種痘を広めた幕末の医師、笠原良策の伝記的小説。

雪の花 (新潮文庫)

吉村 昭/新潮社

undefined


笠原良策は福井藩の医師。
領内では、たびたび天然痘が流行し、そのたびに多くの死者が出ていた。
この状況をなんとかしたいと考えていた良策は、オランダから入ってきた、種痘法という予防法を使おうと考えた。
しかし、実現させるまでには多くの困難と長い年月がかかった。

西洋の知識の流入を厳しく制限していた幕府に処罰される危険があったこと。
役人の無知で、嘆願書が何年も据え置かれたこと。
有効な痘苗の輸入には、輸送中に腐敗するので困難を極めたこと。
痘苗を持つ子供や、その家族と一緒に真冬の雪の山中を越えなければならなかったこと。
種痘に無知な領民が恐ろしがって、種痘がなかなか広まらなかったこと。
医師仲間に妬まれて誹謗中傷を受けたこと・・・・・。

良策は、福井の方言で天然痘を指す「めっちゃの医者」だと、石を投げられるのです。
私財を投げ打って、ズタボロになるまでありとあらゆる力を尽くしたけれど、種痘はなかなか広まらなくて。

有名になりたいんじゃない。
私腹を肥やしたいわけでもない。
命を救える方法があるのに、いたずらに見殺しにするとは、一体どういう了見なのか!?

自分の命を賭けて、手打ち覚悟で送った嘆願書は、鬼気迫るものがあり、涙が出ました。

私も同じ気持ちだったんです。

表に出ていないだけで、きっとたくさんの人が苦しんでいる。
誰かの欺瞞で、それが放置されている。
皆が知らずに罪を重ねていくことを、どうしても止めたかっただけなんです・・・・・。

[PR]
by june_h | 2017-01-24 14:54 | Trackback | Comments(0)

イスラーム法学者の中田先生と、中東関係の国際政治学者の内藤正典さんとの対談。
この本のタイトルは、なぜ「講和」なんだろう・・・・・と思いましたが、よくわかりました。

イスラームとの講和 文明の共存をめざして (集英社新書)

内藤 正典 / 集英社



イスラム国がやっていることは、他の宗教に対する攻撃ではなくて、ムスリム間の分断を狙っているという話をしていて背筋がゾッとしました。
世界中で分断が起きている・・・・・。

中田先生が思うに、今はスンナ派もシーア派も、お互いの派閥をまとめられるリーダーがいないそうですね。
この混乱、長く続きそうです・・・・・。

米英がイスラム国に手を焼いている隙に、中国が中東での勢力を拡大しているのは知っています。
パキスタンに駐在していた友達からいろいろ聞いていましたから。

中国とトルコって歴史的に仲が悪いんですね。
よく考えたら中国をたびたび脅かした「突厥(とっけつ)」ってトルコのことですもんね(^^;

中東関連は、普通に流れているニュースを見るだけじゃ、報道されないことがとにかく多すぎるし、見方があまりに偏っている・・・・・いろいろ大丈夫なのかな。
[PR]
by june_h | 2017-01-15 11:08 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

桜井さんの本、面白いです(^^)
こんなに神様や御眷属様方とコミュニケーションできたら、神社仏閣に行くのが楽しみになりそうですね♪

神社仏閣 パワースポットで神さまとコンタクトしてきました (ひっそりとスピリチュアルしていますPart2)

桜井 識子 / ハート出版


「ウチの神社を紹介して!」と、売り込んできた源九郎稲荷神社の狐様の話、面白かったです♪
お稲荷様の見習い子狐達は、たくさんの人が参拝に来ないと、修行できないんですね(^^;;;

ご神木には抱きついちゃいけないんですね。
ご神木にとって、私のエネルギーは虫みたいなものだと(^^;

箸墓古墳に葬られている巫女さんが教えてくれた話、興味深かったです。
古代、巫女が亡くなると、死後、力を封じる目的で、遺体を傷つけていたのですね。
神を身体に降ろす巫女の遺体は、神の宿る腹(子宮)を傷つけ、祈りを捧げる巫女の遺体は、手を切り落とすという・・・・・。

金刀比羅宮の神様は、大事なのは
「誰かのことを「想う」気持ち」
なのだと仰いました。

アイドルとかでもいい。
たとえ想いが届かなくても、その気持ちを持っていることを肯定してもらえるなら、私も嬉しいです(^^)

松下幸之助が信仰していたという、椿大神社にも行ってみたいですね♪
[PR]
by june_h | 2017-01-11 14:09 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

ラスベガスで長年カジノディーラーを務めている著者の経験が書かれた本。

運を味方にする カジノで一晩10億勝つ人の法則

片桐ロッキー寛士 / 幻冬舎


ディーラーって、てっきり客からお金を巻き上げるのが役割だと思っていたんですが(笑)、逆なんですね!

お客さんにそれとなく賭け金を上げるタイミングを教えたり、負けが込まないように、潮時を知らせたり。
お客さんが買って喜ぶと、また足を運んでくれるし、チップも弾んでくれるからだそうです。

ギャンブルに勝つ人負ける人の特徴も興味深い。

ギャンブルが上手な人は、勝っても負けても長居しないんだとか。
大勝ちする人は、大負けしている経験もあるんだそう。
ハイリスクハイリターンということですね!

面白いと思ったのは、靴を手入れしていない人と、チップをいつも数えている人はギャンブルに勝てないということ。
経験則から気づいたそうですが、子役出身の内山信二くんも同じことを言っていました。
靴の汚ないディレクターは出世しない、と。
だから、靴のキレイなディレクターには媚びて、汚ないディレクターのことはいじめていたんだそうです(^^;

マナーの悪い客やネガティブなことを言う客も嫌われるそうです。
場の雰囲気を悪くしてツキを落としてしまう客を「クーラー(Cooler)」と呼ぶんだとか。
楽しまないと、ツキは来ないんだそうです。

私はギャンブルは向いていないと思うので、1万円を賭けるくらいなら、それで美味しいものを食べに行った方がイイです(^^;
[PR]
by june_h | 2017-01-07 20:48 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

西原理恵子さんによるお悩み相談集。
今まで読んだ悩み相談の中で、一番役立つと思いました!

生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)

西原 理恵子 / 文藝春秋


悩み相談って、正論を吐けばキレイに丸く収まるのかもしれないけど、正論で済むなら相談者は相談してきませんよね。
むしろ、正論じゃ納得できないから、正論と向き合って行き詰まってしまったから相談してくるんです。
正論だけで生きられるなら幸せですけど、そうもいかないですもんね。

彼女の答えは正論じゃない。
「腑に落ちる」感じ。
身体で納得できるんです。

自分自身の力で、必死で生き抜いてきた人から、「とにかく生き抜け」と、どの答えからも聞こえてくるかのようです。
特に仕事に関する悩みに対しては、ヘタなプライド捨てて、生きることを考えましょうというメッセージにあふれています。

恋愛相談は、ミもフタもなくて笑えるものもあるんですけど(^^;
恋愛って、コミュニケーションの最たるものだから、悩み出すとキリないですよね。

「元カレの結婚にモヤモヤする」
という質問には、
「今の自分が幸せじゃないからそう思うんでしょ。幸せだったら、そんなこと、ヘとも思わないわよ」
・・・・・鋭い(^^;;;

西原さんの漫画も好きです♪
他のも読みたい!
[PR]
by june_h | 2017-01-03 14:44 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(2)