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内田先生と、社民党の福島みずほさんの対談です。

「意地悪」化する日本

内田 樹 / 岩波書店


二人の対談を読んでいると、安倍晋三政権や今の日本の現状について、暗澹たる気持ちになってしまい、正直、落ち込んでいる時は読むのを中断していました(^^;
でも、直視しなくては何も変わりませんし、嘆くだけではなく行動しなければなりませんから、最後まできちんと読ませていただきました。

今の政権の姿勢は、安倍首相だけのせいではなく、見たいものしか見ようとしない国民のせいもあるでしょう。

でも、一番印象に残ったのは、内田先生が前の奥さんと別れる時に言われた次の言葉でした(^^;

「あなたは人間としては信頼するに足る人物であるが、男としてはもう飽きた」

・・・・・私は男性ではないけど、男性でこんなこと言われちゃったら相当ショックじゃないかしら。
だから、先生は合気道に走ってしまったのかしら、とか、いろいろ想像してしまいました(^^;

前の奥さんは、先生より4歳年上。
おそらく、先生が「育って」しまったので、「育て甲斐」がなくなってしまったのでしょうね(^^;
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by june_h | 2016-04-05 10:19 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

内田先生の新刊。
メルマガのQ&A集の加筆・修正のようですが、先生が日頃からおっしゃっていることをまとめた感じで、分かりやすかったです。

困難な成熟

内田樹 / 夜間飛行


読んでいると、最近、悩み迷うことの多い自分にグサグサ突き刺さるような言葉ばかり(^^;
やはり、内田先生は、我が心の老師です。

いくつか印象に残った言葉を。

■0から1を創り出す生産者より、それをコントロールしたり右から左に動かしたりする人の方が儲けている。

■「守るべきものがある」というマインドがあると組織のパフォーマンスが劇的に向上する。

■「執着に引きずられると生命力が減殺します。ある選択が適切だったかどうかを判定するときの度量衡はいつでも「生きる力」の増減です」

■「理屈をつけないと身体が動かないというのは執着のほうです」

■サンタクロースにはお礼ができない。だから、それを自分の子供に返す。

■「人々が「すぐばれる嘘」をつき続けるようになったのは、別に人間がそれだけ邪悪になったからでも、愚鈍になったからでもなく、私たちが平均寿命のきわめて短い生物としてふるまうことを強いられているからです」

■「教育とは「おせっかい」と「忍耐」。身銭を切る」「人は成熟しているようにふるまわなければならないときに成熟する」

■「トラブルは「問題」じゃなくて「答え」」
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by june_h | 2016-02-19 22:31 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

韓国人の日本観を知るための、韓国の財閥の元CEO、弁護士、大学教授と著者によるインタビュー集。
著者のオ・スンホ氏は、在日コリアン3世です。

韓国インテリジェンスの憂鬱

オ・スンホ / ベストセラーズ


今の日韓関係がややこしくなっているというのは、今回インタビューされた方々のみならず、全世界的な共通認識だと思います。
私がこの本に期待していたのは、日本とは違った見方だったり、状況を打開するための大胆な発想だったりしたわけですが、そういったものは見つけられませんでしたね(^^;
そもそも、メインストリームの知識人から既存の価値観をひっくり返すような思想は出て来ないでしょうけど、韓国の場合、日本よりも、均質化・同調圧力が強いような気がします。
内田樹先生の本が韓国で売れるというのは、硬直化した見方から離れるツールがなかなか無いことの表れのように思います。

韓国人には根底に
「日本は戦争に負けたのに、占領も解かれ、天皇制も残り、国土も分断されずズルい!」
という気持ちがあるみたいで。
そういう気持ちが根底の動機にあるなら、日本が韓国よりずっと落ちぶれない限り、何回誤っても許してもらえないような気がしますが(^^;

この本の中では、国民大学教授のイ・ゲヒョン氏のインタビューがわかりやすかったです。
日本の植民地統治時代の独立運動史を専攻されている教授ですが、韓国の今の主張や考え方が、どのような考え方を基にしているのかという点で、非常に参考になりました。
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by june_h | 2016-01-27 17:58 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

夏風邪で寝込んでいる時に、ヒマで一気読みしてしまいました(^^;
白井聡さんは『永続敗戦論』の著者で、内田先生がツイッターで何度も言及していた方です。

日本戦後史論

内田樹 / 徳間書店


今の日本がどうしてこんなにねじれてしまったのか。
元を辿ると、結局は、いつも、1975年の敗戦に至ります。
それは、白井さんも内田先生も同意見です。

その時に、日本にとっての判断基準がアメリカになってしまった。
アメリカに従属することが染み付いてしまって、疑うことすらないんですよね。

今は、安保法制に賛成か反対かで、激しく議論されています。
難しいのは、どちらの人も「戦争に反対」
「国を守るため」
と言っていることです。

幕末でも、開国か攘夷かで、国が割れました。
どちらの人達も、国を守るためという思いは同じでした。
今の私達は、その後の歴史を知っているので、攘夷派を馬鹿にします。

百年後の人が今の日本を見た時、賛成派と反対派、馬鹿にするのはどちらなんでしょうね・・・・・。
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by june_h | 2015-10-27 14:01 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

内田先生と、漫画家で京都精華大学学長の竹宮惠子さんとの対談です。

竹と樹のマンガ文化論 (小学館新書)

竹宮 惠子 / 小学館


内田先生が少女マンガをお好きなのは、前の奥さんから手解きを受けていたからなんですよね。
話は逸れますが、内田先生ファンの友達と以前、
「どうして離婚したんだろうね。こんなにイイ男なのに」
という話で盛り上がった時に、欠点が見つからなかったので
「先生が、きっと変態だからだろう」
という結論に落ち着きました(^^;

話を戻して、日本のマンガが発展した理由は、
「マンガはオープンソースだから」
と、竹宮さん。

作品自体には著作権がありますが、表現方法などは、いろんな漫画家が真似して取り入れて、改良を重ねていった結果、発展していったのだろうということです。

今では、同人誌によるパロディもたくさんあって、最初からパロディが作られることを狙ったオリジナルまであるんですよね!

それから、漫画家は、雑誌に連載している時は、出版社と契約を交わさないという話にオドロキです!
口約束だけで、ほとんど眠らず書き続けて締め切りを落とさないなんて(^^;
落としてしまうと、後がない、プロとしてやっていけないという危機感からなんですって。

竹宮さんは、今、大学で学生にマンガの描き方を教えたり、マンガの原画を保存する活動を行っているそうです。

あと、内田先生が、
「自分の「ヴォイス」を持つ」
のが大切だと仰っていました。
ちょっと長いですが、引用します。

自分の「ヴォイス」や「文体」を発見するためには、ひとりでじたばたしてもダメなんだと思います。
個人ではなく、集団を基礎単位で考えなければいけない。
同時代・同世代のすべての作家たちを一つの集団とみなす。
そして、「この集団が全体としていったい何を達成しようとしているのか」を考える。
集団全体が達成しようとしていることが見えてきた時に初めて、その集団内部での自分のポジションがわかる。
その集団内部で自分にしかできないこと、誰も自分の代わりがつとまらないことがわかる。
ここは自分がやらなければ誰もやらない。
でも、誰かがやらないと全体としてのバランスが崩れる。
だから、自分がやる。
そういう考え方をすれば、自分しか占めることのできない固有の立ち位置、固有の役割を発見することになる。
「ヴォイス」を持つというのはそのことだと僕は思うんです。

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by june_h | 2015-08-24 10:56 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

出版社のミシマ社社長のエッセイ。
私も何冊か、ミシマ社の本を読んだことがあります。

計画と無計画のあいだ---「自由が丘のほがらかな出版社」の話

三島 邦弘 / 河出書房新社


三島さんは、出版社を辞めて、放浪の旅に出た後、出版社を起こそうと決めたそうです。

「あのとき、ぼくは道の先に気持ちのいいものを感じていたものの、走ること自体にはすさまじく不安をおぼえていた。」

「いま、この瞬間、どうしても動かなければいけない。そういうときが人生のうちに必ずある。
その瞬間、理屈や理性、計画的判断といったものを超えて動くことができるかどうか。」


お金も全然無い状態。
自分は、Excelすらマトモに使えない。
雇った社員も個性的。
さあ、どうなる!?ミシマ社!?

・・・・・みたいに、今日存続しているミシマ社が、まるで奇跡のように描かれていますが、そんなことはないと私は思いますよ!

そもそも、出版社の社員になるには、よほどの優秀な方でしょうし。
業界のことも多少わかっていたでしょうし。
内田樹先生に、いきなり本を書いてもらえるほどの人脈もあったわけですから。
ちなみに、『街場の中国論』は、ミシマ社の本です。

増補版 街場の中国論

内田樹 / ミシマ社


三島さんがおっしゃることも、「長いスパンで物事を考えなければならない」とか、「本に熱を込める」とか、内田思想を色濃く感じます(^^;

この本を読んで、早速、ミシマ社の本を何冊か読んでみようと思いました。
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by june_h | 2015-08-03 10:28 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

聖地巡礼Beginning」に続く、内田先生&釈先生による聖地巡礼紀行です。
私、今までに二度、熊野に行こうとして、結局、行けてないんです。
一度目は、具合が悪くなって、二度目は、強風で南紀白浜空港に着陸できなかったという(笑)。
なので、この本を読んで、本当に羨ましいし、早く行きたいと思いました(^^;

聖地巡礼ライジング: 熊野紀行

内田 樹 / 東京書籍


縄文時代に日本列島に住んでいた人は、弥生時代に渡って来た大陸人によって、沖縄や北海道に追いやられたと言われていますが、熊野のあたりにも、追いやられたと言います。
内田先生は「熊野バリ島説」を唱えていらっしゃいます(笑)。
なのでかは分かりませんが、熊野のあたりは、近世まで水葬していたんだそうです。
舟で西方浄土へ向かう「補陀落信仰」ができたのも頷けます。
文化が違う感じ(^^;

平安時代末期、熊野詣が盛んでした。
和泉式部が熊野を訪れた際、月の障りに当たってしまい、お参りができないと嘆いていたら、夢に熊野の神様が出てきて「気にしなくてイイよ」と告げたとか。
熊野の神様はおおらかなのでしょうか(^^;

熊野詣といえば、後白河法皇。
生涯、数十回も熊野に行き、何日も籠る修業もしたんだとか。

後白河法皇は、和歌全盛期に今様にハマッたりして、私の中では「ロックな天皇」のイメージだったんですけど(笑)、熊野というスピリチュアルなパワースポットにハマッていたということで、「後白河法皇ヒッピー説」を、私は唱えたいと思います(笑)。

熊野は、パワースポットで有名ですが、内田先生は「ここはエネルギーがイイ」とか、言うことが、どんどんスピリチュアルになっていくので面白いです(笑)。
内田先生が良い場所だ!と盛んに言っていた、元々、本宮があったという大斎原にも行ってみたいですね♪

今度は、長崎のキリシタン文化を訪ねるらしい。
日本では、古くから神道と仏教が「習合」し、キリスト教とも、クリスマスや結婚式などを通して「習合」しつつあります。
今後は、イスラム教とも「習合」していくだろうと、内田先生。
どうなりますことやら・・・・・。
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by june_h | 2015-06-24 12:46 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

内田先生と、イスラム国の事件で話題になった中田考さんの対談です。
メディアでは、中田先生が「テロリストのブローカー」のような報道っぷりでした。
それで片付けざるをえないんでしょうね。

一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教 (集英社新書)

内田 樹 / 集英社


日本のメディアは、昔から
「イスラムって怖いですねー。
なんでこんなことするんでしょうねー」
のワンパターン。
「なぜ?」を掘り下げると、メディアのタブーであるアメリカの悪口になっちゃうからですよね。

イスラム教国家は、コーランの言葉であるアラビア語を共通語として、緩やかに連携できるはずなんです。
それを阻んでいるのは、欧米と、欧米シンパの各国支配層。
仲違いさせられているんです。

一つの理由は、イスラム国家共通の敵であるイスラエルをアメリカが守っていること。
そして、石油資源。
そんなわけで、仲違いしていた方が、欧米にとって都合が良いのです。
アルカイダやイスラム国のような「怖い」組織ができちゃったのは、欧米が散々、軍事介入だなんだと、ちょっかい出してきた結果だったりします。

内田先生は、更に突っ込んで
「アメリカがこんなにイスラムに突っかかるのは、アメリカの推し進めるグローバル化(世界のアメリカ化)は、イスラム教徒がいる限り、真の意味で達成できないからではないか」
と言います。

そこで、中田先生が提案しているのは「カリフ制」。
中東に「国家」という枠組みがもたらされたのは、戦後のこと。
それまでは、カリフ制で、緩やかに連携していました。
戦後は、争いごとばかりでまとまらないので、国家というシステムは、中東には合っていないのかもしれないと、中田さんは言います。

何にせよ、アメリカにとっては都合の悪い話なので、中田さんは「アメリカのおたずね者」なんだそうです。

日本だって、対岸の火事だと言っていられません。
だって、日中韓、仲違いさせられているでしょう(^^;

今の日中韓の経済力をもってすれば、ここ数百年の欧米優位の世界情勢をクルッと変えられそうなんですけどねぇ。
なのに皆、お互い、自分のことしか考えてないし、自分達の利益のために争いを煽っている人達もいますから。
本当に、いろんな意味で残念!

中田さんは、イスラム教に改宗して、イスラム教を内側から理解しようとした方。

「イスラム教は、日本より自由ですよ。
宗教の戒律以外は、わりと自由だからです。
むしろ日本の方が、実生活に不文律が多いから」

と、先生は仰いますけど、それは、男性に限っての話でしょう!
女性に関して言えば、絶対に日本の方が自由ですってば!

何はともあれ、この本は、一神教であるイスラーム・キリスト教・ユダヤ教について、そして、今のイスラム圏についていろいろ理解が深まる本です。
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by june_h | 2014-11-23 12:09 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(2)

この鼎談シリーズ、2作目だそうです。
仕事をテーマに、3人が語っています。

本当の仕事の作法 価値観再生道場 (ダ・ヴィンチブックス)

内田 樹 / KADOKAWA/メディアファクトリー


「仕事は、自分で見つけるのではなく、仕事の方から選ばれるもの」
ということですが、よく分かります。

どストライクに自分が希望した仕事をやっている人って、意外と大成しないんですよね。
大成している人は、当初の自分の希望とズレたことで成功している場合が多いんです。
希望どおりだと、肩に力が入り過ぎちゃって、かえって空回りしてしまうのかも。

それから、「不器用な人が積み重ねたものは器用を超える」
と、内田先生は言います。
私もこれは納得・・・・・なんですけど、もし、私が「不器用なプロ野球選手」だとしても、長島茂雄を超えられる自信無いです(^^;

面白い会話があったので、メモしてみました。

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橋口:社員やアルバイトの入れ替わりが激しい会社ってありますよね。

内田:そういう会社は従業員の生命力を吸い上げて、それで収益を上げているんだから。

橋口:生活のために働いているはずが、生命力が引き換えになっていたという!

内田:そうだよ。人間をエネルギー源にしているの。労働者一人一人の持っている生命力の備蓄を吐き出させて、搾り切ったら捨てちゃう。お客さんからじゃなくて、社員から収益を上げているんだよ。

名越:この会社で育とうと思っていたのに、自分は肥料だった・・・・・みたいな職場ですよね。
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by june_h | 2014-11-13 12:36 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

能楽師、武道家、関係治療家、アスリートなど、「日本古来の身体感覚を叩き込んできた人」「身体に関するプロフェッショナル」と、内田先生との対談集。

日本の身体

内田 樹 / 新潮社


内田先生の対談集が面白いのは、先生が、分野が違う人それぞれに対して、適切な質問と受け答えができるからではないでしょうか。

長年のプロをも唸らせる洞察力。
これには、合気道で研ぎ澄ました身体能力とか、他者に対する感応力とかもきっと、関係していますよね。

尺八奏者 中村明一さんは、伝統的な日本人の呼吸法「密息」について語っています。
この方の本は、以前、読んだことがあります。

『「密息」で身体が変わる』 中村明一 著 新潮社


『バガボンド』でお馴染みの漫画家 井上雄彦さんとの対談で、内田先生は、
「硬い木を切ろうとしても、なかなか切れないが、地面を切るとイメージすれば、硬い木が切れる」
と、仰っていました。
長期的な目標を定めると、目の前のことをこなすのが、大変ではなくなりますよね。


元相撲力士 松田哲博さんは、
「双葉山の体は、土俵際に追い込むと、液体のようにグニャグニャになり、押せなくなった」
と言います。
双葉山は、土俵際で、体の力をフッと抜いたんですって!


雅楽演奏家 安倍季昌が話していた「秘曲」が興味深かったです。
宮中には、大嘗祭のように、非公開の儀式があります。
その際「秘曲」が演奏されますが、雅楽師達は、音を出さずに「演奏」するそうです。


日本の伝統についても、日本人が培ってきた身体についても、いろいろと秘密がありそうです。
わざわざ秘密保護法で保護しなくても・・・・・って、そういう話じゃないか(^^;
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by june_h | 2014-11-07 12:12 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)