肥料も農薬も耕すことも不要な、稲の「不耕起栽培」を考案した岩澤信夫さんの本です。
究極の田んぼ究極の田んぼ
通常、稲は、春に田起こしをして水を張り、代かきをしてから苗を植えていきます。
一方、不耕起栽培の場合は、冬の間に水を張っておきます。
こうすると、雑草の種が地表に出て来ないので、除草剤が要りません。
また、水中のイトミミズが、どんどん土を食べて栄養たっぷりの堆肥を作ってくれるので、肥料も要りません。
田んぼは、タニシやメダカなどの生き物でいっぱいになりますが、害虫がいても天敵が現れて食べてくれるので、農薬も要りません。
こうして育った稲は、病気や天候の変化に強く、1993年の東北の大冷害でも、例年並みの収穫量を確保できたそうです。

ただ、不耕起栽培を確立するためには、いくつか問題がありました。
代かきをしていない、固い土地に苗を植えるには、専用の田植え機が必要でした。この田植え機を開発してくれるメーカーがなかなか現れず、完成までに何年もかかってしまいました。
また、肥料は、イトミミズ頼みだったので、収量が予測できませんでした。そこで、田んぼに張る水を調節することで、イトミミズの活動を制御しました。

こうして、不耕起栽培を確立していきましたが、肥料や農薬が売れなくなることを恐れた農協が、岩澤さんに、講演会の場所を貸さなくなったりして、露骨に妨害してきたんだそうです。

利権ができていると、それを覆すのは、難しくなります。上水道も、もっとエネルギーを使わずに水を濾過・浄水する方法があるそうですが、あまり知られていません。

実は、お金やエネルギーをそんなに使わなくても実現できそうなこと、他にもたくさんありそうですね・・・・・。
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by june_h | 2010-11-16 18:23 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(0)