
彼の息子の松平忠直は、気に入らないことがあると、すぐに刀を抜いて脅したそうです。実際に、侍女を斬殺したこともあったそうで、素直に梅毒マヤズムの破壊的傾向が出てます(・・;

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by june_h | 2010-01-06 20:35 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)