フジテレビ『エチカの鏡』でお馴染みのマナー講師、平林都さんの本。

彼女の指導で、大のオトナが涙目になって挨拶を繰り返しているのを見て、彼女に興味を持ちました。

この本に書かれていることは、挨拶の仕方や、お客様との受け応えの仕方など、ごくごく当たり前のことばかり。
でも、これらをいつも実践できている人は、そんなに多くありません。彼女の研修では、挨拶が自然とできるようになるまで、何度も体に叩きこみます。決して、いじめるために何度も挨拶をさせるわけではないのです。

彼女は言います。
言葉は力であり、敵にも味方にもなる。ならば味方にした方が良い

丁寧に接客されて怒る人はいません。
言葉の使い方一つで、相手に対する印象が変わります。言葉を味方につけることで、お客様を味方にすることができるのです。

また、彼女は「この世で一番接遇が必要な場所は病院である」と言っていますが、医療機関が彼女の研修を受ける余裕は、あんまり無いかも・・・・・。

彼女が接遇の講師となったのは、彼女の生い立ちと深く関係しています。

幼いときに両親が離婚して、父親に引き取られましたが、父親もほとんど家にはいませんでした。そのため、親戚の家を転々と回ることを余儀なくされます。気遣いをしなければ生きていけないような子供時代でした。
大学に行ける学力があったのですが、学費がなかったので信用金庫に就職。大卒の人に負けない教養を身につけようと、茶道や華道など十数個ものお稽古事を掛け持ち。その中に接遇があったのです。

興味深かったのは、着付を習っていたときのエピソード。

着付の全国大会に何度も出場するほど上達した彼女ですが、どんなに努力しても優勝はできませんでした。
ある時、これで最後にしようと思い、何の準備もせず、前日も遊んで臨んだところ、あっさり優勝してしまいます。

彼女は気付いたのです。
それまでは、優勝したいと肩に力が入ってしまい、動作に「驕り」がにじみ出ていたのだと。

私も肩に力が入らないように、テスト勉強もやーめた!・・・・・とは言い切れない(^^;
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by june_h | 2010-02-23 22:27 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

うちの社長のお知り合いの講演会ということで、お誘いを受けました。写真界の大御所二人の対談だからか、場内の年齢層も高かったです。

今回の聞き手だった細江英公さんは、三島由紀夫の写真集「薔薇刑」を発表した有名な写真家。
対するメインゲストの久保田博二さんは、世界的に権威ある報道写真家。
「マグナム・フォト」と呼ばれる国際的な写真家組織の唯一の日本人会員のため、全世界的に別格扱いされるようで、写真界では羨望の的。

そのため、北朝鮮でも政府に厚遇され、ネガはノーチェック!今回は、その北朝鮮での貴重な写真のスライドを見せていただきました。

全体的に思ったのは、全部カラー写真のはずなのに、モノクロに見えるくらい、街に色が無いこと。時折出てくる赤の共産色が目立って見えます。

一番印象的だったのは、北朝鮮の都市の一つ、開城(ケソン)の街並。
韓国の時代劇に出てくるような、朝鮮時代の美しい建物の集落!
ここだけ、アメリカの爆撃を受けなかったので残ったんだそうです。
撮影時にいた監視員からは「こんな古い場所じゃなくて、もっと近代的な建物を撮って」と注意されたそうなんですが、
「何言ってんだ!こんなに素晴らしい景色は南(韓国)に無いぞ!」
と言って押しきったとか(笑)。私も本当にそう思います。

聞き手の細江さんは、柔らかな口調で、久保田さんの語りをしっかりフォローしていました。
細江さんは、「写真は体に良い」と言います。
頭と体を使うし、好きなことに没頭するからなんだそうです。
統計でも、写真をやっている人は、プロでもアマチュアでも長生きが多いという結果が出ているそうです。

それから、久保田さんからは、
「本当にやりたいことは、できる」
という力強い言葉をいただきました。

本当にやりたいことなら、一生懸命努力するから、周囲のフォローや運もついてきて、いつかは実現できるのだと、私は解釈しました。
この言葉が聞けただけでも、ここに足を運んで良かったと思います。

私にもいろいろやりたいことがあります。なかなか結果が出なくても、焦らず、腐らず、恨まず、自分のペースで進もうと思います。
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by june_h | 2010-02-21 13:36 | 観劇 観戦 コンサート レポート | Trackback | Comments(0)

私が今回チケットを取ったのは、この演目が見たかったからなのです。なぜなら私にとっては、ほぼベストキャストだったから・・・・・勘三郎以外は(笑)。

・佐野次郎左衛門:中村勘三郎
・八ツ橋:坂東玉三郎
・九重:中村魁春
・治六:中村勘太郎
・七越:中村七之助
・初菊:中村鶴松
・釣鐘権八:中村彌十郎
・繁山栄之丞:片岡仁左衛門
・(イヤホンガイド):小山観翁(←これ重要)


次郎左衛門が吉右衛門さんなら文句無し!だったんですけどねー(^^;
でも、吉右衛門さんだったら、八つ橋は玉三郎じゃなかっただろうし、七之助のカワイイ七越も見られなかっただろうし、権八は彌十郎さんではなくて段四郎さんだっただろうし・・・・・。
ただ、端役の人達、セリフのテンポがあまり良くなかったですねー。

最初に楽しみだったのは華やかな花魁道中♪
七之助の七越、魁春の九重に続いて、玉三郎の八つ橋が舞台奥から現れたときは、客席からひときわ大きなため息と歓声が!
そして、次郎左衛門を虜にする八つ橋の魔性の微笑み・・・・・私はこの微笑みをちゃんと見たいがために、上手側の席を取ったのです・・・・・ニッコリ笑った後、真顔に戻る瞬間にゾクッときました。
その後の「八の字」がちゃんと見えなくて残念だったですけどね。

そして、あの八つ橋の「縁切り」の場。
やっぱりどうしても吉右衛門の次郎左衛門と比べてしまいます。
愛想尽かしをする八つ橋に、「花魁、そりゃあんまりそでなかろうぜ」と恨み言を並べる次郎左衛門。
勘三郎の場合、「勘三郎」っていうキャラが濃すぎて、全部同じ芝居に見えてしまいます(爆)。
吉右衛門さんなら、恨み言の中に、面子を潰された怒りと、八つ橋にフラれた悲しみと、八つ橋に対する甘えと、いろんな感情が見えてくるのですけどね・・・・・。

華やかな宴会が、八つ橋のせいですっかり冷え切ってしまい、皆がそそくさと立ち去った中、九重だけが残って次郎左衛門を気遣います。
最初に「籠釣瓶」を見たときは、
「九重だけでも優しくしてくれる人がいて良かった」
と思った私ですが、今回見て思ったのは
「かえって優しくされたら次郎左衛門は余計に惨めかも。一人にしてあげたほうが良かったかも」
ということ。九重に世話をされつつも、内心は恨みがどんどん育っているのを感じました。

大詰の「立花屋二階の場」。私は女性なんですが、なぜか次郎左衛門に感情移入してしまって「八つ橋は殺されて当然」と思ってしまいます(爆)。
(自分でもなんでだろうと思います・・・・・私の前世が冴えない中年男だったからとか(笑))

面子と純情を一度に裏切られた男性の怒りが、どれ程のものか・・・・・花魁やってるのにわからなかったのかしら。いくら八つ橋に事情があったとはいえ、二人きりならともかく、公衆の面前であんな大恥をかかしちゃったら、生まれ変わったって忘れないくらい、恨みは深くなるでしょう。もっとほかに、やり方はあったと思うのだけど。
次郎左衛門も、八つ橋を斬った後、
「籠釣瓶はよく切れるなぁ」
なんて、全然反省してないしね(^^;

勘三郎が吉右衛門より良かったのは、このセリフの後のニヤリとした表情ですね。月岡芳年の「佐野次郎左衛門の話」の浮世絵ソックリでした!
最初、勘三郎の顔のアバタは、やりすぎじゃないかと思ったのですが、このアバタが、ニヤリとした笑いを更に妖しくしていました。

・・・・・きっと、この芝居を書いた河竹新七さんは、こっぴどく女性にフラれた経験がおありなのね(^^;

P.S.
「つるべ」つながりということで、ロビーに飾ってあった笑福亭鶴瓶からのお花です。
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by june_h | 2010-02-20 10:47 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(2)

勘三郎にはピッタリの狂言でしたね!

・次郎冠者:中村勘三郎
・大名某:中村彌十郎
・太郎冠者:片岡亀蔵
・高足売:中村橋之助


幕が開くと満開の桜の背景に、華やかな装いの長唄囃子連中が勢揃い。外は凍えるように寒いですが、舞台は春爛漫です。

お花見に出かけ、大名から「高杯を買ってこい」と言われた次郎冠者。
ところが、高杯を知らない次郎冠者は、騙されて高足(下駄)を買わされた挙げ句、酔い潰れてしまいます。

大名と太郎冠者は怒りますが、酔っ払った次郎冠者は、高下駄をはいて陽気にタカタカタカタカとタップダンス!
怒っていた二人も、楽しいから、まぁいいかと、3人で踊り出して大団円!お客さん達も楽しくなっちゃう一幕でした♪

下駄のタップダンスも見物でしたが、高足売と次郎冠者のやりとりが面白かったです。
高杯と偽って高下駄を売ろうとしたり、次郎冠者の酒を飲もうとしたり。
次郎冠者がメインですが、橋之助演じる高足売も重要な役でございます。

この演目が終わった後、なくなってしまう歌舞伎座のロビーをあちこち歩いて回りました。
今回は「十七代目中村勘三郎二十三回忌追善公演」ということで、先代勘三郎ゆかりの写真が展示されていました。
最後の舞台となった「俊寛」の写真もありました。

このとき勘九郎だった今の勘三郎さんは成経の役(?)。俊寛役の父、勘三郎に
「未来でーっ!」
と絶叫されるクライマックスで、本当に泣いていたんだそうです。もう父親には時間があまり残されていなくて、本当の別れが迫っていたから。
このエピソードを聞いただけでも、もらい泣きしてしまいます。

歌舞伎座ロビー散策を終えた後、席に戻って勉強・・・・・テスト前はツラいです(^^;
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by june_h | 2010-02-18 20:47 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback(1) | Comments(2)

これで今の歌舞伎座は見納めかなあ・・・・・ということを言い訳に、物入りのこの時期、お席を奮発致しました(^^;

選んだ二階の上手側の席は、机も背もたれもついていて、芝居に飽きたら自前のファイルを開いて勉強できるという、今の私にはうってつけのお席!・・・・・とはいえ、実際に飽きることはなかったんですけどね(^^;;;
注目の演目ばかりでございましたから。

さて、本題です。

・座頭沢市:坂東三津五郎
・女房お里:中村福助
・観音菩薩:中村玉太郎


とにかく、盲目の沢市と、彼を支えるお里の言動が、いちいち涙を誘うのです。

毎晩外出するお里が、浮気をしているのではと疑って問い詰めたり。
実は、妻が毎晩出かけているのは、沢市の目が開きくようにお参りに行っているのだと分かると、「堪忍してくれ~」と泣いて詫びたり。
そんな彼を支えるお里もけなげ。
沢市に八つ当たりされても、彼の苦しみをちゃんとわかっているから、優しくなだめるのです。二人の仲睦まじい様子に何度も涙しました。

しかし、沢市は、盲目の我が身に絶望して、観音様の近くにある谷川へ身投げ・・・・・自分なんていなければいいと思い詰めてしまう境遇が悲しくて。そしてお里も後追い。これで終わったら、救いが全く無い話ですが、ここはさすが歌舞伎。ちょっとポヤ~ンとした観音様が出てきて、二人とも助かった上に、沢市の両目が開きます!

「お初にお目にかかりますぅ~」と、お里に深々と頭を下げる沢市が微笑ましいです(笑)。

「初めて目にする日の光 これぞまさしく観音様じゃあ」
で、めでたしめでたし。
・・・・・実際は、小さいときに盲目になった場合、大人になって見えるようになっても物体の認知ができないんだけど・・・・・なんていうヤボは、言いっこナシです(^^;

P.S.
芝居中、始終「ウー、ウー」と聞こえるので「誰の携帯バイブが鳴っているだろう(-_-#)」とイライラしていたんですが、竹本の三味線の合いの手でした(^^;
対角線上真っ正面だったから、重低音でよく聞こえてしまいました(笑)。
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by june_h | 2010-02-16 20:32 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback(1) | Comments(4)

鴻上尚史さんの「虚構の劇団」にいる小沢道成くんが、旭山動物園の飼育員の一人として出演していました。良かったね!

なぜあの役に彼が選ばれたのか、なんとなく分かる気がしました。
ぐっさんや小出恵介、戸田恵梨香、伊東四朗、津川雅彦などなど、キャラの濃ゆい俳優さん達の演技を邪魔せずに、きっちり仕事をしますからね(^^)
道成くんは、舞台だとオネエキャラを前面に出していますが、今回はそうじゃなかったので新鮮でした(笑)。
画面の後ろの方でペンギンの通り道を確保したり、雪山を作ったり。とっても頑張っていたと思います。道成くん自身は、動物好きなのでしょうか?

今はちょうど、虚構の劇団の公演「監視カメラが忘れたアリア」に出演中。次の舞台も決まっているようで良かった♪また観に行こうと思います。


<関連リンク>
虚構の劇団
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by june_h | 2010-02-15 20:22 | テレビ ドラマ ドキュメンタリー | Trackback | Comments(0)

ブルーノート初体験です!

モーションブルー横浜や、ビルボードライブ東京には行ったことがあったのですが、ブルーノートにはずっと行ってみたかったので、誘ってもらって良かったです♪

ブッカーさんは、ファンク色が強いハモンドオルガン奏者だと聞いていたのですが、オープニングはロック。最初は緩めに徐々にエンジンをかけながら、バンドの息を合わせていきます。

3曲目まで8ビートだったのが、4曲目で突然4ビートに。
こんな気持ち良い裏拍は初めて!「ここっ!」って時に鳴らしてくれるドラムと、トランス状態を誘うベースのリフ。そして、温かくって重厚なリードギターとブッカーさんのオルガンが柔らかく絡んで、脳と身体はすっかりリラックス♪トロトロに溶けちゃいました~(^o^)

温かいオルガンの音色のように、ブッカーさんの声も、とっても落ち着いていて温かくって。
英語もわかりやすかったです・・・・・私の頭では良くわからなかったけど(^^;

途中からブッカーさんが、オルガンからギターにチェンジ。
8→16→8みたいに、ファンクとかロックとか、いろんなリズムやジャンルを自在に取り混ぜていて、引き出しが多い人なんだなぁと思いました。
でも、クロモノが好みの私といたしましては、もう少し16→16→16くらいで、グイグイたたみかけて欲しかったっす(^^)

今回つくづく思ったのですが、音楽って「正確さ」じゃなくて「気持ち良さ」だと思うのです。
きっちりしたリズムとか音程は基本かもしれないけどそれだけだと「うまいな~」とは思っても、それ以上のものではないのね。「気持ち良さ」って、全然違うものだと思うし、そういう音楽に出会えて、この日の夜は、本当に幸せでした。

ずっとこのまま聴いていたい~と思ったのですが、セカンドステージだったので、終電が迫ってハラハラ。アンコールはほとんど楽しめず。誘ってくださった方を残してダッシュで帰ってしまいました・・・・・残念(>_<)


<関連リンク>
Blue Note TOKYO
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by june_h | 2010-02-14 11:07 | 観劇 観戦 コンサート レポート | Trackback | Comments(0)

真に闘うべき相手は誰!?

舛添メモ 厚労官僚との闘い752日

舛添 要一 / 小学館


安倍内閣の組閣人事が発表されようとしていたとき、舛添さんは、家のゴミ出しをしていました。日頃から自分が安倍さんに批判的なのは知られていたし、当選回数1回目の自分には、他人事だと思っていたからです。

ところが突然、安倍総理から「厚生労働大臣をやってくれませんか?」という電話が。これが総理との初めての会話でした。
舛添さん自身の母親介護の経験を生かして欲しいということで、戸惑いながらも引き受けた舛添さん。これが約2年に渡る長い「戦い」の始まりでした。

年金問題、農薬入り餃子、新型インフルエンザなどなど、次々やってくる大きな難題。しかも、その間、首相が2度も変わることに。

特に、年金問題は、舛添さん自身の問題ではなく、今までの大臣達が問題先送りを続けてきた結果、積もり積もって今に至るわけですが、うまくやらなければ政治家からもマスコミからも国民からも「舛添のせい」ということで叩かれてしまいます。
首相が変わっても、大臣を続投することになったのは、誰も「火中の栗」を拾いたがらなかった、というのが本音だったようです(^^;

しかし、最も手強かったのは、省内の官僚達。
「エリート集団」と言われている彼らが、数十年も営々と自分達の地位を築いてきたところに、いきなり「新入り」の大臣が来て「あれやれこれやれ」と言ったところで、言うことを聞くはずがありません(^^;;;
自分達に不利な情報はなかなか出さないので、年金記録問題では、報告が二転三転してしまいました。

特に、医学部出身者ばかりの「医系技官」は、人事も特権も別格扱い。頑強な医系技官の人事問題にも着手したのですが、残念ながら自民党の敗北でタイムリミットとなってしまったようです。

新型インフルエンザ問題のピーク時は、寝る暇がほとんどなかった舛添さん。
それでも大臣を務め上げられたのは、どんなに忙しくても食事と休息をちゃんと取っていたことと、官僚との間に選挙でのしがらみがなかったことと、東大時代の教え子など省内の味方をうまく使ったことなどがあるのでしょう。

安倍さんも福田さんも麻生さんも「KY」ではなく「TY(タイミング読めない)」だったと、結構ぶっちゃけている感じですが、言えないことも多いでしょうね(^^;

今は野党になってしまいましたが、この方はたぶん、これからも表舞台に引っ張り出されることでしょう。
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by june_h | 2010-02-11 15:56 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

先日、テレビでやっていたので、勉強しながら見ていました(←勉強してないじゃん)
ハッピーフライト
この映画の監督は、『スウィングガールズ 』『ウォーターボーイズ』などを手掛けた矢口史靖さん。
きっちり緻密でしっかり面白い!のは、この方の持ち味ではないでしょうか。

主軸は、成田発ハワイ行きの便にトラブルが発生して、成田に無事引き返すためのドタバタなんですが、機内の様子だけではなく、一つの飛行機が飛ぶために関わっている人の様子も描かれていて、興味深かったし、勉強になりました。

ダブルブッキングなど、航空会社側の都合で、やむを得ずお客をビジネスクラスにアップグレードする場合、客の身なりで判断するようで、私もスーツで乗らなきゃ!とか思ったり。
機内に入ってはいけないグランドホステスとキャビンアテンダントの確執とか、整備員の仕事風景とか管制塔の様子とか。
面白トラブルも交えつつ、働いている人のプロ意識もしっかり描いているので、飽きることがありませんでした。
ハリウッド映画のように、ハイジャック犯が現われて派手なアクションが始まるとか、無駄に濃厚なラブシーンとか、そんなのが無くても面白いのができるんだって、よくわかります。

楽しかったのは、一緒に見ていた母の大袈裟過ぎるリアクション。
綾瀬はるかが演じる新米キャビンアテンダントの、KYな発言に本気で呆れかえるし。
田辺誠一が演じるドジな副操縦士に本気で怒るし。
これは映画なんだからね・・・・・と、何度か突っ込みを入れたくらい(^^;

でも、母のリアクションを見て、お客さんは、乗る便は選べても、操縦士やキャビンアテンダントは選べないのよね・・・・・と、つくづく思ったのでした(笑)。
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by june_h | 2010-02-07 20:38 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)

朝日新聞に連載されていた医師 鎌田實さんの連載をまとめた本。
実際の患者さん達が、医師とのやりとりで経験した内容が多く記載されていますが、読みながら、私も怒ったり泣いたりしました。
医師が患者と向き合う上で、コミュニケーションがいかに大切であるか、ということがよくわかります。

患者さんの手記からわかるのは、治癒するプロセスで、特に慢性疾患や重病患者である場合、検査や薬だけでは不十分だということ。

たった一言、医師が心身を気遣う言葉をかけるだけで、患者はとても救いになるし、治らなかったとしても、とても感謝しています。
逆に、心無い一言が、患者の死期を早め、患者の家族が一生恨みを抱えることだってあるのです。
特に癌患者は、抑鬱状態になりやすいので、注意が必要です。

ある癌患者は、健康を保つために、散歩の時に歌を歌い、生活雑感を書いた手紙を友達に送り、毎日泳いでいると女医に報告すると
「周りがいい迷惑でしょうね。そんなに頑張るとアタマがおかしくなるわよ」
と言われたり。

月一回通院している、ある年配の患者は、
「年寄と貧乏人は、早く死んでくれと、国から通達が来ている」
と言われたり。

ドラマに出てくるイヤな医者も、ここまで露骨なセリフは言わないでしょう(- -;

もちろん、医師不足などによる過労などで、余裕が無いのはわかります。
でも、たった一言あるかどうかで、避けられたトラブルや訴訟沙汰もたくさんあるのではないかと思います。

また、偏見からなのか、患者や患者の家族が女性である場合、インフォームドコンセントが十分でないことが多々あるそうです。
夫が癌であることを知らされなかったある女性は
「本当のことを知っていたら、じいちゃんが外泊したとき、じいちゃんを一人にしないで、一緒にフトンのなかに入って昔話をしたかった」
と語っていました。切ないです・・・・・。

アンケートによると、家族を癌で亡くした方の、周囲の援助で最も嬉しかったことは、悩みや愚痴を聞いてくれたことなんだそうです。物質的援助ではなく、言葉がいかに大切か、この結果からもわかると思います。

私も、小さいときからいろんな医者に出会いました。思い返してみると、「良い医者」だと思ったのは、ちゃんと説明してくれたり、優しい言葉をかけてくれた人でした。

物心ついたときに出会ったのは、とても優しい歯医者で、小さい私にもわかるように、虫歯や治療器具について、親切に教えてくれました。それがきっかけで、私は病院や医者が大好きになったのです。
でも、中には無責任な医者や、診察中に一度も私を診ない医者もいました。
そのときは弱っていたので何も言えなかったのですが、今思い出しても怒りがわいてきます。

私の母が数年前、子宮筋腫になったときのこと。
医師に、筋腫を摘出するついでに、卵巣も将来的に癌になるリスクが高いから取ってしまおうと提案されました。
母は、どうしても取らないといけないのか?と尋ねると
「どうせただの肉のカタマリですから」
と言われたんだそうです。
卵巣摘出後は、一生ホルモン剤を飲まなくてはいけません。「ただの肉のカタマリ」なら、そんなことにはならないのに。
結局、母は納得できず、他の病院でセカンドオピニオンを求め、子宮摘出だけで済みました。
でも「ただの肉のカタマリ」と言われたことが何よりも、女性としてひどく傷ついたと今でも憤慨しています。

私が勉強しているホメオパシーでも、レメディを飲んでもらうだけではダメだと思います。何事も、信頼関係が大切!ということを、改めて痛感させてくれた本です。

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by june_h | 2010-02-04 21:05 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(2)