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【映画】マレフィセント

『眠りの森の美女』の悪い魔女を主人公にした映画。
お姫様に呪いをかけた魔女は、サモトラケのニケのような気高い魔女マレフィセントで、実は王様の幼なじみ。
野心家だったかつての王様は、自分が王位につくために、マレフィセントの翼を奪った。
そのために、お姫様は呪われることになったのだ、というお話。

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マレフィセントは誇り高いので、お妃の前に出ても
「この人、私の前のオトコなのよ!」
ということもなく(笑)、成長するお姫様を慈しみ深く見守ります。

とにかく、徹頭徹尾悪いのは王様。
最後も、眠ってしまったお姫様に「真実の愛のキス」をして呪いを解いたのはマレフィセントで、王様を滅ぼし、マレフィセントとお姫様は仲良く幸せに暮らしましたとさ、とのこと。

最近のディズニーって、『アナと雪の女王』とか、男性嫌悪的で単為生殖的な話が増えてませんか!?
アンジェリーナ・ジョリーが痩せすぎてて、ちょっとコワかった(^^;
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by june_h | 2016-08-31 21:33 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)

【映画】アナと雪の女王

うーん・・・・・。
どうしてこんなに巷で流行っているのか!?
私には正直、よくわからんかった(^^;

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確かに面白かったけど。
爆発的に人気が出るくらいか?っつーと、そうなのかぁ・・・・・!?

「Let it go」の歌は、わりと序盤に出てくるんですね。
でも「ありのままの自分」って!?
自分が持つ魔法の力をずっと隠してきた女王が、国の果てに逃げて、誰に隠すことなく自分を解放して、存分に力を発揮する時に歌うわけですが・・・・・。
誰にも受け入れられなくたって、私は私になるのよ!って、「孤独」「孤高」なニュアンスを感じました。
でも、果たして、その生活やスタンスが、彼女にとって本当にベストなの!?
自分の生活に閉塞感があるけど、孤独になってでも自由に生きることに踏み込めない人が、感情移入するのかな?
感情移入できなかった私は、勝手に生き過ぎているからなのか(^^;

女王の力をコントロールするきっかけになる「真実の愛」は、アナの姉妹愛なんですね。
今までのディズニー映画に見られる、王子様のキスに代表されるような「男女の愛」は、完全に脇役。
時代なのかなあ・・・・・。

雪の描写がリアルで細かかったです。
降りしきる雪が舞う描写とか、積もった雪を踏みしめた感触とか。
この描写のために、ソフトを開発したそうですね。
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by june_h | 2014-07-26 13:14 | 映画 感想 | Trackback | Comments(2)

中学生の時に観て以来、私にとって、不動のナンバーワン映画です。
いつ観ても、最初から最後まで、涙出っぱなし。
隣で観ていた友達が
「そんなに泣くトコあったっけ?」
と、不思議がったくらい(^^;

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モンタナで農業をしているレイ。
ある日、トウモロコシ畑で「それを作れば、彼が来る(If you build it, he will come)」
という不思議な声を聞き、畑を潰して野球場を造ってしまう。

やがて、数十年前に八百長事件で球界を追われたプロ野球選手のシュー・レス・ジョーが、当時の姿のまま野球場に現れる。

次々と起こる不思議な出来事。
つながっていく偶然の出会い。

そして、最後に「声」の謎が解き明かされる・・・・・。

私は、野球が特別好きというわけではないのですが、この映画全体に流れる郷愁感みたいなものに、涙腺をやられてしまうのです。

野球とトウモロコシ畑。

アメリカの古き良き時代の象徴であり、アメリカ人の心のふるさとであることが、日本人の私でも分かるような気がしたのです。

でも、最近、テレビでもう一度観て、私の涙の理由が郷愁感だけではないことに気付きました。

愛に溢れているんです。

野球に対する愛。
家族愛。
親子愛。

登場人物それぞれが、愛しながらも離れざるを得なかった事情があって、満たされない想いを抱えたまま、ずっと人生を送って。
レイの造った野球場で、それぞれが果たせなかった想いを癒していくのです。
まるで、日本の能のよう。

この映画には、原作の小説に対するリスペクトも感じます。

夜の野球場のシーンも、原作の小説の一文「教会のように神聖な場所」が浮かんでくるくらい美しかったです。
レイと一緒に旅する作家は、原作ではサリンジャーですが、映画ではテレンス・マンでしたけどね。

「ここは天国かい?」
「いや、アイオワだよ」


ラストで、レイが父親とキャッチボールするシーンは、いつ観ても、声を上げて泣いてしまいます。
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by june_h | 2014-06-16 20:05 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)

どんな戦争映画よりも、醜悪で残酷です。
戦闘のリアルさに数十億円かけたって、この映画が描くリアルには、決してかなわないでしょう。

この映画は、できるだけ多くの方々に観ていただきたいです。
映画評論家の町山智浩さんが、2月の時点で
「今年の最高傑作」
と評した映画です。
そして、彼の語るあらすじを聞いて、私は
「絶対に観に行かなければならない」
と思いました。

舞台はインドネシア。
主人公はアンワルと呼ばれる一人の老人。
一見、穏やかな佇まいの男性ですが、その昔、千人もの国民を殺したインドネシアの「英雄」です。

太平洋戦争後、インドネシアでは、独立国家へと導いたスカルノが大統領となっていましたが、中国など、共産主義国家と結びつきを強めていたため、アメリカ政府は不快に思っていました。

1965年、アメリカ政府の支援を受けたスハルト将軍がクーデターを起こし、スカルノは失脚(いわゆる9.30事件)。
「共産主義者殲滅」の名の下に、華僑を中心とした100万人もの人々が虐殺されました。

虐殺実行の中心となったのは、プレマンと呼ばれるゴロツキ集団と、パンチャシラ青年団と呼ばれる民兵組織。
アンワルは、プレマンの一人でした。

この映画は、アンワルとその仲間達が、当時の虐殺を再現する様子を追っています。

あるビルの屋上では、針金で絞殺する様子を得意気に語りつつ再現していました。
アンワルには、罪悪感は微塵もありません。

だって、これは、「悪しき共産主義者」を倒すための「正義の行為」で、彼は「救国の英雄」として称えられていたからです。

アンワルは、自分の「英雄的行為を記録する映画を撮るのに夢中でした。
彼の元には、虐殺に加担した昔の仲間達が、次々と集まってきました。
彼らの多くは、軍や政府の要職に就いていました。

彼らは、当時の虐殺や拷問シーンを、楽しそうに再現していました。
衣装は、こっちがイイとか。
もっとこうした方がイイとか。
出来上がったシーンは、コントのようでした。

まるで
「オレ達、甲子園で優勝したよな!」
くらいのテンションで
「オレ達、いっぱい殺したよな!」
「14歳の娘は、たまらんよな!」
と、嬉々として語り合っているのです。

だって、彼らは「英雄」だから。
テレビ番組でも、女性アナウンサーに
「効率的に共産主義者を倒す方法を考案したんですね!」
なんて言われて、悦に入っています。

でもね。
彼らは、拷問シーンを撮りながら、ふと呟くのです。
「共産主義者が残虐だったなんてウソだよな。オレ達の方が残虐だったよな」

アンワルも、自分が殺した人達が蘇って、自分を苦しめる夢に、ずっとうなされていました。

あるロケでは、村を焼き払い、住民達を虐殺するシーンを再現していました。
撮影が終わっても、虚構と現実の区別ができない子供達は、ずっと泣いていました。
芝居とはいえ、自分達の目の前で、親達が兵士に次々と連れていかれ、酷い暴力を受けたからです。

虚構と現実の区別がつかなくなっていたのは、子供達だけではありませんでした。

アンワルは呟きました。
「オレは、この子供達の親をたくさん殺した。この子供達の未来は、どうなってしまうんだろう・・・・・」

次のシーンで、私は、息を呑みました。
アンワルが、血糊をたくさん付けて、拷問されている側の人間を演じていたのです。
・・・・・なんでこんなことしようと思ったんだろう。

「おじいちゃんが酷い目に遭っているよ。おまえ達、よく見ておきなさい」
孫達を膝に乗せ、自分が拷問されているVTRを見せるアンワル。
孫達は嫌がって、どこかに行ってしまいました。

そして、たくさんの人を絞殺したビルの屋上へ、再び向かったアンワル。

「オレは、たくさんの人達を殺した。その報いを、いつか受けるのかな・・・・・」

そう呟く彼の目に映っているのは、「英雄的行為」から罪深い地獄絵図に変わった彼の過去。
その全てが彼を苛んでいるのが、ありありと伝わってきました。

そして、彼は、猛烈に嘔吐し始めたのです。

私は悟りました。
彼は、加害者であり、なおかつ被害者だったのだと。

本当の悪人は、安全な場所から、自分の手を汚さず、国民同士の憎しみを煽ったマスコミ。
そして、彼を英雄だと持ち上げた権力者と、背後で操ったアメリカ政府なのだと。

日本も無関係ではありません。

当時、スハルト第三夫人だったデヴィ夫人は、クーデターで軟禁状態に置かれました。
自分を守る兵士達の銃口が、いつ自分に向けられるか分からない、緊迫した状態だったのに、アメリカの片棒を担いでいた日本政府は、デヴィ夫人を助けようとしなかったのです。

アンワルは、クーデターが無ければ、ただのゴロツキで終わったはずです。
殺した千人もの人達とは、何の恨みも、縁もゆかりもなく、カルマを背負うことはなかったはずです。

戦争は、アンワルのような、加害者であり被害者である人をたくさん作るということだと、思い知りました。


P.S.
異様だったのはエンディングロール。
スタッフの名前の約半分が「ANONYMOUS(匿名)」と書かれていたこと。
こんなエンディングロール、初めて見ました。
みんな「誰か」に知られたくなかったのでしょう・・・・・。
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by june_h | 2014-05-06 10:39 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)

公開している時に、観に行きたかったのですが、R指定だったのが気になって。
エロな方向なら全然構わないんですけど(笑)、怖い映画だったらイヤだなと。
結局、地上波で放送されたものを観ました。

観たところ、人間の内面的・心理的描写が強くて、ヒットしたハリウッド映画の中では珍しいという印象。
テレビだったから、際どいシーンはカットされていたのかな。

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主人公のプロバレエダンサーのニナは、「白鳥の湖」のプリマに抜擢されます。
問題は、「白鳥の湖」のプリマは、上品で清楚な白鳥と、妖艶で男性を誘惑する黒鳥の両方を踊り分けなければならないこと。
ニナは、白鳥は問題ないけど、黒鳥の表現が全然できない。
上手く踊れなくて苛立っていると、黒鳥のイメージにピッタリなリリーがやって来て、ニナの代役に。
ニナは、役を取られてしまうのではないかと、精神的に追い込まれていきます。
モノクロのダンススタジオや楽屋は、彼女の心象風景のようでした。

私が思うに、リリーは、ニナ自身が抑圧している「もう一人の自分」なんです。
ニナは、支配的な母親に反抗せずに育ったいわゆる「イイ子」。
母親もニナと同じくバレエダンサーでしたが、ニナを妊娠したことで、キャリアを捨てなければなりませんでした。
母親は、自分が叶わなかったトップバレエダンサーの夢を、ニナに託し、厳しく育てます。
ニナは、そんな母親から自由になりたいという、自分の意識を抑圧しているのです。

リリーは、下品で、不道徳で、酒もクスリもするし、男ともやりまくり。
ニナが欲望を抑圧すればするほど、リリーという幻影は大きくなる。
やがて、母親に対しても、反抗的になっていきます。

ついに、舞台初日。
第1幕で白鳥を踊り、幕間でリリーを刺し殺してしまいます。
その後、黒鳥を立派に踊りきり、拍手喝采。
しかし、彼女の腹部から血が。
刺したのは、リリーではなく、自分だったのです。

観ていて全然怖いとは思いませんでした。
「そらアンタ、こんだけ本心を抑圧したら、いつか爆発しますがなー(しかも歪んだ形で)」
ってなことを思いながら(笑)。

心理学者の河合隼雄の
「反抗しない娘は、やがて母親に同化して消えてしまう」
という、ある昔話の分析を思い出しました。

ナタリー・ポートマンの迫真の演技も素晴らしかったですが、ダンスシーンは、さすがに脚をあまり映していませんでしたね(^^;
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by june_h | 2014-04-20 12:01 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)

1980年代のアメリカで起こった、エイズ新薬による薬害と、より良い治療を求めて戦った一人の男性の実話を基にした映画です。

カウボーイで電気技師のロンは、ある日、急に倒れて病院に運ばれ、
「あなたは末期のエイズ患者で余命は30日」
であることを医師から宣告されます。

評判の抗エイズ新薬AZTを使いたいと医師に頼みますが、治験中で無認可のため使えないという返事。
彼は、治療の可能性を求めてメキシコへ渡り、無免許医師からこんな話を聞きました。

「AZTは、副作用の強い危険な薬。エイズウイルスを殺すのではなく、免疫力を高める治療をした方が、安全だし、体の負担も少ない」
その医師は、ペプチドTという薬とビタミン剤などでの治療を勧めました。

しかし、ペプチドTは、アメリカでは無認可。
ロンは、自分と同じように苦しむ末期患者のため、「ダラス・バイヤーズクラブ」を設立。

世界中を飛び回って、ペプチドTを始めとしたエイズに効きそうな薬を密輸入しました。
日本にも渡り、当時評判だったインターフェロンを購入しています(もちろん違法)。

これらを直接売ると逮捕されてしまうので、月4万円払ってダラス・バイヤーズ・クラブの会員になってもらい、会員達に薬を無料配布するというシステムにしました。

ロンの元には、入会を希望するエイズ患者が殺到。
活動が次第に大きくなっていったため、査察や押収など、当局と製薬会社から嫌がらせを受けるようになりました。
処方箋無しでは薬を使わせないようにするなど、法律も厳しくされていきました。

しかし、患者だけではなく、医師や弁護士、資産家の協力者も少なからずいました。
ロンの活動は、患者のために必要だと、みんな考えていたからです。

しかし、ロンに協力していたゲイのレイヨンが、病院治療で投与されたAZTの副作用で亡くなります。

「貧血、痙攣、勃起不全。これらはエイズの症状じゃない。AZTの副作用だ」
「政府は製薬会社と癒着している。俺達が他の薬を使えないのは、俺達に金がないからだ。連中は、国民が選択肢を持つのを恐れているんだ」

やがて、ロンの活動は、製薬会社に告訴され、最終的に敗訴。
裁判官から次のような言葉をかけられます。

「法律では、国民が健康である権利を保障していません。保障されているのは、政府に認可されている治療を受ける権利なのです。おかしなことだとは思いますが、法律は遵守しなければなりません」

しかし、後に、AZTの危険性は、広く知られるようになり、ペプチドTの個人使用も認められるようになりました。

ロンは、宣告された余命30日を大きく超え、7年半後に亡くなりました。
彼の活動のおかげで、結果的に多くの患者が、延命に成功したのです。

こうやって書くと、ロンが善人のように見えるのですが、エイズを宣告される前は、ロデオ乗りで、酒と女と薬に溺れる、その日暮らしの生活をしている男性でした。
そんな人が、エイズを宣告されて、カウボーイ仲間から差別されたりして。
こんなに変わるなんて!・・・・・その部分も注目です。
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by june_h | 2014-04-06 09:29 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)

今でも世界中で愛されているディズニー映画『メリー・ポピンズ』。
しかし、映画化されるまでには、20年かかりました。
原作者のトラヴァース夫人が、映画化を許可しなかったからです。

この映画は、映画化までの紆余曲折を描いた、いわば「メイキング・オブ・メリー・ポピンズ」ですが、それ以上に深い物語です。

トラヴァース夫人は、とても細かい人でした。
全部実写のみで、アニメーションを入れてはダメだとか。
子供達の父親のMr.バンクスにヒゲを付けてはダメだとか。
脚本、歌詞、キャラクター設定、セットの色まで指示しました。

彼女に早く映画化承諾の書類にサインしてもらおうと、ディズニーは、あらゆる接待をしました。

豪華なホテル。
豪華な食事。
運転手付きのリムジンによる送迎。
ウォルト・ディズニー本人によるディズニーランドの案内などなど・・・・・。

しかし、彼女は、どんなにもてなしを受けても、悲しい顔をしていました。
彼女の頭にあるのは常に、彼女の悲しい生い立ちでした。

『メリー・ポピンズ』のMr.バンクス同様、彼女の父親も銀行員でした。
しかし、父親は、銀行の仕事が合わず、酒に溺れる生活に。
やがて、病気になって死にました。

幼かった彼女は、優しい父親が壊れていくのを、どうすることもできませんでした。
父親につられて不安定になり、入水自殺しようとした母親は、なんとか助けることができましたが、大好きな父親は、助けることができなかったのです・・・・・。

結局、書類にサインせず、ロンドンに帰ってしまったトラヴァース夫人。

彼女を追ってロンドンに来たウォルト・ディズニーは、こう言いました。

「メリー・ポピンズは、子供達を助けに来たんじゃない。
助けたかったのは、父親のMr.バンクスだろう?
そして君だ。
過去に生きるのは、もうやめにしないか。
父親を助けられなかったという罪悪感に苦しむ、小さな君を許したら?」

もし、メリー・ポピンズが、彼女の家に来てくれていたなら、父親は、死なずに済んだかもしれない。
『メリー・ポピンズ』の物語を書くことで、彼女は父親と自分を癒したかったのです。

それをウォルト・ディズニーは理解したことがわかって、ようやく彼女は書類にサインしました。

そうそう。
この映画の原題は
Saving Mr. Banks」。
なんですよ(^^)
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by june_h | 2014-04-02 12:19 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)

アイゼンハワーからレーガンまで、8期7人のアメリカ大統領に仕えた黒人執事の物語。

綿花農場で黒人奴隷として小さい時から働いていたセシル。
雇い主の白人に、父親は射殺され、母親はレイプされて廃人に。
こんな所はイヤだと、農場を飛び出したセシルは、ホテルのバーテンダーになりました。
やがて、働きぶりを買われて、ホワイトハウスの執事にスカウトされます。

セシルは、当時の黒人としては裕福な暮らしをして、二人の息子を「綿花畑で働かせたくない」と、大学に通わせます。
しかし、長男のルイスは、「白人に雇われている」セシルに反発。
黒人の権利を求める公民権運動にのめりこんでいきます。
父子は断絶状態に。

セシルとルイス、二人の生活の「落差」がスゴい。

ホワイトハウスで、一流のモノや人に囲まれ、歴代の大統領から家族のように扱われるセシルと。
街中で四六時中差別を受け、白人にリンチされた挙げ句、何度も投獄されるルイスと。

大統領の執務室では、黒人の暴動を抑えるための政策が練られ、公民権運動家のアジトでは、キング牧師やマルコムXのことが語られている・・・・・。

セシルとルイスの人生をたどることで、戦後アメリカの黒人の歴史を、上層部と下層部両方から見られるようになっています(ルイスは架空の人物です)。
黒人版の『フォレスト・ガンプ』のような印象でした。

そして、公民権運動は、黒人大統領誕生として最終的に結実するわけで。
なんだかラストは、オバマ大統領の宣伝みたいになってますけど(笑)、これこそ、虐げられてきた黒人達の悲願の一つであったことは間違いありません。

執事を辞めて隠居していたセシルは、ホワイトハウスに招かれ、オバマ大統領に面会。
息子とも和解してメデタシメデタシ。

セシルの奥さんが大変だったですよ。
旦那は仕事が忙しくて家になかなか帰って来ないし。
長男は家出しちゃうし。
次男はベトナム戦争で戦死しちゃうし。
酒に走る気持ちもわかります(^^;

この映画には、有名人が多く出演しています。

例えば、セシルの母親は、マライア・キャリー。
後で知ってビックリ!全然気づかなかった・・・・・。

アイゼンハワーは、ロビン・ウィリアムズ。
特殊メイクをしていますが、目元と表情は完全にロビン(^^;

セシルの同僚の一人は、レニー・クラヴィッツ。
ミュージシャンだけでなくて、俳優までやっているとは!
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by june_h | 2014-02-26 12:32 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)

マイケル・ジャクソンやスティーヴィー・ワンダーなど、世界的アーティストのバックコーラスにスポットを当てたドキュメンタリー映画です。

私が小さい時は、スポットライトを浴びているアイドルやアーティストをカッコいいって思っていました。
でも、大人になると、彼らを支える周囲の人たちの大切さが分かるものです。
むしろ、フロントに立つ人間より、実力があったりするんですよね。
この映画に登場するバックコーラスの女性達も、大変なプロフェッショナルばかり。

60年代アメリカのバックコーラスというと、楽譜を見ながら上品に歌う白人女性だけ。
やがて、歌って踊れてアドリブも利く黒人女性達が、起用され始めます。

彼女達の多くは牧師の娘。
教会でゴスペルを歌いながら育ったので、自然と音楽が身についていったというわけです。

70年代に入って、多くのアーティストがバックコーラスを起用。
アメリカのみならず、デヴィッド・ボウイやローリング・ストーンズなど、黒っぽい音を取り入れたいイギリスのショービジネス界にも波及していきました。

とにかく、この映画、全編で往年のヒット曲が流れ、自然と体が揺れます。
特に、ルーサー・ヴァンドロス。
めっちゃカッコいいー!

バックコーラスの女性達は、フロントのアーティストに負けず劣らず「血で歌っている」感じ。涙が出ます。

でもね。
こんなに歌がうまくても、バックコーラスからソロデビューして成功できるかどうかは別問題。

まず、ソロは、バックコーラスと求められるものが全く違うわけで。
バックコーラスは、周囲との調和やソロの引き立て役。
ソロは、強烈な個性とエゴがないと、やっていけません!

あと、ビジネス的な問題。
ソロデビューさせてあげると言われて歌ったら、声だけ使われて、別の人がデビューしていたり。詐欺!?
運良くデビューできても、プロデューサーと合わなかったり。

代わりは、いくらでもいるからと、売れなければそれで終わり。
歌がこんなにうまいのに、どうして売れないんだろう。
逆に、売れている人は、なんで売れたんだろうって不思議に思うくらい(^^;

過去の栄光と挫折を振り返りつつも、歌うことに対する情熱と愛情は変わらない彼女達。
こうした純粋さに心打たれて、また涙(T_T)

この映画を観ていて、バックコーラスだけでなく、バックのバンド、スタッフ、イベンターさん達などなど。
素晴らしい音楽をお客さんに届けてくれてありがとうって。
音楽を支える全ての人達に感謝したくなりました!

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by june_h | 2013-12-17 12:39 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)

アメリカの野球界では、プロもアマチュアも背番号42は永久欠番。
誰も付けることができません。

そのため、アメリカ人選手が日本のプロ野球チームに入ると、42を欲しがるそうな。
この映画で、「42」の秘密が明らかになります。

太平洋戦争直後のアメリカ。
当時は、人種差別が激しく、野球のメジャーリーグには、白人選手しか所属しておらず、黒人リーグが別に存在していました。

ブルックリン・ドジャースの会長、ブランチ・リッキーは、チームの勝率を上げるため、運動能力の高い黒人選手の入団を計画。
白羽の矢を立てたのは、黒人リーグで活躍していた、若くて俊足でメンタルの強いジャッキー・ロビンソン。
当然、黒人選手を入れれば、多くの困難と反対があることは、分かっていました。

彼は、ジャッキーをチームに迎えるため、あらゆる根回しをします。
そして、ジャッキーに、どんなに酷い目に遭っても、「後に続く者達」のためにひたすら耐えろと諭し、背番号42を与えます。

ジャッキーがマウンドに上がるたびに飛び交う、賞賛と怒号。
特に、差別が酷い南部では、相手チームが試合を拒否したり、ホテルで宿泊を断られたり。
ジャッキーがバッターボックスに立つたび、相手チームの監督が差別的な言葉で挑発。
もう、聞いていると、悲しくて悔しくて腹立たしくて、私も涙がこぼれました。
実際は、この映画より、もっと酷い目に遭っていたと思うのですが・・・・・。

ジャッキーは、とにかく、耐えに耐え、マウンドで結果を積み重ねていきます。
そんな彼を見ていて、冷ややかに接していた同じチームの選手達は、彼を尊敬するようになります。

ついに、ワールドシリーズ進出が決まった時。
私の席の両側の男性は、二人して、何度も目に手を当てて、グッスングッスンすすり泣き(^^;
私は、なんとなーく気になって、泣けなくなってしまいました(笑)。

野茂英雄を始めとした日本人メジャーリーガーが活躍できたのも、彼が道を切り開いてくれたおかげ。
アメリカの歴史を変えたジャッキーの栄誉を称え、毎年、全員が背番号42を付けて試合をする日があるそうです。

人種差別を受けたことがなくても、日ごろ忍耐を強いられることの多い日本人なら、必ず共感できると思います。


P.S.
最初、この映画について何も知らなかった私は、タイトルだけ見て
「ドラマ『24』のパクリ?」
とか思いました(^^;
どうしようもないですね・・・・・。
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by june_h | 2013-11-23 12:49 | 映画 感想 | Trackback | Comments(0)