市川染五郎による歌舞伎ラスベガス公演の模様を撮影した番組。
この放送の前に、メイキングに密着したドキュメンタリー番組もありました。

公演場所は、ラスベガスの有名ホテルの前の巨大な噴水池。
そして、最新のプロジェクションマッピングを使った、水と光のエンターテイメントです。

公演に至るまで、様々な苦労がありました。
当日も、機材トラブルで最初の15分間、プロジェクションマッピングが全く機能しなかったり。
黒子を使わない衣装早変わりも、染五郎と中村米吉のタイミングが合わず、うまくいかなかったり。

それでも、次の日に修正して、お客さんから拍手喝采を浴びていました。

無料の野外公演なので、全体的には細かいお芝居よりも、演出を楽しむような感じでしょうか。
だからといって、染五郎さんは手抜きしません。
水の上を歩いているように見せたいからと、照明を消して、スポットライトのみで、水の中にある渡り板を見せないようにしていました。

この放送を見て、私は何より歌舞伎の懐の深さと幅広さを感じました。

もちろん、日本人が大切にしてきた四季折々の風景や、迫力のある巨大な鯉の泳ぎを噴水のスクリーンに投影する演出も素晴らしかったです。
歌舞伎には、人の気持ちの動きを細やかに描いたストーリー性のある芝居はもちろん、初めての人や日本語がわからない人でも楽しめる舞踊劇もあります。
日本のホール以外の公演でも、場所や観に来る人に応じて、様々にアレンジして、お客さんを楽しませることができるのです。

歌舞伎がこれだけ多様になったのも、先人の歌舞伎役者達と、それを支えてきた人達が、その都度努力して、後世の人達に残して来たからなのですね。
洗濯物をたたみながら、この放送を見て、こんなことを思いました。
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by june_h | 2015-11-22 16:35 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(2)