日本最古の医学書「医心方」を解読した著者による解説とエッセイ(苦労話?)。
とにかく、医心方の解読って、スゴいことなのです。暗号のように書かれているので、千年間誰も読めなかったんですから(^^;
医学に関することは、口伝秘伝だったのが当たり前の時代。
情報が漏れないように、わざと漢字の表記を変えたり、作った漢字を使ったりしています。
槇さんは、若い頃から万葉仮名に親しんでいたということがベースにあり、文字を一つ一つ解読。
古代中国や朝鮮半島の医学書と照合しながら、病名や薬の成分を一つ一つ特定していきました。
気が遠くなるような手間と時間がかかっています。

解読するだけではなく、ヒ素や水銀など、有害な成分がなければ、実際に当時の薬を書かれている通りに調合して、効果を試していたりしています。

私が興味を持ったのは、薬の成分の相性についての記述。
お互いの効果を高めあったり、打ち消しあったり、害になったりする組み合わせがあるということ。
これは日頃から実感しています。

そして、鉱物由来の薬を服用する「服石」と、それを解毒する方法。
このあたりは、医心方本編をちゃんと読みたいところです。

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by june_h | 2017-11-17 21:42 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)

『大同類聚方』と呼ばれる、平安時代に成立した、日本最古の医学書にある病気の処方を読み解きながら、日本人が古代から使ってきた薬草や薬を探る本です。

しかし、この本は、後世の人間が書いた「偽書」ということで、ロクに研究されてこなかったんだそうです。
理由は、この時代に存在しなかった「梅毒」らしき病気の処方があるから・・・・・似たような病気は、あったんじゃないでしょうかね(^^;
そんなわけで、この本の著者である槇佐知子さんは、独学(!)でこの文書を解読されたのです。

古事記に出てくる神様である大己貴命の処方とか、大陸からの渡来人である武内宿禰の処方とか、神社やお寺に伝わる処方とか、神話や伝説を交えながら解説されています。

嬉しかったのは、私がよくお世話になっている、氷川神社のご祭神の大己貴命(が、薬の神様だったってわかったこと!
ホメオパシーで困ったら、今度から氷川神社にお参りしようかしら(^^)

ホメオパシーは、ドイツで生まれた療法なので、ホメオパシーで使う薬草と、日本古来から使われている薬草は、全然違うのよね。
目立つところでは、オオバコ(プランターゴ)がカブるくらいかな。

面白いのは、塩釜の土「カマドノツチ」を皮膚病の治療に使っていたこと。
塩を作る際、海水を煮詰めるために使う釜ですが、これは、ホメオパシー的に考えても、シリカもネイチュミュアもカーボベジも入っていますから、かなり強力な毒出し作用がありそうです・・・・・欲しいなぁ、カマドノツチ(笑)。

あと、日本古来の医学書と言えば『医心方』が有名ですが、ここには鉱物薬の薬害を避けるための方法が書いてあるそうです。
なんでも、薬を扱う人は、硫黄や水銀など、鉱物の薬害を避けるため、身体を冷やし、冷水を浴び、冷たいものを食べるんだとか。
なんでこんなことをわざわざ・・・・・と思いましたが、逆に、冷やすことで、身体の熱を発する力を高め、抵抗力を強くしているのかもしれません・・・・・今度読んでみよう。

日本人には、やっぱり、日本人が使ってきた薬草が一番良いと思うのですよね!
「偽書」と片付けないで、もっと研究が進めば良いと思います。
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by june_h | 2010-07-05 19:07 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(6)